【3tユニックの積載・吊り能力】注意点と判断基準|能力表・作業半径の見方

3tユニック車の積載と吊り能力をイメージできる現場写真 3tトラック

3tユニックを手配するとき、「3tなら3tまで吊れる」「荷台にも3t積める」と考えてしまうことがあります。しかし、3tという呼び方だけでは、クレーンの吊り能力も車両の最大積載量も確定できません。

荷台に積んで運べる重量は、実車の車検証に記載された最大積載量で確認します。一方、クレーンで吊れる重量は、作業半径、ブーム長さ・角度、アウトリガー張出幅、作業方向、積載状態などに対応する性能表で確認します。

この記事では、3tユニックの能力表に出てくる用語、作業半径の測り方、代表的な数値、手配前の確認手順を整理します。3tユニックの特徴や寸法、用途、2t・4tクラスとの位置付けを先に確認したい場合は、3tユニック全体の特徴と選び方をご覧ください。

先に結論:3tユニックの「3t」は、どの位置でも3tを吊れることや、すべての車両に3t積めることを保証する表示ではありません。

積める重量:実車の車検証に記載された最大積載量で確認します。

吊れる重量:実車のクレーン性能表を使い、作業半径やブーム条件、アウトリガー張出条件などに対応する数値を確認します。

著者:ユニック車ガイド編集部(現場手配・車両選定の実務経験者)

数値の扱い:本文ではメーカー公式情報に基づく代表例を示しますが、型式、架装車両、仕様、積載状態、作業方向などによって能力は異なります。

最終確認:作業可否は、実車の性能表、取扱説明書、銘板、車検証と現場条件を照合し、車両担当者や安全管理担当者へ確認してください。

  1. 3tユニックは何トンまで吊れる?最初に結論
    1. 3tは「3t吊り」を意味しない
    2. 代表的な4段ブームでは2.93t×1.6m
    3. 最大作業半径8.73mでは0.23tまで低下する代表例
  2. 3tユニックの「積める重量」と「吊れる重量」の違い
    1. 積める重量は車検証の最大積載量で確認する
    2. 吊れる重量はクレーン性能表で確認する
    3. 3tユニックでも最大積載量が3tとは限らない
  3. 能力表を読む前に知っておきたい3つの用語
    1. つり上げ荷重
    2. 定格総荷重
    3. 定格荷重
  4. 3tユニックの能力表の見方
    1. 1.吊る荷物の総重量を確認する
    2. 2.設置位置から吊り位置までの作業半径を確認する
    3. 3.使用するブーム長さ・角度を確認する
    4. 4.アウトリガー張出条件に合う表を選ぶ
    5. 5.該当する定格総荷重と荷物重量を照合する
  5. 作業半径が伸びると吊り能力が低下する
    1. 最大クレーン容量は短い半径での数値
    2. 最大作業半径は最大能力で吊れる距離ではない
    3. ブーム段数が多くても重い荷物を吊れるとは限らない
  6. 能力表の数値だけでは作業可否を決められない
    1. アウトリガーの張出幅
    2. 地盤と敷板・鉄板
    3. 作業方向と車両の安定性
    4. 荷物の重心・荷姿・玉掛け条件
    5. 電線・建物・足場などの障害物
  7. 3tユニックで作業できるか判断する手順
  8. 3tユニックの能力判断で多い失敗
  9. 3tユニックの積載・吊り能力に関するよくある質問
    1. 3tユニックは3tまで吊れますか?
    2. 「2.93t×1.6m」とはどういう意味ですか?
    3. 作業半径8.73mでは何トン吊れますか?
    4. アウトリガーを最大まで張れない場合でも作業できますか?
    5. 3tユニックには何トン積めますか?
  10. まとめ
  11. 出典・参考情報

