【ユニック車とクレーン車の違い】用途・免許・構造の違いを比較

ユニック車とクレーン車が並んで停車している比較用の写真 ユニック車

「ユニック車とクレーン車は別物なのか」「運転免許や操作資格も違うのか」と迷う人は少なくありません。どちらも荷物を吊る車両ですが、名称だけで手配すると、荷物を運べない、必要な作業半径を確保できない、資格者が足りないといった問題が起こります。

結論として、荷物を運び、現場で積み降ろしまで行うなら積載形トラッククレーン、重量物の吊り上げや長い作業半径を優先するならラフテレーンクレーンなどの専用クレーン車が主な候補です。

荷台付きの積載形トラッククレーンと吊り作業用の専用クレーン車の違いを比較した画像

ただし、ユニック車も広い意味では移動式クレーンの一種です。この記事では、荷台を持つ「積載形トラッククレーン」と、吊り作業を主目的とする「専用クレーン車」を比較します。

また、免許・資格は次の3つに分けて考える必要があります。

    • 道路を走る:普通・準中型・中型・大型・大型特殊などの運転免許
  • クレーンを動かす:移動式クレーン運転士免許・技能講習・特別教育
  • 荷を掛け外しする:玉掛け技能講習・玉掛け特別教育

道路運転、クレーン操作、玉掛けに必要な資格の全体像は、【ユニック車資格】必要資格(玉掛け・小型移動式クレーンなど)を解説で整理しています。

この記事では、構造と用途の違いだけでなく、2.93t吊りの性能例、運転免許の数値基準、操作資格・玉掛け資格の境界まで具体的に解説します。

著者情報
ユニック車ガイド編集部。現場の車両選定・段取りを踏まえ、用途と条件に基づく比較を行っています。法規、免許、資格、メーカー性能は公的機関やメーカーの一次情報を確認し、個別の運転可否・作業可否は車検証、性能表、関係機関、作業会社への確認を前提としています。
  1. 結論|ユニック車も広い意味ではクレーン車の一種
  2. ユニック車と専用クレーン車の違いを一覧で比較
  3. 構造の違い|荷台付きか、吊り作業専用か
    1. 積載形トラッククレーンの構造
    2. 専用クレーン車の構造
    3. 専用クレーン車なら必ず大型特殊免許とは限らない
  4. 用途の違い|ユニック車とクレーン車はどちらを選ぶ?
    1. 積載形トラッククレーンが向いている作業
    2. 専用クレーン車が向いている作業
    3. 迷ったときに確認する4つの条件
  5. 数値で比較|2.93t吊りでも常に2.93tを吊れるわけではない
    1. つり上げ荷重・クレーン容量・定格総荷重の違い
  6. 免許の違い|運転・クレーン操作・玉掛けを分けて確認
    1. 道路を運転するための免許
    2. 普通免許の取得時期でも運転範囲が変わる
    3. クレーンを操作するための資格
    4. 荷を掛け外しする玉掛け資格
  7. 2t・4tで違いはある?車格名だけでは免許を判断できない
  8. 手配前に伝える数値と現場条件
    1. 手配時チェックリスト
  9. よくある失敗と防止策
  10. FAQ
    1. ユニック車はクレーン車ではないのですか?
    2. ユニック車とクレーン車は同じ資格で操作できますか?
    3. 2.93t吊りユニック車にはどの資格が必要ですか?
    4. 普通免許で2tユニック車を運転できますか?
    5. ラフテレーンクレーンの道路運転には何の免許が必要ですか?
    6. クレーン操作資格があれば玉掛けもできますか?
    7. 実際に吊る荷物が1t未満なら玉掛け技能講習は不要ですか?
    8. 作業半径はどこからどこまでを測りますか?
  11. まとめ|目的・性能・免許・資格を分けて選ぶ
  12. 出典・参考情報

結論|ユニック車も広い意味ではクレーン車の一種

荷台とクレーン装置を備えた積載形トラッククレーン

ユニック車はクレーン車ではない、という分け方は正確ではありません。一般にユニック車と呼ばれる車両も、法令や機械分類上は移動式クレーンの一種です。

「UNIC」「ユニック」は古河機械金属株式会社の登録商標です。古河ユニックは、トラックへ搭載して「吊る・積む・運ぶ」作業を行う荷役機械をユニッククレーンとして展開しており、その知名度から「ユニック車」という呼び方がトラック搭載型クレーンの通称として広く使われています。

