タダノユニックの作動油(油圧作動油)は、見た目が似ていても「指定油の確認方法」「交換目安」「補充で済むか」「不具合時に触ってよいか」で判断が分かれやすい項目です。現場では「減ったから足す」「動きが遅いから交換する」と考えがちですが、油種不明の補充や不具合時の当てずっぽう交換は、原因の切り分けを難しくすることがあります。
結論からいうと、タダノユニックの作動油は、型式ごとの取扱説明書・作動油タンク銘板・整備記録で指定を確認するのが基本です。タダノ純正作動油LLの場合、カーゴクレーンの作動油交換目安は2年または2,400時間とされています。ただし、機種・油種・使用条件によって判断は変わるため、この数値だけで交換可否を断定しないことが大切です。
作動油の状態は、作業半径・吊り荷重・アウトリガー設置条件などの負荷条件とも関係します。タダノ系の吊り能力や作業半径の見方を先に整理したい場合は、【タダノユニック 性能表】吊り能力・作業半径の見方もあわせて確認してください。

この記事で判断できること
- ✅ タダノユニック作動油の確認場所と選び方
- ✅ カーゴクレーン作動油の交換目安
- ✅ 補充で済むケースと、依頼へ切り替えるケース
- ✅ 動きが遅い・異音・保持不良が出たときの切り分け方
- ✅ 月次・年次・3年保存など、点検記録で意識したい数値
著者情報・監修条件
著者:ユニック車ガイド編集部(車両運用・点検・選定の実務目線)
監修・確認条件(YMYL):
- ✅ メーカー一次資料、取扱説明書、作動油タンク銘板、整備記録の一致を重視する
- ✅ 作動油の交換目安と、法定点検・記録管理の数値を混同しない
- ⚠️ 油種・粘度・容量は型式差があるため、本文内で全機種共通の指定値として断定しない
- ⚠️ 異音・警報・保持不良・安全装置の関与が疑われる場合は、自己判断で作業を進めず、停止・記録・相談を優先する
タダノユニック作動油の結論|交換目安と確認順

結論:タダノユニックの作動油は、取扱説明書・作動油タンク銘板・整備記録で指定を確認し、補充・全量交換・油種変更・不具合対応を分けて判断します。
目安:タダノ純正作動油LLの場合、カーゴクレーンの作動油交換目安は2年または2,400時間です。ただし、連続作業・高負荷作業・夏場作業・粉じん・屋外保管・水分混入がある場合は、年数だけでなく状態確認を優先します。
注意:油温が60℃を超える状態や、水分量が0.1%を超える状態は、劣化や油圧機器への影響に注意が必要です。白濁・乳化・泡立ち・異音・保持不良がある場合は、補充や交換を急ぐよりも記録して相談するほうが安全側です。
| 確認項目 | 目安・数値 | 記事内での扱い |
|---|---|---|
| カーゴクレーンの作動油交換目安 | 2年または2,400時間 | タダノ純正作動油LLの場合の目安 |
| 高所作業車の作動油交換目安 | 2年または2,400時間 | 参考値として確認 |
| ラフテレーンクレーン等 | 4年または4,800時間 | カーゴクレーンと混同しない |
| 油温 | 60℃超で劣化進行に注意 | 高負荷・連続作業時の注意点 |
| 水分混入 | 0.1%超で影響大 | 乳化・白濁・泡立ちの注意点 |
| 月次自主検査 | 1月以内ごと | 点検管理の法規整理 |
| 年次自主検査 | 1年以内ごと | 点検管理の法規整理 |
| 記録保存 | 3年間 | 点検・補充・交換履歴を残す理由 |
クイック診断|いま優先すること
- ✅ 補充が必要そう:油量低下・にじみ・漏れ跡がある場合は、先に指定油と漏れ箇所を確認する
- ✅ 交換を検討中:前回交換時期が不明な場合は、油種・使用時間・交換履歴を整理する
- ⚠️ 不具合が出ている:遅い・異音・保持不良・警報がある場合は、交換より停止判断と症状ログ化を優先する
作動油の種類・指定|取扱説明書と作動油タンク銘板で確認する

