【ユニック車の寸法の見方】カタログで確認すべきポイント

ユニック車のカタログ寸法表を確認しながらメモを取る実務シーン(寸法の見方のイメージ) ユニック車

ユニック車のカタログやレンタル車両の寸法表には、全長・全幅・全高・荷台寸法・最大積載量・アウトリガー幅・ブーム長さなど、多くの数値が掲載されています。しかし、数字の大小だけを比べても、現場へ入れるか、荷物を載せられるか、クレーン作業ができるかまでは判断できません。

ユニック車の寸法は、「何の判断に使う数値なのか」を分けて読むことが重要です。全長・全幅・全高は主に「入れる・停められる」の判断、荷台寸法と最大積載量は「載る」の判断、アウトリガー張り出し幅は「張れる」の判断、作業半径や定格総荷重は「吊れる」の判断に使います。

ユニック車の寸法を載る・入れる・停められる・張れる・吊れるに分けて確認する図解

同じ2t・3t・4tという表記でも、シャシー、荷台長、クレーン段数、架装位置、後端構造、装備によって実際の寸法は異なります。候補車両の大きさを先に比較したい場合は、2t・3t・4tの寸法差を一覧で確認すると、カタログを読む基準を作りやすくなります。

この記事では、カタログ・仕様表・車検証に記載された数値の役割を整理し、現場の最狭部、曲がり角、高さ制限、停車位置、荷物条件と照合する手順を解説します。最終的な手配可否は、車検証、仕様表、配車予定の実車情報、現地の採寸値を手配先へ伝えて確認してください。

  1. 著者情報・監修方針
  2. ユニック車の寸法は「何に使う数字か」で読み分ける
  3. カタログ・仕様表・車検証で確認する寸法項目
    1. カタログ・仕様表・車検証の役割を分ける
  4. 2t・3t・4tユニック車の寸法目安を比較
  5. 全長の見方|進入・右左折・停車位置を確認する
    1. 全長と一緒に確認する項目
  6. 全幅の見方|道路幅・門・障害物だけで判断しない
    1. 道路幅と車幅を照合するときの確認点
  7. 全高の見方|走行時と作業時の高さを分ける
  8. 荷台寸法と最大積載量の見方|「載る」と「吊れる」は別
    1. 荷台寸法と一緒に整理する荷物情報
  9. アウトリガー幅の見方|車幅だけでは作業可否を判断できない
    1. アウトリガー設置で確認する範囲
  10. カタログ値と実車寸法が違う理由
  11. 手配前に確認する寸法チェックリスト
    1. 車両側で確認する情報
    2. 進入ルート側で確認する情報
    3. 現場側で確認する情報
  12. 寸法の読み違いで起きやすい失敗例
  13. 手配先へ伝える情報と質問テンプレ
    1. 先に伝える情報
    2. 電話・メールで確認する質問例
  14. 寸法条件を満たせない場合の代替案
  15. 安全・法規面で確認すること
    1. 道路上の一般的な車両制限値
    2. 道路使用許可などが関係する場合
    3. 後退・切り返し・狭所作業の安全確認
  16. ユニック車の寸法確認でよくある質問
    1. ユニック車の寸法表はどこを見ればよいですか?
    2. 寸法が分かれば現場へ進入できますか?
    3. 全長と荷台長は何が違いますか?
    4. 同じ2t・3t・4tでも寸法が違うのはなぜですか?
    5. 車幅が通れればアウトリガーも設置できますか?
    6. 最大積載量を見れば吊れる重さも分かりますか?
    7. 手配先へ何を伝えると判断してもらえますか?
  17. まとめ|寸法は車両・ルート・現場をセットで確認する
  18. 出典・参考情報

著者情報・監修方針

ユニック車ガイド編集部

ユニック車の手配、レンタル車両の確認、寸法表の照合を前提に、「載る・入れる・停められる・張れる・吊れる」を分けて判断できるように情報を整理しています。

掲載する数値は一般的な仕様例や公式情報に基づく目安です。車種、年式、架装、地域、道路条件によって異なるため、実際の判断では車検証、メーカー仕様表、手配先の実車情報、道路管理者、警察、作業責任者、社内基準を優先してください。

