ユニック車の段取りで迷いやすいのが、能力表を見ても「結局どれだけ吊れるのか」がすぐに判断できない場面です。条件(作業半径・ブーム姿勢・アウトリガー条件)が多く、定格荷重の数字だけを拾ってしまうと、当日に「条件が違って吊れない」「張り出しが取れない」「半径が伸びた」で中断や再手配につながりやすくなります。
特に初心者がつまずきやすいのは、「能力表=トラックのスペック表」と同じ感覚で読んでしまうことです。能力表は“性能の紹介”ではなく、作業条件をそろえた上で成立判定をするための表なので、前提が曖昧な状態で数値だけを拾うと判断が逆方向に進みやすくなります。たとえば「近い位置で吊るつもり」が、当日になって立入制限や障害物で寄せられず、半径が伸びて条件が変わるだけで成立可否が反転することがあります。
結論は、能力表は条件前提の判断資料で、定格荷重はその条件下での上限値であるという整理です。能力表は“最大値の一覧”ではなく、条件がそろったときにだけ成立判定に使えます。
ここで押さえたいのは、定格荷重が「常にこの値まで吊れる」という意味ではなく、能力表が示す作業半径・アウトリガー条件・ブーム姿勢が一致した場合の上限という点です。さらに現場では、荷の重量そのもの以外に吊具・治具・ワイヤ・シャックル・養生材などが追加され、計算上は成立していても「総重量が増えている」「半径が想定より伸びる」などの理由で余裕が消えることがあります。能力表は、こうしたズレが起きたときに“どこが成立条件を崩したのか”を切り分けるためにも役立ちます。
この記事では、能力表と定格荷重の違いを用語説明で終わらせず、混同がなぜ失敗につながるのか、そしてどの順で条件をそろえれば「成立/不成立」を事前に判定できるのかを、現場手配に落とし込める形でまとめます。
なお、能力表は「吊れる/吊れない」だけでなく、余裕の作り方や当日変更が入ったときの読み替えにも使います。最初からギリギリ条件に寄せてしまうと、少しのズレで成立しなくなるため、手配段階では「成立するか」だけでなく「成立し続けるか」を意識するほうが安全です。
定格荷重そのものの見方や、能力(数値)の扱いで迷いが残る場合は、【ユニック車の吊り上げ荷重】定格荷重・能力の見方と注意点で「数字だけで判断しない前提」を先に整理すると、能力表を条件付きで読みやすくなります。
著者:ユニック車ガイド編集部(現場段取り・手配目線)
スタンス:安全優先・条件明示で、能力表を「判断の型」として使えるように整理します。
監修について:本テーマはYMYLではありませんが、安全・法規・資格に関わる箇所は断定を避け、確認手順として記載します。現場ルールやメーカー資料で最終確認してください。
能力表で迷う理由(混同・前提不足・現場ズレ)

能力表は「最大値の一覧」ではなく「条件ごとの成立範囲」
能力表は、ユニック車(トラック搭載型クレーン)がその条件で吊れるかを判断するための資料です。条件には、作業半径、ブーム姿勢(段数・伸縮状態)、アウトリガー条件(張り出し)などが含まれます。
能力表の見方で起きやすい誤読は、最良条件の最大値だけを見て「この数字なら大丈夫」と判断してしまうことです。能力表は、条件が1つでも違うと参照すべき行・列が変わり、定格荷重が変わります。
また、能力表には「その条件が前提」という情報が埋め込まれているため、表の見方を誤ると、実際には参照してはいけない“上の条件”で見積もってしまうことがあります。たとえばアウトリガーが十分に張り出せない状況なのに、張り出し前提の条件で読んでしまうと、成立するつもりで現場に入って当日中断につながります。
定格荷重は“能力表の中の一項目”であり単独判断できない
定格荷重は、能力表に記載される条件ごとの上限値です。定格荷重の数字だけを切り出しても、どの作業半径・どのアウトリガー条件・どの姿勢での値かが不明なままになります。
「定格荷重=常に吊れる」ではありません。能力表に書かれた前提条件がそろってはじめて、定格荷重が判断材料になります。
さらに実務では、定格荷重は「成立判定の入口」であって、安全余裕(余裕度)を含めた判断にしないと当日の変動に耐えられません。吊具込み重量が数十kg〜数百kg増える、車止め位置が少しズレる、といった小さな変動でも、能力表の該当条件が変わることがあります。
現場で起きやすい3つのズレ(重量・距離・条件)
能力表どおりに成立しない原因は、現場側で前提がズレることです。ズレは主に次の3つに集約できます。
- ✅ 想定重量:吊具・付属具・治具・養生材の分が総重量に入っていない
- ✅ 想定距離:車両を寄せられず作業半径が伸びる
- ✅ 想定条件:アウトリガーを十分に張り出せない/想定したブーム姿勢が取れない