3tユニックは何トンまで吊れる?最初に結論

3tユニックの能力判断を仕様・作業半径・現場条件で整理した図解

3tは「3t吊り」を意味しない

3tユニックという呼び方は、一般に3tクラスのトラックへクレーンを架装した車両を表す際に使われます。ただし、「3t」という呼称だけを見ても、クレーンで3tまで吊れるのか、荷台に3t積めるのかは判断できません。

車両側には車検証の最大積載量があり、クレーン側にはつり上げ荷重や、ブーム条件ごとの定格総荷重・定格荷重があります。それぞれ別の数値として確認する必要があります。

代表的な4段ブームでは2.93t×1.6m

代表例として、古河ユニックの小型トラック架装用クレーン「URG294A」は4段ブームで、空車時最大クレーン容量が2.93t×1.6mと公表されています。

これは、所定の空車時条件で、作業半径1.6mにおける最大クレーン容量が2.93tであることを示します。ブームを伸ばした状態や、荷物から離れた位置に車両を設置した状態でも2.93tを吊れるという意味ではありません。

最大作業半径8.73mでは0.23tまで低下する代表例

同じURG294A・4段ブームの空車時代表例では、最大作業半径は8.73mで、その位置における空車時最大定格総荷重は0.23tです。

短い作業半径では2.93tの数値が示されていても、作業半径が最大付近まで広がると能力は大きく低下します。「何トン吊れるか」を確認するときは、最大クレーン容量だけでなく、実際の作業半径に対応する数値を見ることが重要です。

確認項目 URG294A・4段ブームの空車時代表例 読み取る際の注意
空車時最大クレーン容量 2.93t×1.6m 短い作業半径など、所定条件での最大値
最大作業半径 8.73m 2.93tを吊ったまま届く距離ではない
最大作業半径時の空車時最大定格総荷重 0.23t フックなどのつり具を含む条件で確認する
最大地上揚程 10.1m 最大作業半径とは異なるブーム姿勢の数値
最大地上揚程時の空車時最大定格総荷重 0.98t 最大高さと最大半径は同時に得られる条件ではない

数値の適用条件:上表は古河ユニックURG294A・4段ブームの空車時代表例です。型式、架装車両、ブーム条件、アウトリガー張出幅、積載状態、作業方向などによって数値は異なります。実際の作業では、使用車両の性能表、取扱説明書、銘板で確認してください。

3tユニックの「積める重量」と「吊れる重量」の違い

積める重量は車検証の最大積載量で確認する

荷台へ積んで公道を運べる重量は、車検証に記載された最大積載量で確認します。「3tユニック」という呼び方だけを根拠に、3tまで積めると判断してはいけません。

同じ3tクラスでも、クレーン本体、ブーム段数、荷台、アウトリガー、工具箱などの仕様によって車両重量が変わり、車検証上の最大積載量も異なる場合があります。

吊れる重量はクレーン性能表で確認する

クレーンで吊れる重量は、車検証の最大積載量では判断できません。実車のクレーン性能表で、次の条件に対応する定格総荷重または定格荷重を確認します。

  • 作業半径
  • ブーム長さとブーム角度
  • アウトリガーの張出幅
  • 車両への積載状態
  • 前方・側方・後方などの作業方向
  • 使用するフックやアタッチメント

性能表の上限値と荷物本体の重量だけを比べるのではなく、玉掛け用具、吊り治具、アタッチメントなど、フック下に加わる重量も確認します。

3tユニックでも最大積載量が3tとは限らない

クレーンを架装すると車両重量が増えるため、車両ごとの最大積載量には差が出ます。工具、敷板、付属品などを荷台へ載せる場合も、積載重量へ含めて管理する必要があります。

車検証の確認箇所や複数の荷物を積む場合の重量管理、過積載を防ぐ手順は、3tユニックの最大積載量で詳しく整理しています。

確認する重量 確認資料 主な用途
最大積載量 実車の車検証 荷台に積んで運べる重量の上限を確認する
定格総荷重・定格荷重 クレーン性能表、取扱説明書、銘板 指定した条件で吊れる重量を確認する
ブーム長さ・作業半径・地上揚程 クレーン性能表、作業範囲図 必要な距離や高さまで届くか確認する