ユニック車の寸法は「何に使う数字か」で読み分ける

狭い進入路でユニック車が停止して確認している様子(全長・全幅・全高が効く場面)

ユニック車を手配するときは、一つの寸法だけで可否を決めず、判断を次の5つに分けます。

判断 主に確認する数値 現場で照合する条件
載る 荷台長、荷台幅、最大積載量 荷物の寸法、重量、荷姿、重心、固定方法
入れる 全長、全幅、全高 最狭部、門、曲がり角、高さ制限、勾配、段差
停められる 全長、全幅 停車位置、切り返し、待機場所、転回、出庫導線
張れる アウトリガー張り出し幅 敷板、地盤、側溝、段差、壁、歩行者動線
吊れる 作業半径、ブーム長さ、定格総荷重 荷物重量、吊具重量、吊り位置、ブーム角度、張り出し条件

重要:「車両が通れる=クレーン作業ができる」ではありません。また、「荷台に載る=クレーンで吊れる」でもありません。通行、停車、積載、設置、吊り上げを別々に確認してください。

全長・全幅・全高をまとめて現場条件と照合する方法は、全長・全幅・高さの確認ポイントを整理した記事でも詳しく解説しています。

カタログ・仕様表・車検証で確認する寸法項目

寸法表に載っている項目は、車両の外形寸法、荷台の寸法、積載に関する重量、クレーンの作業能力に分けられます。すべてを同じ種類の数値として扱わないことがポイントです。

カタログ項目 何を示す数値か 主に使う判断 読み違いやすい点 最終確認先
全長 車両前端から後端までの長さ 進入、右左折、停車、切り返し 荷台長と同じではない 車検証、実車情報
全幅 車両本体の幅 道路、門、通路、すれ違い ミラーや安全余白、作業時幅は別確認 車検証、現地確認
全高 走行状態の車両の高さ 高架下、ゲート、建屋入口 作業中のブームや吊り荷の高さは含まれない 車検証、実測、現地確認
荷台長 荷台の前後方向の長さ 荷物が載るか 固定・養生に使う余地も必要 仕様表、実車情報
荷台幅 荷台内の左右方向の幅 荷物の配置、固定 あおりやクレーン基部で有効幅が変わる場合がある 仕様表、実測
最大積載量 荷台に積載できる重量の上限 載るか クレーンで吊れる重量ではない 車検証
車両総重量 車両重量、乗員、積載物を含む重量 免許区分、道路・施設条件 最大積載量とは意味が異なる 車検証
アウトリガー張り出し幅 左右のアウトリガーを展開した作業時の幅 張れるか、安定して設置できるか 車幅より広く、敷板の面積も必要 仕様表、取扱説明書、実車情報
ブーム長さ ブームを伸ばしたときの長さ 届く範囲、高さ 長く伸ばすほど重い荷物を吊れるとは限らない 仕様表、性能表
作業半径 旋回中心からフック鉛直線までの水平距離 吊れるか ブーム長さや地上の直線距離と同じではない 性能表、現地条件
定格総荷重 各作業条件で吊り上げられる総荷重 吊れるか フックなどの吊具重量を含む場合がある 性能表、取扱説明書

カタログ・仕様表・車検証の役割を分ける

  • カタログ:車種や代表仕様の全体像を確認する
  • 仕様表:荷台寸法、クレーン段数、アウトリガー幅、作業半径、定格総荷重などを確認する
  • 車検証:登録されている実車の全長・全幅・全高・車両重量・最大積載量・車両総重量を確認する
  • 手配先の実車情報:実際に配車される車両の仕様、装備、荷台、クレーン条件を確認する

カタログに掲載された代表値と、実際に配車される車両が一致するとは限りません。レンタルや外注では、商品名だけでなく「配車予定車両の車検証寸法と仕様」を確認することが重要です。