このズレが残ったまま計画すると、当日に「成立しない」判断になり、中断・やり直し・再手配が発生しやすくなります。
ズレが起きやすいのは、設計や見積の段階で「理想の条件」で組み立ててしまうからです。現場では、駐車位置・道路幅・電線や看板・上空干渉・立入制限などで“理想の停車位置”が取れないことがあり、結果として半径が伸びたり、旋回方向が制限されたりします。こうした制約を能力表の読み替えに反映できるかが、当日止めない段取りにつながります。
結論と判断軸(先に“読む目的=成立判定”を固定)
結論:能力表は条件付きで読む資料/定格荷重は条件下の上限値

ユニック車の能力表は「その条件で吊れるか」を判断するための条件付き資料です。定格荷重は能力表の中で示される一つの結果にすぎません。両者を混同せず、総重量・作業半径・ブーム姿勢・アウトリガー条件をそろえて読むことで、作業の成立可否を判断できます。
判断を早くするコツは、能力表を「最大値を探す表」ではなく、条件一致をチェックする表として扱うことです。条件一致が取れない場合は、定格荷重の数字を見ても意味が薄く、まず条件のほうを確定させる必要があります。
一次判断軸:条件付き能力表で作業が成立するか
判断の中心は「吊れるか」ではなく、その条件で作業が成立するかです。成立判定では、定格荷重の数字と同じくらい、条件(半径・姿勢・アウトリガー条件)の一致が重要になります。
たとえば同じ荷でも、半径が少し伸びる、ブーム姿勢が変わる、アウトリガー条件が下がる、のいずれかが起きるだけで参照位置が変わり、成立が崩れる場合があります。一次判断軸は「条件が揃うか」に置き、揃わない要素があるなら早めに“計画の作り直し”へ切り替える判断が安全です。
二次判断軸(読み替えの順番)
- ✅ 作業半径ごとの余裕の有無
- ✅ アウトリガー条件の成立率
- ✅ 現場制約と安全余裕の確保
作業半径が伸びる可能性や、アウトリガー条件が確保できない可能性が残る場合は、余裕がある条件へ寄せた計画が必要になります。
この二次判断軸は、いわゆる「可能/不可能」の二択にしないための整理です。実務では「可能だが注意(余裕が薄い)」が最もトラブルになりやすいため、半径レンジとアウトリガー条件の不確実性を先に潰し、条件が固まるまで成立判定を固定しないほうが止まりにくくなります。
能力表を読む前に確定すべき前提(3点)
能力表は、前提が固まらないと正しく読めません。先に次の3点を確定させます。
- ✅ 荷の総重量(吊具・付属具を含む)
- ✅ 作業半径(実際に車両を止められる位置から見積もる)
- ✅ アウトリガー条件(張り出し可否・制限の有無)
この3点のうち、どれか1つでも「当日に変わり得る」なら、そのまま最大値寄りで計画を固定しないのが基本です。たとえば荷の重量が未確定なら、吊具込み重量が増える前提で見積もる、半径が未確定なら“寄せられない側”で見積もる、といった寄せ方が段取りの安定につながります。
能力表が示す範囲と限界(誤解つぶし)
能力表に出てくる主要項目(どこを見るか)
能力表は、ユニック車のクレーン装置が条件ごとに発揮できる上限を示します。主に次の項目を確認します。
| 項目 | 成立判定での意味 |
|---|---|
| 定格荷重 | その条件下での上限値。総重量(吊具込み)と比較して成立可否を判断する。 |
| 作業半径 | 距離条件。半径が伸びるほど定格荷重が下がりやすい。 |
| ブーム長・段数(姿勢) | 姿勢条件。伸縮や段数で参照すべき条件が変わる。 |
| アウトリガー条件 | 設置条件。張り出し条件が一致しない場合、条件を落として読む必要がある。 |
ここで重要なのは、能力表は「これらの項目が同時に一致している状態」を前提に成立判定をする点です。どれか1つだけを満たしても成立しないため、表を読むときは“項目の束”として扱います。
「できる/できない」の境界は“条件一致”で決まる
能力表を使った判断は、条件が一致しているかで結論が分かれます。
- ✅ 可能:条件が一致し、定格荷重が総重量(吊具込み)を上回り、安全余裕が確保できる
- ⚠️ 不成立:作業半径・ブーム姿勢・アウトリガー条件のどれかが一致せず、定格荷重が不足する
- ⚠️ 可能だが注意:最良条件に寄りすぎている/作業半径が伸びる可能性がある/アウトリガー条件が不確実
「可能だが注意」に該当する場合は、前提の確定と余裕確保ができるまで成立判定を固定しないほうが安全です。
初心者が誤解しやすいのは、「可能」に分類されたら作業が確定すると思い込むことです。実際には、半径が伸びる・吊具が増える・アウトリガー条件が下がる、のどれかが起きると「可能」から「不成立」へ移る場合があります。そのため、手配段階では“可能の中でも余裕がある条件”に寄せておくことが、当日止めないための考え方になります。
