ユニック車について調べると、「正式名称は何?」「車載クレーンやトラッククレーンとは同じ?」と、呼び方の多さに迷うことがあります。
ユニック車は、現場や中古車市場で広く使われている通称です。メーカーや使用場面によっては、「トラック搭載型クレーン」「車両搭載型クレーン」「車載クレーン」などの表現も使われます。
- ユニック車:現場や中古車市場で通じやすい通称
- トラック搭載型クレーン:製品分類や仕様確認で使われる表現
- 車両搭載型クレーン:車両にクレーンを搭載した製品を表す広い表現
- 移動式クレーン:資格や法令の確認で関係する分類
呼び方が似ていても、すべてが完全に同じ意味とは限りません。書類や見積では、通称だけで判断せず、メーカー・型式・つり上げ荷重・作業半径などの仕様も確認することが大切です。

この記事では、「ユニック」という名称の意味や由来、似た呼び方の違い、書類・見積・問い合わせで誤解を減らす伝え方を初心者向けに整理します。
ユニック車そのものの特徴・用途・仕組みから確認したい場合は、親記事の【ユニック車とは】特徴・用途・仕組みを初心者向けにわかりやすく解説を参考にしてください。
著者:ユニック車ガイド編集部
名称だけでは、車両の大きさ、吊れる重さ、必要な免許・資格までは分かりません。実際の手配や作業では、車検証、クレーンの銘板、仕様表、現場条件を照らし合わせて確認してください。
ユニック車の正式名称は?通称との違いを先に整理

「ユニック車」は、トラックなどにクレーン装置を搭載した車両を表す呼び方として広く使われています。ただし、メーカー公式、製品カタログ、書類、法令では別の表現が使われることがあります。
最初に押さえたい結論
「ユニック車」は通称として通じやすい一方、仕様確認や見積では「トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車)」のように併記すると、対象を伝えやすくなります。
古河機械金属は、ユニッククレーンを「車両搭載型クレーン」と説明しています。一方、古河ユニックの製品ページでは「トラック搭載型クレーン」という表現が使われています。
タダノでは、荷役作業に使用するクレーンを「車両搭載型クレーン(カーゴクレーン)」と表現しており、「トラッククレーン」とは別の製品カテゴリーに分けています。
このように、使用する会社や文脈によって表現が異なるため、「正式名称は必ずこの1語」と断定するのは適切ではありません。
| 使用場面 | 伝え方の例 | 確認する情報 |
|---|---|---|
| 現場での会話 | ユニック車 | 相手が想定する車両と一致しているか |
| 見積・手配 | トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車) | 車格、型式、つり上げ荷重、作業半径 |
| 書類記載 | 書類・提出先が指定する表記 | 車検証、銘板、仕様表、提出先のルール |
| 資格・法令確認 | 移動式クレーンなどの法令上の分類 | つり上げ荷重、作業内容、必要な資格 |
「ユニック」の意味と名称の由来
「ユニック」は、古河ユニックに関連する製品・ブランド名称です。
古河機械金属の公式情報によると、古河ユニックの前身である共栄開発株式会社は、1961年に国産初の車両搭載型クレーンを開発しました。その際に付けられた「ユニック」という愛称には、次の2つの意味が込められています。
- ユニバーサルクレーン:世界のすべての人に使われるクレーンでありたいという願い
- ユニコーン:クレーンの形に似た伝説の一角獣が持つ力強いイメージ
古河機械金属の公式採用情報では、「ユニック」は同社の登録商標であることも明記されています。
一方、現場や中古車市場では、メーカーを問わずクレーン付きトラックを「ユニック車」と呼ぶ場面があります。商品・ブランド名称に由来する言葉が、実務上の通称のように広く使われているためです。
ただし、「ユニック車」と呼ばれているからといって、必ず古河ユニック製のクレーンが搭載されているとは限りません。メーカーを確認するときは、クレーン本体の銘板、型式、仕様表を確認してください。
ユニック車の別名・似た呼び方一覧
ユニック車に似た呼び方には、意味が重なるものと、別の分類を指すものがあります。呼び方だけで判断せず、使われている文脈も確認しましょう。
| 呼び方 | 意味・位置づけ | 使われやすい場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ユニック車 | 広く使われている通称 | 現場会話、中古車検索、手配の初動 | メーカー・型式・能力までは特定できない |
| トラック搭載型クレーン | トラックに搭載されたクレーンを表す製品分類 | メーカーサイト、見積、仕様確認 | すべての書類で統一された名称とは限らない |
| 車両搭載型クレーン | 車両にクレーンを搭載した製品を表す広い表現 | メーカーの事業・製品説明 | トラック以外の車両を含む文脈もある |
| 車載クレーン | 車両に載せたクレーンを表す一般的な呼び方 | 会話、販売情報、一般向け説明 | 媒体によって指す範囲が異なる |
| クレーン付きトラック | 構造を分かりやすく表した説明用の呼び方 | 初心者向け説明、社内共有 | 正式な製品分類や法令用語とは限らない |
| トラッククレーン | メーカー分類では建設用クレーンの一種を指すことがある | 建設用クレーンの製品分類など | ユニック車と同義とは限らない |
| 移動式クレーン | 移動できるクレーンに関係する法令上の分類 | 資格、安全、法令の確認 | 通称ではなく、つり上げ荷重や構造を基に確認する |
ユニック車とクレーン車・トラッククレーンの違い