2t・3t・4tユニック車の寸法目安を比較

レンタル会社の掲載例を見ると、2t・3tクラスは全長約6.0m、全幅約1.9mの車両があり、4tクラスでは全長約8.2m、全幅約2.25mの車両例があります。

以下の数値は一般的な掲載例を基にした目安です。同じ車格でも、シャシー、荷台長、クレーン段数、架装、年式、装備により異なります。手配時は車検証、仕様表、手配先の実車情報を確認してください。

車格 全長の目安 全幅の目安 全高の目安 荷台長の目安 確認時の注意点
2tクラス 約6.0〜6.1m 約1.9m 約2.6〜2.7m 約3.6m 小型でも曲がり角、停車位置、アウトリガー幅を確認する
3tクラス 約6.0〜6.1m 約1.9m 約2.6〜2.7m 約3.6m 2tと近い外形寸法の仕様例もあり、トン数だけでは比較できない
4tクラス 約8.1〜8.2m 約2.25m 約3.0m 約5.4m 全長と全幅が増えるため、曲がり角、停車、転回条件を詳しく確認する

掲載例では、2tクレーン付きトラックの全長6,130mm、全幅1,890mm、全高2,670mm、荷台長3,600mm、3tクラスでは全長5,970〜6,130mm、全幅1,890mm、全高2,580〜2,670mm、荷台長3,600mmの仕様があります。4tクラスでは全長8,180〜8,195mm、全幅2,250〜2,260mm、全高3,020〜3,040mm、荷台長5,400mmの仕様例があります。

これらは特定の保有車両の掲載値であり、すべてのユニック車に共通する標準寸法ではありません。より詳しい比較は、ユニック車のサイズを2t・3t・4tで比較した一覧を確認してください。

全長の見方|進入・右左折・停車位置を確認する

全長は、車両の最前部から最後部までの長さです。荷台長は荷物を載せる部分の長さなので、全長とは用途が異なります。

進入路が直線で十分に広くても、曲がり角、門の位置、内輪差、後端の振り出しによって通れない場合があります。停車後に出庫できるか、切り返す余地があるかも確認が必要です。

全長と一緒に確認する項目

  • 曲がり角の内側に縁石、塀、門柱、電柱がないか
  • 外側へ車両前部や後部が振れる余地があるか
  • 門を通過した後に車体をまっすぐ戻せるか
  • 停車位置に車両全体が収まるか
  • 前後にアウトリガーや作業者の余地を取れるか
  • 荷下ろし後に前進または後退で出庫できるか
  • 待機車両や一般車両の通行を妨げないか

トン数別の全長目安は、ユニック車の全長をトン数別に確認する記事で整理しています。曲がれるか、停められるかという現場制限を中心に確認したい場合は、全長による取り回しと制限の考え方も参考になります。

全幅の見方|道路幅・門・障害物だけで判断しない

全幅は車両本体の幅を示します。ただし、現場で必要な幅は、全幅の数値と同じではありません。

ミラー、門柱、電柱、縁石、ひさし、路肩、対向車、誘導者の立ち位置を考えると、車両全幅より広い余地が必要です。また、クレーン作業時にはアウトリガーを左右へ展開するため、通行時より大きな幅を使用します。

道路幅と車幅を照合するときの確認点

  • 最狭部の実測幅
  • 左右の障害物の高さと位置
  • ミラーを含む通行時の張り出し
  • 曲がり角で車体が斜めになったときの占有幅
  • 対向車とすれ違える場所
  • 路肩や側溝へ寄りすぎないための余地
  • 誘導者が安全な場所から合図できるか

車両幅と設置スペースの違いは、ユニック車の幅と作業スペースの確認ポイントで詳しく解説しています。道路幅、すれ違い、門、曲がり角を中心に判断する場合は、道路幅と現場制限から車幅を確認する方法も確認してください。

全高の見方|走行時と作業時の高さを分ける

車検証やカタログの全高は、基本的に走行状態の車両の高さを確認するために使います。クレーン作業中にブームを起こした高さや、吊り荷の高さとは別です。

確認場面 主な障害物 確認する情報
走行時 高架下、トンネル、立体駐車場、ゲート、建屋入口、看板、樹木 車検証の全高、現地の高さ制限、路面の勾配
作業時 架線、屋根、足場、枝、看板、照明、配管、上空設備 ブーム長さ、角度、作業半径、吊り荷の高さ、停車位置