数値が変わる代表例(初心者が取り違えやすいポイント)
- ✅ 吊具込み重量で想定より重くなる(吊り具・治具・養生材の追加)
- ✅ 置き場変更で作業半径が伸びる(車両の寄せができない)
- ✅ 張り出し制限で条件を落として読む必要が出る(アウトリガー条件が下がる)
- 📌 旋回方向や周囲の干渉で想定の姿勢が取れない場合がある(車種・現場条件で変わる)
代表例のうち、特に起きやすいのは「半径の伸び」と「吊具込み重量の増え」です。半径は車止め位置で変わり、吊具重量は“安全のために必要な付属”が増えるほど増加します。数値が変わり得る前提で、能力表を読む条件を先に固めることが、取り違えを減らします。
能力表を“手配の型”に落とす(選び方・比較・実践)
読み方の手順(チェックリスト化)
能力表は、読む順番を固定すると判断ミスが減ります。順番は次の通りです。
- ✅ 総重量(吊具・付属具を含む)を確定
- ✅ 作業半径を「車両を止められる位置」から見積もる
- ✅ アウトリガー条件(張り出し可否・制限)を確定
- ✅ その条件の行・列を能力表で参照し、定格荷重と比較する
定格荷重の数字から入ると、最良条件の最大値を前提にしやすく、現場ズレで不成立になりやすい流れになります。
この手順の狙いは、数値判断の前に「現場で変わりにくい条件」を先に固めることです。総重量と半径が曖昧なままでは、どの行・列を見ても参考にしかならず、結果として“都合の良い条件”で読んでしまうリスクが上がります。
チェックリスト(手配前/当日)
手配の段階と当日で、確認の目的が違います。次の2段で整理します。
手配前(成立判定のため)
- ✅ 総重量(吊具・付属具込み)
- ✅ 作業半径(車止め位置から)
- ✅ アウトリガー条件(張り出し可否・制限)
- ✅ 進入・設置スペース(寄せられるか、張り出せるか)
当日(安全条件をそろえるため)
- ✅ 地盤・水平(沈み・傾きのリスク)
- ✅ 障害物・立入制限(旋回・上空・周囲の干渉)
- ✅ 合図体制(連絡手段・立ち位置・合図者の確認)
手配前に「成立判定」を固め、当日に「安全条件」をそろえる、という役割分担にすると抜け漏れが減ります。当日に重量や半径を詰め始めると、時間がない中で判断が雑になりやすく、能力表の読み替えも間に合わなくなります。
比較表(数値を入れず“見る列”を提示)
2t・3tなどの車両比較は、能力表の数値を断定するより、どこを見れば成立率が上がるかを整理するほうが実務に合います。
小型ユニックでは、同じ「吊り作業」でも現場の制約(寄せられるか/張り出せるか)で成立が決まりやすく、車格の差は余裕の出方として現れます。数値だけで比較せず、半径レンジとアウトリガー条件の“成立しやすさ”を見て選ぶほうが、当日の中断リスクを下げやすくなります。
| 比較で見る列(観点) | 見る理由(成立率に効く点) |
|---|---|
| 作業半径レンジごとの定格荷重 | 半径が伸びるほど余裕が減りやすく、当日不成立になりやすい。 |
| アウトリガー条件の種類(張り出し前提) | 張り出し制限がある現場では、条件を落とすほど定格荷重が下がりやすい。 |
| 段数・姿勢の前提(ブームの伸縮条件) | 姿勢が取れないと、参照条件が変わり、想定より余裕が減る場合がある。 |
| 想定用途(近距離・軽量中心か/半径が必要か) | 用途の偏りを整理すると、能力表のどこが重要かが決まる。 |
比較の場面では、「最大で何kg吊れるか」ではなく、「現場条件が少しズレても成立しやすい列はどこか」を見ます。これにより、当日変更(車止め位置のズレ、吊具追加)が入っても、読み替えで吸収できる可能性が上がります。
失敗例 → 回避策(再手配を防ぐ)
失敗例:最小クラスでギリギリの計画を立てたが、当日に車両を寄せられず作業半径が伸び、能力表の該当条件では定格荷重が不足して不成立になった。
回避策:作業半径が伸びる可能性がある場合は、余裕を見込んだクラス選定を行い、アウトリガー条件(張り出し可否)を先に確定する。
不確実な条件が残る場合は、成立判定を固定せず、条件確認の段取りへ切り替える判断が安全です。
この失敗が起きる典型は「半径は変わらないはず」という思い込みです。実際には、進入経路の都合で停車位置が変わる、作業場所側の置き場が変わる、立入制限が強化される、などで半径が伸びることがあります。回避策としては、手配前に「寄せられない可能性」を織り込み、半径が伸びた場合の参照条件まで含めて成立判定を持っておくと止まりにくくなります。
費用感・レンタル/購入/外注の考え方(条件提示型)
結論:ギリギリ/不確実なら“当日不成立コスト”を先に避ける