「クレーン車」は、クレーン装置を備えた車両を広く表す一般的な呼び方です。そのため、荷台を持つクレーン付きトラックだけでなく、ラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーン、トラッククレーンなどを含む意味で使われることがあります。
一般にユニック車と呼ばれる車両は、荷台とクレーン装置を備え、荷物の積み込み・運搬・荷下ろしを1台で行えることが特徴です。
一方、メーカーの製品分類における「トラッククレーン」は、専用または汎用のキャリヤに架装され、クレーン作業を主目的とする車両を指す場合があります。タダノの公式サイトでも、「トラッククレーン」と「カーゴクレーン」は別の製品カテゴリーとして掲載されています。
呼び方だけで判断しないことが重要です。「トラッククレーン」と書かれている場合は、荷台の有無、運転席とクレーン操作席の構造、メーカー、型式、製品カテゴリーを確認してください。
ユニック車とほかのクレーン車の用途・構造を含めて全体像を確認したい場合は、【ユニック車とは】特徴・用途・仕組みを初心者向けにわかりやすく解説で詳しく説明しています。
名称だけでは車格や吊り能力を判断できない
「ユニック車」という名称から分かるのは、クレーンを搭載したトラックを想定しているという程度です。次のような具体的な仕様までは判断できません。
- 2t車、3t車、4t車などの車格
- 最大積載量
- クレーンのつり上げ荷重
- ブームの段数や最大作業半径
- アウトリガーの最大張出幅
- 作業半径ごとの定格総荷重
古河ユニックの現行製品ページでは、架装対象となる車両とクレーン仕様について、次のような製品例が掲載されています。
| 製品区分 | 架装対象の例 | つり上げ荷重の例 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 小型トラック架装用 | GVW5〜8tクラス 2〜3.5t車クラス |
2.63t、2.93tなど | 同じ車格でも型式・ブーム段数が異なる |
| 中型トラック架装用 | GVW8〜20tクラス 4〜8t車クラス |
2.93tなど | 最大作業半径やアウトリガー幅が異なる |
| 大型トラック架装用 | GVW20〜25tクラス 8〜10t車クラス |
2.93t、4.9tなど | 大型車でもすべてが4.9t吊りではない |
※上記は古河ユニック公式サイトに掲載されている製品の代表例です。すべてのユニック車に共通する数値ではありません。
また、「2.93t吊り」と表示されていても、すべての作業半径で2.93tを吊れるという意味ではありません。実際に吊れる重さは、作業半径、ブームの長さ、アウトリガーの張出状態、車両の向きなどによって変わります。
最終的な作業可否は、クレーンの銘板、仕様表、取扱説明書、定格総荷重表を確認して判断します。
小型・中型・大型の違いや、現場に合う車格の選び方は、【ユニック車の種類一覧】小型・中型・大型の違いと選び方で確認できます。
書類・見積・問い合わせでは何と伝える?