高さ制限の表示値と車両全高が近い場合は、路面の勾配、段差、舗装の盛り上がり、車体姿勢なども影響します。数値上の差だけで通行可否を断定せず、手配先や施設管理者へ確認してください。

作業前に確認する高さと上空障害物は、ユニック車の高さと作業時の注意点で整理しています。立体駐車場、高架下、屋根付き搬入口など、走行時の条件は、ユニック車の車高と高さ制限の確認方法を参考にしてください。

荷台寸法と最大積載量の見方|「載る」と「吊れる」は別

荷台まわりを見ながら書類で寸法を照合している様子(荷台寸法と実車確認のイメージ)

荷台長と荷台幅は、荷物が物理的に載るかを判断するための数値です。ただし、荷物と荷台の寸法が同じだから載せられるとは限りません。

荷台寸法と一緒に整理する荷物情報

  • 荷物の長さ、幅、高さ
  • 荷物の総重量
  • 梱包、パレット、架台を含む外形寸法
  • 荷物の重心位置
  • 横積み・縦積みなどの荷姿
  • 固縛器具や養生材を置く余地
  • 荷台上のクレーン基部や補助装置との干渉
  • あおり、後端構造、工具箱との干渉

最大積載量は、荷台に積める重量の上限として車検証に記載されます。車両の通称が2t車でも必ず2,000kg、4t車でも必ず4,000kgを積めるわけではありません。

クレーン本体、アウトリガー、補助装置、荷台架装などの重量が加わるため、同じ車格でも最大積載量は異なります。レンタル車両の掲載例では、4tクレーン付きトラックでも積載荷重が2,500〜2,750kgとなる仕様があります。

最大積載量と定格総荷重は別です。最大積載量は「荷台に載せられる重量」、定格総荷重は「その作業半径やブーム条件でクレーンが吊り上げられる総荷重」を示します。

最大積載量の確認方法や車検証の見方は、ユニック車の最大積載量と計算の考え方で詳しく解説しています。吊り作業の能力を判断するときは、ユニック車の性能表の読み方もあわせて確認してください。

アウトリガー幅の見方|車幅だけでは作業可否を判断できない

ユニック車が現場へ通行できても、アウトリガーを十分に張り出せなければ、予定していたクレーン作業が成立しない場合があります。

アウトリガーは車体を支持し、クレーン作業時の安定を確保する装置です。張り出し条件によって使用できる性能表が変わる機種もあるため、「車両を停められたから作業できる」とは判断できません。

アウトリガー設置で確認する範囲

  • 左右の最大張り出し幅
  • 敷板を置くための面積
  • 側溝、マンホール、段差、縁石の位置
  • 地盤の強度、沈下、傾斜
  • 塀、壁、電柱、駐車車両との距離
  • 歩行者や作業者の通行経路
  • 資材置き場や立入禁止範囲
  • 片側のみ張り出す場合の取扱説明書上の条件

最大張り出しができない場合や、片側だけ張り出せる場合は、独自判断で作業を続けないでください。機種の取扱説明書、性能表、手配先、作業責任者の判断を優先します。

具体的な設置条件は、アウトリガー張り出し寸法と設置ミスを防ぐ方法で確認できます。車両幅と作業時幅の違いは、アウトリガーの幅と必要スペースの考え方も参考にしてください。

カタログ値と実車寸法が違う理由

同じ2t・3t・4tという車格でも、すべてが同じ寸法になるわけではありません。カタログの代表値と実車寸法が変わる主な要因は次のとおりです。

  • 標準幅、ワイド幅などのシャシー仕様
  • ショート、標準、ロング、超ロングなどのホイールベース
  • 荷台長、荷台幅、床面高さ
  • クレーンのブーム段数
  • クレーンの架装位置
  • 後端構造、あおり、リヤバンパー
  • 工具箱、補助装置、追加架装
  • 年式やメーカー
  • レンタル会社が保有する個別仕様