費用の考え方では、車両の価格差だけでなく、当日不成立になった場合の中断・待機・再手配の影響を先に避ける視点が重要です。能力表の条件がギリギリで余裕が取りにくい場合は、成立率を上げる方向で条件を組み立てます。
小型ユニックは段取りの影響を受けやすく、当日の条件変更で成立が崩れると、車両だけでなく作業員・現場全体の止まり方が大きくなります。費用感を考えるときは、単純な料金差よりも、成立しないときの影響(中断・調整・再手配)を先に小さくする組み立てが実務的です。
レンタルで確認すべきポイント(能力表のもらい方・伝え方)
- ✅ 事前に能力表(定格荷重×作業半径×条件)をもらう
- ✅ 張り出し制限など現場条件を先に伝える
- 🧭 迷う条件がある場合は、成立率が高い条件へ寄せた計画を検討する
能力表が手元にあると、条件のズレがどこで発生するかを事前に共有しやすくなります。
伝え方のポイントは、重量や半径を「だいたい」ではなく、不確実な要素も含めて伝えることです。たとえば「半径が伸びる可能性がある」「張り出しが片側で制限されるかもしれない」などを先に共有すると、能力表の参照条件を現場に寄せた形で検討しやすくなります。
購入で見るべきポイント(能力表以外も含める)
購入検討では、能力表の数値だけでなく、用途と現場制約の偏りを整理することが重要です。
- ✅ 近距離・軽量中心の運用か
- ✅ 作業半径を確保しないと成立しない案件が多いか
- ✅ 設置制約(張り出し制限・進入制限)が多いか
用途の偏りを整理すると、能力表のどの条件を重視すべきかが明確になります。
購入は「最大能力」よりも「よく出る条件で余裕があるか」を見ます。現場制約が多い場合は、張り出し条件が確保できない前提で検討し、半径レンジが厳しい場合は“寄せられない日”でも成立するかを考えると、運用上のギャップが減ります。
外注・上位車格を検討する分岐(条件が重なる場合)
次の条件が重なる場合は、外注や上位車格の検討が合理的になる場合があります。
- ✅ 能力表上でギリギリになり、余裕が取りにくい
- ✅ アウトリガー条件が不確実で、設置制限が厳しい
- ✅ 作業半径が伸びる可能性が高い
この分岐は「吊れるかどうか」だけでなく、当日の条件変動を吸収できるかが焦点です。ギリギリが重なる場合は、成立判定を保てない可能性が高いため、条件の確実性を上げる段取り(現場確認の前倒しなど)も含めて検討します。
安全・法規・資格の注意(確認手順として提示)
能力表が成立しても安全条件がそろわないと成立しない
能力表は機械仕様の判断資料ですが、作業の成立は安全条件にも左右されます。地盤・水平、周囲環境、合図体制がそろってはじめて成立します。
- ✅ 地盤・水平:沈み・傾きのリスクがない状態を確保する
- ✅ 周囲環境:障害物・立入制限・上空の干渉がない状態を確認する
- ✅ 合図体制:合図者・連絡手段・立ち位置を事前に決める
小型ユニックでも、地盤が軟弱で沈みが出たり、わずかな傾きが出たりすると、能力表上の条件が成立していても作業が危険になります。能力表はあくまで機械条件の資料なので、最終的には安全条件がそろうかを別に確認する必要があります。
資格・法規は「作業可否の前提」として確認する
資格や法規の扱いは、作業内容や体制、現場ルールで変わります。断定よりも、次の順番で条件を確定させることが安全です。
- ✅ 作業内容(吊り荷・方法・体制)を整理する
- ✅ 事業者・レンタル会社・元請のルールを確認する
- 🧭 不明点は作業前に確認し、条件を確定する
免許や資格の要否は状況で変わる前提で、最終判断は関係者のルールと一次資料に合わせてください。
よくある誤認は「小型だから資格は不要」「短時間だから問題ない」といった判断です。実際には作業方法・吊り荷・体制・現場ルールで扱いが変わり、確認せずに進めると差し止めや段取り変更につながります。判断に迷う場合は、一般的な制度情報やメーカー資料、現場の施工要領書などで条件を照合し、関係者のルールに合わせるのが安全です。
当日止められないための最終確認
当日判断を減らすために、次の項目を最終確認します。
- ✅ 車止め位置と作業半径(想定どおりか)
- ✅ アウトリガー条件(想定どおり張り出せるか)
- ✅ 地盤・水平・周囲環境・合図体制(安全条件がそろうか)
迷いが出た場合は無理に進めず、条件の再確認に切り替える判断が重要です。
最終確認の狙いは、「能力表の条件」と「現場の条件」が一致している状態を作ることです。計画と違う点が見つかった場合は、無理に合わせにいくより、半径や姿勢を見直して能力表の該当条件を読み替え、成立判定をやり直すほうが安全です。
FAQ
能力表の最大値はいつ使える?