結論:タダノユニックの作動油は、銘柄名だけで選ぶのではなく、取扱説明書・作動油タンク銘板・整備記録で、型式ごとの指定条件を確認して判断します。
理由:油圧回路はポンプ・バルブ・シリンダ・ホース・安全装置などが連動しており、油種や粘度条件が合わないと、動作遅れ、異音、保持性低下、泡立ちなどの原因になることがあります。
注意:「同じISO粘度なら大丈夫」「油圧作動油なら何でも同じ」とは考えないでください。添加剤、温度条件、シール材との相性、過去に入っている油との混合リスクがあるため、指定が確認できない場合は自社判断で補充や油種変更を進めないほうが安全です。
指定油の確認場所
- ✅ 取扱説明書:作動油の指定、注意事項、交換時の条件を確認する
- ✅ 作動油タンク銘板:現車に貼られている表示で、使用されている作動油の種類を確認する
- ✅ 整備記録:過去に補充・交換した油種、日付、数量を確認する
- 🔍 不明な場合:型式・製造番号・現状の油種・症状を整理し、メーカー、販売店、指定サービス工場へ確認する
取扱説明書の入手先や確認ポイントを整理したい場合は、【タダノユニック 取扱説明書】入手方法と確認ポイントも参考にしてください。
汎用油・他社製品を使う前に確認すること
汎用の油圧作動油や他社製品は、メーカー指定と同等条件で適合が確認できる場合に限り検討余地があります。ただし、同等品の判断は油缶の表記だけで済ませず、規格・粘度・温度条件・混合可否を確認する必要があります。
とくに油種不明の状態で補充すると、結果として別の油を混ぜた状態になり、後から全量交換や洗浄が必要になることがあります。油種を変える可能性がある作業は、単なる補充ではなく油圧系の条件変更に近いため、整備業者へ相談するのが安全側です。
交換目安|カーゴクレーンは2年または2,400時間がひとつの目安

結論:タダノ純正作動油LLの場合、カーゴクレーンの作動油交換目安は2年または2,400時間です。ただし、これはひとつの目安であり、すべての機種・油種・使用環境にそのまま当てはめる数値ではありません。
理由:作動油の劣化は、使用時間だけでなく、油温、連続作業、高負荷作業、粉じん、雨水、水分混入、屋外保管などで変わります。短時間稼働が多い車両でも、長期保管や水分混入によって状態が悪化することがあります。
判断:交換時期は「2年または2,400時間」を入口にしつつ、取扱説明書、作動油タンク銘板、整備記録、現車の状態を合わせて確認します。油種不明、混合疑い、白濁、泡立ち、異音、保持不良がある場合は、交換作業そのものよりも原因の切り分けを優先します。
交換目安より早めに状態確認したい条件
- ✅ 連続作業や高負荷作業が多い
- ✅ 夏場や高温環境での作業が多い
- ✅ 屋外保管、雨天作業、洗車後の水分混入リスクがある
- ✅ 粉じん・泥・砂が多い現場で使う
- ✅ 作動油の色、におい、泡立ち、白濁、乳化が気になる
- ⚠️ 交換・補充の直後から動きが変わった
注意:「色が黒い=すぐ交換」とは限りません。一方で、白濁・乳化・泡立ち・焦げたようなにおい・動作遅れ・保持不良がある場合は、作動油だけで判断せず、フィルタ、ホース、吸込み側のエア噛み、バルブ、シリンダなども含めて確認する必要があります。
補充してよいケース・補充で済ませないケース