たとえば、同じ3tクレーン付きトラックの掲載例でも、3段ブーム仕様と4段ブーム仕様で全長や全高が異なります。車格名や商品名だけで判断せず、配車予定の実車情報を確認してください。

確認の優先順位

  1. 候補車種のカタログで全体像を確認する
  2. 仕様表で荷台・クレーン・アウトリガー条件を確認する
  3. 配車予定車両の車検証寸法と最大積載量を確認する
  4. 現場の採寸値、写真、荷物情報と照合する
  5. 手配先に作業成立の可否を確認する

手配前に確認する寸法チェックリスト

ユニック車の手配前に車両・ルート・現場の寸法を確認している様子

確認項目を「車両側」「進入ルート側」「現場側」に分けると、進入だけ確認して停車や作業スペースを見落とすミスを防ぎやすくなります。

車両側で確認する情報

  • 車検証上の全長・全幅・全高
  • 荷台長・荷台幅・床面地上高
  • 最大積載量・車両総重量
  • クレーンのブーム段数
  • アウトリガーの最大張り出し幅
  • 最大作業半径
  • 荷物位置での定格総荷重
  • 後端構造、工具箱、追加装備

進入ルート側で確認する情報

  • 道路と門の最狭部
  • 曲がり角の角度と内側障害物
  • 高さ制限、ゲート、ひさし、架線
  • 勾配、段差、舗装状態
  • 道路端、側溝、電柱、樹木
  • 対向車とのすれ違い場所
  • 退避場所と切り返し余地
  • 時間帯による駐車車両や交通量の変化

現場側で確認する情報

  • 停車位置と車両前後の余地
  • 転回、待機、出庫の導線
  • アウトリガーと敷板の設置場所
  • 地盤、側溝、段差、傾斜
  • ブーム上部の架線、屋根、足場、樹木
  • 吊り位置までの水平距離
  • 荷下ろし位置と荷物の移動方向
  • 作業者、歩行者、一般車両の動線
  • 立入禁止範囲を確保できるか

寸法の読み違いで起きやすい失敗例

寸法確認の読み違いと回避の対応を整理した図解

失敗例 主な原因 回避策
全長だけを見て、曲がり角で切り返せない 内輪差、後端の振り出し、門の位置を確認していない 曲がり角を複数方向から撮影し、内側・外側の寸法を共有する
車幅は足りるが、ミラーや門柱が干渉する 全幅の数値だけで安全余白を見ていない 障害物の位置と高さを測り、誘導者の配置も決める
車両全高は通るが、作業中のブームが上空障害物へ近づく 走行時の高さと作業時の高さを混同している 停車候補ごとに架線、屋根、足場、樹木を確認する
荷台長には収まるが、荷物を固定できない 固縛器具や養生材の余地を含めていない 荷姿、固定方法、重心を手配先へ伝えて確認する
車両は停められるが、アウトリガーを張れない 車幅と作業時幅を同じと考えている 最大張り出し幅、敷板、地盤、側溝まで含めて採寸する
最大積載量だけを見て、吊り上げ能力を確認していない 載る重量と吊れる重量を混同している 荷物重量、作業半径、定格総荷重を性能表で照合する
カタログ値で判断したが、配車車両の寸法が異なる 代表仕様と実車仕様を区別していない 配車予定車両の車検証と仕様表を確認する
現場へ入れたが、停車・転回・出庫ができない 進入地点だけを確認している 停車位置から出庫までの動線を一続きで確認する

手配先へ伝える情報と質問テンプレ

住所や車格だけを伝えても、手配先は進入・停車・設置・吊り作業の成立を判断できません。現場の写真と採寸値、荷物情報を一つのセットにして共有します。

先に伝える情報

  • 現場住所と進入予定ルート
  • 最狭部の幅と写真
  • 曲がり角を手前・奥・内側から撮影した写真
  • 高さ制限、門、ひさし、架線、樹木
  • 停車位置候補と車両前後の余地
  • 転回、切り返し、待機場所
  • アウトリガーを設置する場所
  • 吊り位置までの水平距離
  • 荷物の長さ、幅、高さ、重量
  • 梱包やパレットを含む荷姿
  • 荷下ろし位置と作業者の動線