能力表を読む前に知っておきたい3つの用語

能力表を正しく読むには、「つり上げ荷重」「定格総荷重」「定格荷重」の違いを理解しておく必要があります。似た言葉ですが、フックなどのつり具の質量を含むかどうかが異なります。

用語 意味 フックなどのつり具の質量 実務上の確認ポイント
つり上げ荷重 クレーンの構造や材料に応じて負荷できる最大の荷重 含む クレーン自体の区分や最大能力を表す数値であり、任意の作業半径で吊れる荷物重量ではない
定格総荷重 移動式クレーンの構造、ブーム長さ、ブーム角度などに応じて負荷できる最大の荷重 含む フックブロックなどを含めた総荷重として表示されるため、実際の荷物重量とそのまま比較しない
定格荷重 条件に応じて負荷できる最大荷重から、フックなどのつり具の質量を差し引いた荷重 含まない 荷物、玉掛け用具、吊り治具など、フック下に加わる重量との照合方法を確認する

つり上げ荷重

つり上げ荷重は、クレーンの構造や材料に応じて負荷できる最大の荷重です。フックやグラブバケットなどのつり具の質量を含みます。

「つり上げ荷重2.93t」と表示されていても、すべてのブーム長さ・角度・作業半径で2.93tの荷物を吊れるわけではありません。

定格総荷重

定格総荷重は、ブーム長さや傾斜角など、その時点のクレーン条件に応じて負荷できる最大の荷重です。移動式クレーンでは、フックなどのつり具の質量を含めた定格総荷重で表示されるのが一般的です。

性能表に「定格総荷重0.23t」とある場合、荷物本体だけで0.23tまで吊れると即断せず、フック、玉掛け用具、吊り治具などを含めた照合方法を取扱説明書で確認します。

定格荷重

定格荷重は、条件に応じて負荷できる最大荷重から、フックなどのつり具の質量を差し引いた値です。性能表、モニター、銘板によって表示されている用語が異なる場合があるため、使用車両がどの数値を表示しているか確認してください。

注意:荷物本体の重量が上限値以下でも、玉掛けワイヤーロープ、スリング、シャックル、吊り治具、アタッチメントなどを加えると能力を超える場合があります。性能表の表示方式に従い、吊り上げる物の総重量を確認してください。

3tユニックの能力表の見方

能力表は最大値だけを見るのではなく、実際の作業条件を決めてから該当欄を確認します。作業半径、ブーム長さ・角度、アウトリガー張出幅、作業方向などの条件に対応する定格総荷重を、性能表から確認するのが基本です。

1.吊る荷物の総重量を確認する

最初に、荷物本体の重量を資料、計量結果、設計図などで確認します。重量が分からない状態で、外見や材質だけから安全側の能力判断をすることはできません。

荷物本体に加えて、玉掛け用具、吊り治具、アタッチメントなど、フック下へ加わる重量も洗い出します。内容物が入った設備や、泥・水が付着した資材は、想定より重くなることがあります。

2.設置位置から吊り位置までの作業半径を確認する

作業半径とは、クレーンの旋回中心から、フックなどのつり具の中心を通る鉛直線までの水平距離です。

次の位置から測る距離ではありません。

  • 車体の側面
  • 荷台の端
  • アウトリガーの端
  • ブームの根元
  • 作業員が立つ位置

車両を荷物へ近づけられない場合、作業半径が想定より広がり、吊り能力が不足することがあります。設置位置から荷物を拾う位置だけでなく、荷物を降ろす位置まで確認してください。

3.使用するブーム長さ・角度を確認する

同じ作業半径でも、使用するブーム長さやブーム角度によって参照する能力表の欄が異なる場合があります。高さが必要だからといってブームを長く伸ばすと、吊り能力が低下することがあります。