現場で「ユニック車」と言えば通じることが多くても、見積や発注では通称だけでは情報が不足します。相手と認識を合わせるため、名称に仕様と現場条件を加えて伝えましょう。
| 場面 | おすすめの伝え方 | 追加する情報 |
|---|---|---|
| 現場会話 | ユニック車、クレーン付きトラック | 車格、用途 |
| 見積・発注 | トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車) | 吊り荷、距離、高さ、設置場所 |
| 中古車検索 | ユニック車、クレーン付き、車載クレーン | メーカー、型式、段数、つり上げ荷重 |
| 書類記載 | 提出先が指定する名称 | 車検証、銘板、仕様表の記載 |
業者・レンタル会社へ伝える例
「トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車)の手配を検討しています。吊り荷の重さと大きさ、車両から荷までのおおよその距離、高さ、アウトリガーを張れるスペースを確認してほしいです。」
中古車販売店へ伝える例
「ユニック車を探しています。メーカー、型式、つり上げ荷重、ブーム段数、最大作業半径、アウトリガー仕様が分かる候補を教えてください。」
書類に記載するときの考え方
書類では、独自に名称を決めるのではなく、提出先が指定する名称や、車検証・銘板・仕様表に記載されている表現を確認してください。
通称を使う必要がある場合は、「トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車)」のように併記すると、対象を説明しやすくなります。
資格・安全確認では名称ではなく条件を見る
「ユニック車」という名称は、運転免許やクレーン資格の名称ではありません。必要な免許・資格は、次の項目を分けて確認します。
- 車両を道路で運転するための運転免許
- クレーン装置を操作するための資格・教育
- 荷をフックへ掛け外しする玉掛け作業の資格・教育
- クレーンのつり上げ荷重
- 実際に行う作業内容
厚生労働省の案内では、つり上げ荷重1t以上5t未満の移動式クレーンを運転操作する資格として、小型移動式クレーン運転技能講習が示されています。5t以上では移動式クレーン運転士免許が関係します。
ただし、車両の道路走行、クレーン操作、玉掛けは別々に確認する必要があります。「2tユニック」「4tユニック」といった車格名だけで必要資格を決めないでください。
実際の作業前には、つり上げ荷重、作業内容、保有資格を事業者や安全管理担当者へ提示して確認しましょう。
ユニック車の正式名称に関するFAQ
ユニック車の正式名称は何ですか?
ユニック車は一般に広く使われる通称です。メーカーや媒体では「トラック搭載型クレーン」「車両搭載型クレーン」「車載クレーン」などの表現が使われるため、唯一の正式名称を1つに固定するのは適切ではありません。見積では「トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車)」と併記すると伝わりやすくなります。
ユニック車はクレーン車と同じですか?
ユニック車はクレーン車の一種として扱われることがありますが、「クレーン車」はラフテレーンクレーンやトラッククレーンなども含む広い呼び方です。荷台を持つクレーン付きトラックを伝えたい場合は、トラック搭載型クレーンと補足すると区別しやすくなります。
「ユニック」はメーカー名や商標ですか?
「ユニック」は古河ユニックに関連するブランド・製品名称で、古河機械金属の公式情報では登録商標と明記されています。現場ではメーカーを問わず通称のように使われる場合がありますが、実際のメーカーは銘板や型式で確認してください。
書類には「ユニック車」と書いてもよいですか?
書類の様式や提出先によって適切な表記が異なります。提出先の指定、車検証、クレーンの銘板、仕様表を確認し、必要に応じて「トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車)」のように併記してください。
車載クレーンとトラック搭載型クレーンは同じ意味ですか?
同じような車両を指して使われる場合がありますが、媒体によって対象範囲が異なります。車載クレーンは一般的な呼び方、トラック搭載型クレーンはトラックへ架装する製品分類として使われることが多いため、型式や仕様も併せて確認してください。
ユニック車という名前だけで吊れる重さは分かりますか?
名称だけでは分かりません。つり上げ荷重が2.63t、2.93t、4.9tなどの製品例がありますが、実際に吊れる重さは型式、作業半径、ブーム長さ、アウトリガーの張出状態などで変わります。銘板、仕様表、定格総荷重表を確認してください。
まとめ|ユニック車は通称、仕様確認では表記と条件をそろえる
- ユニック車は、現場や中古車市場で広く使われる通称
- メーカー公式では「トラック搭載型クレーン」「車両搭載型クレーン」などの表現も使われる
- 「ユニック」は古河ユニックに関連するブランド・製品名称
- トラッククレーンや移動式クレーンと常に同じ意味になるわけではない
- 名称だけでは車格、つり上げ荷重、作業半径、資格要否は判断できない
見積や手配では、「トラック搭載型クレーン(通称:ユニック車)」と伝えたうえで、吊り荷の重さ、車両から荷までの距離、高さ、アウトリガーを張れるスペースを共有すると、認識のずれを減らせます。
ユニック車の特徴・用途・仕組みを確認したい場合は、【ユニック車とは】特徴・用途・仕組みを初心者向けにわかりやすく解説を参考にしてください。
小型・中型・大型の違いや、現場条件に合う車格の選び方は、【ユニック車の種類一覧】小型・中型・大型の違いと選び方で整理しています。
出典・参考情報
| 出典名 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 古河機械金属株式会社「ユニック部門」 | 車両搭載型クレーンとしての位置づけ、1961年の開発、「ユニバーサルクレーン」と「ユニコーン」に由来する名称 |
| 古河機械金属株式会社「事業紹介」 | 「ユニック」の名称由来と登録商標の表記 |
| 古河ユニック「小型トラック架装用」 | GVW5〜8tクラス、2〜3.5t車クラス、2.63t・2.93tなどの製品仕様例 |
| 古河ユニック「中型トラック架装用」 | GVW8〜20tクラス、4〜8t車クラス、つり上げ荷重・作業半径などの製品仕様例 |
| 古河ユニック「大型トラック架装用」 | GVW20〜25tクラス、8〜10t車クラス、2.93t・4.9tなどの製品仕様例 |
| 株式会社タダノ「製品・サービス」 | トラッククレーンとカーゴクレーンが異なる製品カテゴリーとして掲載されていること |
| 厚生労働省 建設労働者育成支援事業「小型移動式クレーン運転技能講習」 | つり上げ荷重1t以上5t未満の移動式クレーンに関係する資格区分 |


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