電話・メールで確認する質問例

  • 配車予定車両の車検証上の全長・全幅・全高を教えてください。
  • 荷台長・荷台幅・最大積載量を教えてください。
  • アウトリガーの最大張り出し幅を教えてください。
  • クレーンのブーム段数と最大作業半径を教えてください。
  • この進入路、曲がり角、高さ制限で注意する点はありますか。
  • この停車位置でアウトリガーと敷板を設置できますか。
  • 荷物重量と作業半径から、吊り作業が成立するか確認できますか。
  • 当日配車される実車の仕様が変更される可能性はありますか。

寸法条件を満たせない場合の代替案

レンタル・購入保有・外注の考え方を比較した図解

候補車両が進入できない、停車できない、アウトリガーを張れない場合は、無理に作業を進めず、条件を変えて再検討します。

  • より小さい車格や標準幅の車両へ変更する
  • ショート、標準、ロングなど別のシャシー仕様を探す
  • 停車位置を変更する
  • 別の進入ルートを使用する
  • 荷物を分割して運搬する
  • 運搬車両とクレーン作業を分ける
  • 広い場所へ車両を停め、別の方法で荷物を移動する
  • 作業日や時間帯を変更する
  • 交通誘導や道路使用の体制を見直す
  • 現地調査を依頼する
  • 専門業者への外注へ切り替える

狭い現場では、誘導、切り返し、待機、迂回、現地調査などの段取りが増え、費用や作業時間が変わる場合があります。料金は地域、契約、車格、作業条件によって異なるため、事前に条件を共有して見積もりを確認してください。

候補車格から見直す場合は、1t〜10tの車格と選び方を整理した記事を参考にしてください。

安全・法規面で確認すること

現場で進入条件と安全確認を行うユニック車の実務風景

道路上の一般的な車両制限値

道路法に基づく一般的な制限値には、車両の幅2.5m、長さ12m、高さ3.8mなどがあります。高さ指定道路では、高さの一般的制限値が4.1mとなる区間があります。

ただし、これらの寸法以内であれば、どの道路でも無条件に通行できるという意味ではありません。総重量、軸重、最小回転半径、道路構造、個別の標識、通行ルート、地域の規制なども関係します。

一般的な制限値を超える車両や積載状態では、特殊車両通行許可などの確認が必要になる場合があります。実際の要否は、道路管理者や手配先へ確認してください。

道路使用許可などが関係する場合

公道上に車両を停車させて荷下ろしやクレーン作業を行う場合、作業方法、場所、時間、交通への影響によっては、道路使用許可や交通誘導の確認が必要になる場合があります。

  • 公道上の停車が避けられない
  • 車線や歩道の一部を使用する
  • アウトリガーや敷板が道路上へ出る
  • 交通量が多く、誘導が必要になる
  • 荷物が道路上を通過する
  • 長時間の停車や通行規制を予定している

許可の要否は現場条件や地域によって異なります。手配先、道路管理者、警察などへ早めに確認してください。

後退・切り返し・狭所作業の安全確認

  • 誘導者の役割と立ち位置を決める
  • 運転者と誘導者の合図を統一する
  • 死角へ人を入れない
  • 車両後端の振り出し範囲を空ける
  • アウトリガー周辺を立入禁止にする
  • 架線、屋根、足場などの上空障害物を確認する
  • 地盤、側溝、埋設物、段差を確認する

クレーン操作や玉掛けに必要な資格・教育は、つり上げ荷重や担当する作業によって異なります。寸法条件とは別に、作業体制と資格要件も手配先や社内基準で確認してください。

ユニック車の寸法確認でよくある質問

ユニック車の寸法表はどこを見ればよいですか?