能力表の最大値は、最良条件下での参考値です。条件が一致しない場合は成立しない可能性があります。
✅ 次に確認:作業半径・アウトリガー条件・ブーム姿勢が能力表の前提と一致しているか。
✅ 次に確認(具体化):当日の車止め位置が固定できるか、張り出し制限がないかを先に確認し、最良条件のまま成立する前提が崩れないかを見ます。
作業半径はどこからどこまで?
作業半径は、車両側の基準点から荷位置までの距離を軸に考えます。
✅ 次に確認:実際に車両を止められる位置で半径が変わらないか(障害物・道路幅)。
✅ 次に確認(具体化):寄せられない場合の代替停車位置を想定し、半径が伸びた条件でも成立する行・列を能力表で事前に押さえます。
アウトリガーを十分に張り出せないとどうなる?
アウトリガー条件が下がると、条件を落として能力表を読む必要があります。成立率が下がる場合があります。
✅ 次に確認:張り出し制限の有無と、条件を落とした場合の定格荷重。
✅ 次に確認(具体化):片側だけ制限される可能性がある場合は、その前提で参照条件が変わらないか、現場の設置スペースと合わせて確認します。
2tと3t、能力表だけで選べる?
能力表は重要ですが、現場制約と安全余裕も成立に直結します。
✅ 次に確認:作業半径レンジとアウトリガー条件で余裕差が出る箇所。
✅ 次に確認(具体化):半径が伸びた場合に余裕が残るか、張り出し条件が落ちた場合に成立が崩れないか、という“変動耐性”で比較します。
能力表が手元にないときは何を確認?
総重量(吊具込み)・作業半径・アウトリガー条件を先に確定し、仕様表や保有車両の資料で該当条件を確認します。
✅ 次に確認:レンタル会社や保有車両の仕様表で、条件に合う定格荷重。
✅ 次に確認(具体化):能力表を入手できる見込みがあるなら、必要条件(半径・張り出し・姿勢)を添えて依頼し、条件が揃った行・列で照合できる状態にします。
能力表どおりに吊れない典型パターンは?
作業半径が伸びる、張り出し条件が確保できない、重量が増える、安全条件が揃わない、が典型です。
✅ 次に確認:重量・距離・条件のどのズレが起きやすいかを事前に潰す。
✅ 次に確認(具体化):当日に変わり得る要素(吊具追加、停車位置変更、張り出し制限)を洗い出し、変わった場合に参照条件がどこへ移るかを事前に押さえます。
まとめ(要点と次の行動)
能力表は条件前提の判断資料で、定格荷重はその条件下での上限値です。定格荷重の数字だけを見ても成立判定はできません。
- ✅ 判断軸は「条件付き能力表で作業が成立するか」
- ✅ 前提は総重量(吊具込み)・作業半径・アウトリガー条件の3点を先に確定
- ✅ 余裕が取りにくい条件や不確実な条件が残る場合は成立判定を固定しない
🧭 次の行動:手配前に総重量(吊具込み)・作業半径・アウトリガー条件を確定し、能力表の該当条件に当てて「成立/不成立」を判定してから段取りを組みます。
段取りを安定させるには、成立判定を「一度出して終わり」にせず、当日変わり得る要素(停車位置・吊具・張り出し)を想定して、読み替え先の条件まで押さえておくことが有効です。これにより、当日の変更が入っても“判断のやり直し”を最小化できます。


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