必要な高さ、建物や塀を越える条件、フックを巻き下げる余裕を含め、作業範囲図と能力表を一緒に確認します。

4.アウトリガー張出条件に合う表を選ぶ

能力表が、アウトリガー最大張出、中間張出、最小張出などに分かれている場合は、現場で実際に確保できる張出幅に合う表を使用します。

最大張出時の能力を確認していても、現場で最大まで張り出せなければ、その能力をそのまま適用できません。

5.該当する定格総荷重と荷物重量を照合する

すべての条件を決めた後、該当する定格総荷重または定格荷重を確認します。表の境界に当たる場合や作業半径が中間値になる場合は、取扱説明書の読み方に従い、能力の大きい側へ自己判断で丸めないでください。

作業中にブームを伸ばす、伏せる、旋回するなどして作業半径が広がる場合は、開始位置だけでなく、作業経路全体で能力を超えないか確認します。

能力表を読む順番

  1. 荷物と玉掛け用具などの重量を確認する
  2. 車両の設置位置を決める
  3. 旋回中心から作業半径を確認する
  4. 必要なブーム長さ・角度を確認する
  5. アウトリガー張出幅と作業方向に合う表を選ぶ
  6. 該当する定格総荷重または定格荷重と照合する

作業半径が伸びると吊り能力が低下する

最大クレーン容量は短い半径での数値

クレーンは、旋回中心から荷物までの距離が広がるほど、車両を転倒させようとする作用が大きくなります。そのため、能力表では一般に、作業半径が広がるほど吊れる重量が小さくなります。

URG294Aの「2.93t×1.6m」も、短い作業半径における空車時最大クレーン容量です。最大値だけを手配条件として伝えると、実際の設置位置では能力が不足する可能性があります。

最大作業半径は最大能力で吊れる距離ではない

最大作業半径は、ブームを伸ばしてフックが届く最大の水平距離を示す数値です。最大クレーン容量の荷物を吊ったまま届く距離ではありません。

URG294A・4段ブームの空車時代表例では、最大作業半径8.73mでの空車時最大定格総荷重は0.23tです。2.93tと0.23tでは大きな差があるため、距離を含めて確認する必要があります。

ブーム段数が多くても重い荷物を吊れるとは限らない

ブーム段数が多い車両は、一般に長い距離や高い位置へ届きやすくなります。しかし、ブームが長いことと、遠い位置で重い荷物を吊れることは同じではありません。

段数が増えると最大作業半径や最大地上揚程が広がる一方、ブームを長く伸ばした位置では定格総荷重が小さくなる場合があります。4段・5段・6段の到達範囲や使い分けは、4段・6段などブーム段数による作業範囲で確認してください。

最大地上揚程にも注意:URG294Aの最大地上揚程10.1mと、最大作業半径8.73mは、異なるブーム姿勢で得られる数値です。高さ10.1m、水平距離8.73mの位置へ同時に届くことを示すものではありません。

能力表の数値だけでは作業可否を決められない

性能表上の能力が足りていても、アウトリガー、地盤、作業方向、荷物の重心、周辺障害物などの条件が合わなければ作業できません。現場まで進入できることと、安全にクレーンを設置して作業できることは別の判断です。

アウトリガーの張出幅

アウトリガーを備えた移動式クレーンは、原則として最大限に張り出して使用します。最大まで張り出せない場合は、実際の張出幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれるなど、法令、性能表、取扱説明書の条件へ適合する必要があります。

片側だけ十分に張り出せない場合や、壁・側溝・交通規制によって設置位置が制限される場合もあります。現場判断だけで「軽い荷物だから大丈夫」と決めず、使用車両の張出幅別能力を確認してください。

地盤と敷板・鉄板

地盤が軟弱な場所、埋設物や地下構造物が損壊するおそれのある場所など、車両が転倒するおそれのある場所では、そのまま移動式クレーンを使用できません。

作業する場合は、地盤条件に応じて、転倒を防ぐために必要な広さと強度を持つ鉄板などを敷設し、その上の転倒するおそれがない位置へアウトリガーを設置する必要があります。