全長・全幅・全高で進入と停車の条件を確認し、荷台長・荷台幅・最大積載量で積載条件を確認します。クレーン作業については、アウトリガー張り出し幅、作業半径、定格総荷重を別に確認してください。最終的には、車検証、仕様表、配車予定の実車情報を現場の採寸値と照合します。

寸法が分かれば現場へ進入できますか?

寸法だけでは進入できると断定できません。最狭部に加えて、曲がり角、内輪差、後端の振り出し、高さ制限、勾配、切り返し、停車位置、出庫導線を確認する必要があります。写真と採寸値を手配先へ共有し、配車予定車両で照合してもらいます。

全長と荷台長は何が違いますか?

全長は車両の前端から後端までの長さで、進入、右左折、停車、切り返しの判断に使います。荷台長は荷物を載せる部分の長さで、荷物が載るかを判断するための数値です。全長が収まっても荷台に載らない場合があり、荷台に載っても車両を停められない場合があります。

同じ2t・3t・4tでも寸法が違うのはなぜですか?

シャシーの長さや幅、荷台長、クレーン段数、架装位置、後端構造、工具箱などの装備が異なるためです。同じ車格名でも実車寸法は一致しません。カタログの代表値だけで判断せず、配車予定車両の車検証と仕様表を確認してください。

車幅が通れればアウトリガーも設置できますか?

車両が通れても、アウトリガーを設置できるとは限りません。作業時には車幅より広い張り出し幅に加えて、敷板、地盤、側溝、壁、電柱、作業者の動線を確保する必要があります。仕様表と現地寸法を照合し、手配先や作業責任者へ確認してください。

最大積載量を見れば吊れる重さも分かりますか?

分かりません。最大積載量は荷台に載せられる重量で、吊れる重さは作業半径、ブーム長さ、アウトリガー張り出し条件、定格総荷重によって変わります。荷物重量と吊具重量を整理し、機種の性能表で確認してください。

手配先へ何を伝えると判断してもらえますか?

現場住所、進入ルート、最狭部、曲がり角、高さ制限、停車位置、アウトリガー設置場所を写真と採寸値で伝えます。あわせて、荷物の長さ・幅・高さ・重量・荷姿、吊り位置までの距離、荷下ろし位置を共有すると、配車予定車両との照合が進みやすくなります。

まとめ|寸法は車両・ルート・現場をセットで確認する

  • 全長・全幅・全高は「入れる・停められる」の判断に使う
  • 荷台寸法と最大積載量は「載る」の判断に使う
  • アウトリガー幅は「張れる」の判断に使う
  • 作業半径、ブーム長さ、定格総荷重は「吊れる」の判断に使う
  • 同じ2t・3t・4tでも、架装や装備によって寸法は異なる
  • カタログ値だけでなく、車検証、仕様表、実車情報を確認する
  • 現場の最狭部、曲がり角、高さ、停車位置を写真と採寸値で共有する

次に取る行動

  1. サイズ一覧で2t・3t・4tの寸法を比較する
  2. 現場の最狭部、曲がり角、高さ制限、停車位置を採寸する
  3. 荷物の寸法、重量、荷姿、吊り位置を整理する
  4. 手配先へ写真と採寸値を送り、配車予定の実車情報と照合してもらう

車格そのものから選び直す場合は、1t〜10tのトン数目安と選び方も確認してください。

出典・参考情報

出典 確認できる内容
国土交通省 車両制限、道路通行、特殊車両制度に関する公式情報の入口
国土交通省 四国地方整備局 土佐国道事務所「特殊車両の通行規制について」 幅2.5m、長さ12m、高さ3.8mなど、道路法上の一般的制限値の確認
国土交通省「車両の高さの最高限度を4.1メートルとする道路の指定」 高さ指定道路と高さ4.1mの一般的制限値に関する公式情報
警察庁 道路交通、道路使用、交通安全に関する公式情報の入口
e-Gov法令検索「クレーン等安全規則」 移動式クレーンの作業、安全、資格などに関係する法令
アクティオ「2~4tトラッククレーン付」 2t・3t・4tクレーン付きトラックの全長、全幅、全高、荷台寸法、積載荷重の掲載例

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