結論:補充を検討できるのは、指定油が確定しており、減少理由を確認でき、動作に異常兆候がない場合に限ります。油種不明や不具合がある状態では、補充だけで済ませないほうが安全です。
理由:作動油が減る背景には、自然な使用による変化だけでなく、ホース、継手、シリンダ、タンク周辺からのにじみや漏れが隠れている場合があります。漏れの原因を確認せずに補充すると、再発や二次故障の発見が遅れることがあります。
| 状況 | 自社でできる範囲 | 依頼へ切り替える条件 |
|---|---|---|
| 油量が少ない | 指定油が確定し、漏れが軽微で記録できる場合の補充 | 油種不明、漏れ継続、にじみ箇所不明 |
| 油が汚れている | 色・におい・泡立ち・乳化の有無を記録 | 白濁、泡立ち、異音、保持不良がある |
| 交換時期が近い | 交換履歴と使用時間を確認 | 前回履歴不明、油種混合の疑い |
| 動きが遅い | 冷間・温間・動作別の症状を記録 | 警報、異音、保持不良、安全装置関与の疑い |
| 油種を変えたい | 自社判断では進めない | メーカー・指定サービス工場へ相談 |
補充前に残したい記録
- ✅ 補充前の油量
- ✅ 補充した油種・数量・日付
- ✅ にじみや漏れ跡の写真
- ✅ 清掃後に同じ場所へ再発するか
- ✅ 補充前後で動作音・動作速度・保持状態に変化があるか
不具合との関係|動きが遅い・異音・保持不良を作動油だけで断定しない

結論:動きが遅い、異音がする、保持できないといった症状があっても、原因を作動油だけに決めつけないことが重要です。不具合時は、交換よりも先に発生条件を記録します。
理由:油圧回路の不具合は、作動油の劣化だけでなく、フィルタ詰まり、吸込み側のエア噛み、ホース劣化、バルブ不良、シリンダ摩耗、安全装置の介入など、複数の原因で起こります。先に油を交換すると、原因の手がかりが消えることがあります。
修理依頼前に症状を整理したい場合は、【タダノユニック 修理】依頼前に確認すべき症状と注意点で、相談前に残すべき情報を確認しておくと、やり取りがスムーズになります。
診断が早くなる症状ログ
- ✅ いつ発生するか:冷間時、温間時、始動直後、連続稼働後
- ✅ どの動作で出るか:伸縮、旋回、巻上げ、アウトリガ
- ✅ 負荷で変わるか:無負荷、負荷あり、作業半径の違い、姿勢の違い
- ✅ 目視情報:泡立ち、乳化、白濁、にじみ箇所、写真
- ✅ 直前の変更:作動油の補充・交換、フィルタ交換、整備履歴
作動油が関係している可能性がある見え方
- ✅ 冷間時だけ動きが重く、温まると改善する
- ✅ 動作中に泡立ちが目立つ
- ✅ 白濁・乳化がある
- ✅ 補充・交換の直後から挙動が変わった
- ⚠️ ただし、同じ症状でも別原因があるため、油だけで断定しない
安全・法規・記録管理|月次・年次・3年保存もあわせて考える