敷板や鉄板は、単に置けばよいものではありません。大きさ、厚さ、強度、支持地盤、側溝や埋設物の位置を確認し、荷重を安全に分散できる条件を整えます。

作業方向と車両の安定性

車両積載型クレーンでは、前方・側方・後方などの作業方向によって安定性が異なる場合があります。前方領域やキャブ側などに能力制限が設けられている機種もあるため、能力表の作業領域を確認してください。

荷台に荷物を積んでいる状態と空車状態で、参照する性能条件が分かれる機種もあります。作業時の積載状態を手配先へ正確に伝えることが重要です。

荷物の重心・荷姿・玉掛け条件

荷物の重量が能力内でも、重心位置や吊り点が不明確な場合は、安定した玉掛けができません。長尺物、偏荷重の設備、内容物が移動する容器などは、吊り上げた際に傾いたり回転したりする可能性があります。

次の項目を作業前に確認します。

  • 荷物本体の重量
  • 重心の位置
  • 吊り点の位置と強度
  • 玉掛け用具と吊り治具の重量
  • 荷物の長さ・幅・高さ
  • 吊り上げた際の傾きや回転のおそれ
  • 地切り後に安定を確認できる場所

電線・建物・足場などの障害物

能力表は、周囲に障害物がないことを保証する資料ではありません。ブーム先端だけでなく、ワイヤーロープ、フック、吊り荷、上部旋回体が動く範囲を確認します。

電線、建物、庇、足場、樹木、標識、隣接車両などがある場合は、必要な離隔と立入禁止範囲を含めて作業計画を立てます。作業半径と周辺に必要な空間の違いは、クレーン作業時の旋回範囲で詳しく確認できます。

3tユニックで作業できるか判断する手順

3tユニックの能力判断を作業半径から体制確認まで順に整理した実務フロー図

手配前は、最大能力から車両を選ぶのではなく、荷物と現場条件を先に固定してから性能表を照合します。

  1. 荷物本体の重量を確認する
    仕様書、納品書、設計図、計量結果など、根拠のある数値を用意します。
  2. 荷姿、重心、吊り点、玉掛け用具を確認する
    荷物本体以外にフック下へ加わる重量と、安定して吊れる条件を確認します。
  3. 車両の設置位置を決める
    道路幅、門扉、側溝、建物、交通規制、荷物の置き場所を踏まえて設置位置を決めます。
  4. 旋回中心から吊り位置までの作業半径を確認する
    荷物を拾う位置と降ろす位置の両方を測り、作業中に最も広くなる半径を確認します。
  5. ブーム条件とアウトリガー張出条件を決める
    必要な高さ、障害物、張出可能幅から、使用する性能表の条件を特定します。
  6. 性能表の定格総荷重または定格荷重と照合する
    表示方式を確認し、荷物、玉掛け用具、吊り治具などの重量と比較します。
  7. 地盤、障害物、旋回範囲を確認する
    敷板・鉄板、電線、建物、足場、立入禁止範囲まで確認します。
  8. 車検証の最大積載量と運搬量を確認する
    荷物、工具、敷板、付属品などを含め、運搬時の積載重量を確認します。
  9. 条件を車両担当者へ伝えて最終確認する
    荷物重量、作業半径、必要高さ、設置状況、アウトリガー条件を伝え、適合する車両を確定します。

3tユニックは、条件が合えば運搬と荷役を1台で行える車両です。ただし、荷物や現場によって必要な仕様は異なります。現場別の使い分けは、3tユニックが向いている具体的な用途も参考にしてください。

資格に関する注意:車両の運転やクレーン操作、玉掛けに必要な免許・資格は、車両総重量、最大積載量、クレーンのつり上げ荷重、作業内容によって異なります。所属事業者、手配先、関係機関の規定で確認してください。

3tユニックの能力判断で多い失敗

失敗例 原因 回避策
2.93tならどの位置でも吊れると思った 最大クレーン容量と作業半径別の能力を混同した 実際の作業半径に対応する定格総荷重を確認する
車体の端から作業半径を測った 作業半径の起点を誤認した クレーンの旋回中心からフック中心の鉛直線までを測る
最大積載量と吊り能力を混同した 車両とクレーンの数値を分けて確認しなかった 積載は車検証、吊り能力は性能表で確認する
荷物本体だけで能力を照合した 玉掛け用具や吊り治具の重量を含めなかった フック下へ加わる重量をすべて洗い出す
アウトリガーを十分に張り出せなかった 最大張出時の能力だけで計画した 現場で確保できる張出幅に対応する能力を確認する
アウトリガーが沈下した 地盤や埋設物、敷板の条件を確認しなかった 地盤を確認し、必要な広さと強度を持つ鉄板などを使用する
能力は足りたが作業できなかった 電線、建物、足場などの旋回障害を見落とした ブーム、フック、吊り荷、上部旋回体の移動範囲を確認する

3tユニックの積載・吊り能力に関するよくある質問

3tユニックは3tまで吊れますか?

どの位置でも3tまで吊れるわけではありません。2.93tなどの最大値は、短い作業半径など所定条件での能力です。実際に吊れる重量は、作業半径、ブーム条件、アウトリガー張出幅、作業方向などに対応する実車の性能表で確認します。

「2.93t×1.6m」とはどういう意味ですか?

所定条件で、作業半径1.6mにおける最大クレーン容量が2.93tであることを示します。最大作業半径まで2.93tを吊ったまま届くという意味ではありません。

作業半径8.73mでは何トン吊れますか?

古河ユニックURG294A・4段ブームの空車時代表例では、最大作業半径8.73mにおける空車時最大定格総荷重は0.23tです。型式、架装車両、積載状態、アウトリガー条件、作業方向などで異なるため、実車の性能表で確認してください。

アウトリガーを最大まで張れない場合でも作業できますか?

一律には判断できません。実際の張出幅に対応する定格荷重を下回ることが確実に見込まれ、取扱説明書、性能表、法令上の条件に適合する必要があります。最大張出時の能力を流用したり、現場判断だけで吊り能力を決めたりしないでください。

3tユニックには何トン積めますか?

「3tユニック」という呼称だけでは確定できません。実車の車検証に記載された最大積載量を確認し、荷物、工具、敷板、付属品などの合計重量が上限を超えないようにします。詳しい確認方法は、3tユニックの最大積載量と過積載を防ぐ考え方で整理しています。

まとめ

  • 3tという呼称だけでは、最大積載量もクレーンの吊り能力も確定しない
  • 積める重量は、実車の車検証に記載された最大積載量で確認する
  • 吊れる重量は、作業半径などの条件に対応する性能表で確認する
  • 2.93tなどの最大値は、短い作業半径など所定条件での数値である
  • 最大積載量、ブーム段数、旋回範囲、用途の詳細は個別記事で追加確認する

手配前は、荷物重量・荷姿・重心を確認し、車両の設置位置と作業半径を決めます。そのうえで性能表の該当条件、アウトリガー張出幅、地盤、障害物、車検証の最大積載量を順番に確認してください。

型式や現場条件が確定していない場合は、荷物重量、作業半径、必要な高さ、設置スペース、地盤状況を車両担当者へ伝え、使用する実車の性能表に基づいて作業可否を確定します。

出典・参考情報

URG294Aを含むブーム段数別の空車時最大クレーン容量、最大作業半径、最大地上揚程などを確認できます。
つり上げ荷重、定格荷重、定格総荷重、作業半径、玉掛け用具などの用語を確認できます。
軟弱地盤等での作業、アウトリガーの位置、最大張出と例外条件などを確認できます。

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