結論:作動油管理は、交換目安だけでなく、月次・年次・作業開始前点検、記録保存とセットで考える必要があります。ただし、法定点検の数値は作動油交換周期そのものではありません。
整理:クレーン等安全規則では、移動式クレーンについて、1月以内ごとの自主検査、1年以内ごとの定期自主検査、作業開始前点検、記録の3年間保存が定められています。作動油・油圧系の点検結果も、こうした点検管理の中で記録しておくと、不具合時の説明がしやすくなります。
注意:「3年間保存」は作動油を3年使うという意味ではありません。点検・補充・交換・異常の記録を残す期間として整理してください。
自社でできること
- ✅ 取扱説明書・銘板・整備記録の照合
- ✅ 油量確認、周辺清掃、にじみ・漏れ跡の観察
- ✅ 指定油が確定している場合の限定的な補充
- ✅ 補充量・実施日・油種・写真・症状の記録
- ✅ グリスアップやワイヤー点検など、周辺保守とのセット管理
点検・給脂をあわせて見直したい場合は、【タダノユニック グリスアップ箇所】点検・給脂の基本も確認してください。ワイヤーの点検・交換時期を整理したい場合は、【タダノユニック ワイヤー交換】交換時期と点検ポイントも参考になります。
自社でやらないほうがよいこと
- ⚠️ 油種変更を伴う置換
- ⚠️ 油種不明のままの補充
- ⚠️ 不具合が出ている状態での当てずっぽう交換
- ⚠️ 警報・保持不良・安全装置の介入が疑われる状態での自己判断作業
- ⚠️ 記録を残さない補充・交換
失敗例と回避策
- ⚠️ 油種不明のまま補充 → ✅ 先に取扱説明書・銘板・整備記録で確認する
- ⚠️ 動きが遅いからすぐ交換 → ✅ 冷間・温間・動作別・負荷条件を記録する
- ⚠️ 白濁や泡立ちを見落とす → ✅ 水分混入や吸込み側の異常も疑う
- ⚠️ 記録を残さない → ✅ 補充量・油種・日付・写真を残す
- ⚠️ 交換で直らず再診断 → ✅ 先に症状ログを整理して相談する
タダノユニック作動油のよくある質問
タダノユニックの作動油は何を使えばよい?
型式ごとのメーカー指定を基準に選びます。取扱説明書、作動油タンク銘板、整備記録で指定条件を確認し、油缶のラベルだけで判断しないことが大切です。
タダノユニック作動油の交換目安は何年?
タダノ純正作動油LLの場合、カーゴクレーンは2年または2,400時間が目安です。ただし、機種・油種・使用条件で変わるため、取扱説明書、作動油タンク銘板、整備記録で確認してください。
汎用の油圧作動油や他社製品でも大丈夫?
メーカー指定と同等条件で適合が確認できる場合に限り検討余地があります。ただし、混合や油種変更を伴う運用は切り分けが難しくなるため、自社判断で進めず、メーカーや整備業者へ確認するのが安全側です。
作動油が減った。補充だけでもよい?
指定油が確定しており、減少理由や漏れ跡を確認でき、動作に異常兆候がない場合は補充を検討できます。油種不明、混合疑い、白濁、泡立ち、異音、保持不良がある場合は、補充で済ませず相談してください。
作動油の水分混入はどのくらいから注意?
タダノのサービス情報では、水分量0.1%を超えると油圧機器への影響が著しく大きくなるとされています。白濁・乳化・泡立ちがある場合は、自己判断で補充せず、写真と症状を記録して相談してください。
作動油の油温は何度くらいから注意?
タダノのサービス情報では、油温が60℃を超えると急激に劣化が進行するとされています。連続作業・高負荷作業・夏場作業では、油温上昇だけでなく、動作変化や異音もあわせて記録しましょう。
動きが遅い・異音がする。作動油が原因?
作動油が関係する場合もありますが、油だけで断定しないでください。冷間・温間、動作の種類、負荷条件、作業半径、直前の補充・交換履歴を記録し、必要に応じて整備業者へ相談します。
まとめ|指定確認・記録・相談の順番で判断する
結論:タダノユニックの作動油は、型式ごとの指定を確認し、交換目安・補充判断・不具合対応を分けて考えることが重要です。
- ✅ 取扱説明書・作動油タンク銘板・整備記録で指定油を確認する
- ✅ タダノ純正作動油LLの場合、カーゴクレーンは2年または2,400時間をひとつの目安にする
- ✅ 油温60℃超、水分0.1%超、白濁・泡立ち・異音・保持不良がある場合は注意する
- ✅ 補充・全量交換・油種変更を分けて判断する
- ✅ 異常時は油だけで断定せず、症状ログを残して相談する
- ✅ 点検・補充・交換・異常の記録は、後の診断に使える形で残す
次に取る行動:まず取扱説明書・作動油タンク銘板・整備記録で指定油を確認し、交換履歴と使用条件を整理してください。油種不明、混合疑い、不具合兆候がある場合は、補充や交換を急がず、写真・症状・直前の作業履歴を残してメーカー、販売店、整備業者へ相談するのが安全側です。
出典・参考情報
| 出典名 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 株式会社タダノ 公式サイト | メーカー公式情報、製品情報、企業情報の確認先 |
| タダノサービス情報「作動油の劣化と交換について」 | 作動油交換目安、油温、水分混入、作動油確認方法の参考情報 |
| e-Gov法令検索|クレーン等安全規則 | 移動式クレーンの点検・記録管理に関する法令確認 |
| 厚生労働省 | 労働安全衛生・制度情報の確認先 |


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