一般名称としては、次のような呼び方があります。

  • 積載形トラッククレーン
  • 車両積載形トラッククレーン
  • トラック搭載型クレーン
  • クレーン付きトラック

一方の「クレーン車」も、法令上の単一車種名ではありません。現場では、積載形トラッククレーン、トラッククレーン、ラフテレーンクレーンなどをまとめてクレーン車と呼ぶことがあります。

そのため、手配時は「ユニック車かクレーン車か」だけで判断せず、次のように具体化することが重要です。

  • 荷台付きの積載形トラッククレーンが必要なのか
  • ラフテレーンクレーンなどの専用クレーン車が必要なのか
  • 運搬と吊り作業を同じ車両で行うのか
  • 吊り作業だけを別車両で行うのか

ユニック車と専用クレーン車の違いを一覧で比較

比較項目 積載形トラッククレーン 専用クレーン車
主な目的 荷物の運搬と積み降ろし 吊り上げ作業そのもの
荷台 荷物運搬用の荷台がある 原則として荷物運搬用の荷台はない
代表的な車両 2t・3t・4tクラスなどのクレーン付きトラック ラフテレーンクレーン、トラッククレーンなど
運搬能力 荷台へ積載して運搬できる 荷物の運搬は別トラックを使うことが多い
吊り作業 運搬に伴う積み降ろしや据え付け補助に向く 重量物・高所・長い作業半径を伴う吊り作業に向く
作業半径 機種ごとの性能表内で判断する 長い作業半径に対応する機種が多い
道路運転免許 車両総重量・最大積載量・乗車定員で判断 車検証上の車両区分によって異なる
クレーン操作資格 クレーンのつり上げ荷重で判断 クレーンのつり上げ荷重で判断
玉掛け 使用するクレーンのつり上げ荷重で判断 使用するクレーンのつり上げ荷重で判断
向いている現場 建材・機械・資材を運び、その場で降ろす現場 吊り工程が中心になる建設・設備・重量物作業
手配時に確認する数値 積載量、つり上げ荷重、作業半径、揚程、アウトリガー幅 つり上げ荷重、作業半径、揚程、設置幅、地盤条件

車両の選択では、単に吊り荷が重いか軽いかだけでなく、運搬の有無、作業半径、必要な高さ、アウトリガーを張れる幅を合わせて確認します。

構造の違い|荷台付きか、吊り作業専用か

積載形トラッククレーンの構造

積載形トラッククレーンは、一般的なトラックシャシに荷台とクレーン装置を架装した車両です。多くの車両では、運転席と荷台の間付近にクレーン装置が配置されています。

  • トラックシャシ:道路走行と車体の基礎を担う
  • 荷台:建材・機械・資材などを積載する
  • クレーン装置:荷物の積み降ろしや据え付けを行う
  • アウトリガー:作業時の安定を確保する

運搬と荷役を1台で行えるため、別の運搬車両を用意しなくてよいのが大きな利点です。

一方で、クレーン装置やアウトリガーにも重量があります。そのため、同じトラックシャシでも、平ボディ車より最大積載量が小さくなる場合があります。手配時は「2t車」「4t車」という通称だけでなく、車検証の最大積載量を確認してください。

専用クレーン車の構造

ラフテレーンクレーンなどの専用クレーン車は、吊り作業を中心に設計された車両です。上部旋回体、専用ブーム、ウインチ、アウトリガーなどを備え、機種によってはカウンターウエイトを使用します。

荷物運搬用の荷台を持たない車両が中心であるため、吊り荷は別のトラックで現場まで運ぶのが一般的です。

また、「専用クレーン車」と呼ばれる車両の中にも違いがあります。

  • ラフテレーンクレーン:一つの運転席で走行とクレーン操作を行う自走式クレーン
  • トラッククレーン:トラックシャシにクレーン用の上部旋回体を架装した車両
  • オールテレーンクレーン:大型で走行性と揚重能力を両立したクレーン

専用クレーン車なら必ず大型特殊免許とは限らない

「クレーン車だから大型特殊免許」と一律に判断することはできません。

ラフテレーンクレーンの多くは大型特殊自動車として登録され、公道走行には大型特殊免許が必要です。ただし、トラックシャシ型のクレーンでは、中型免許や大型免許などが関係する場合があります。

大型特殊免許を持っていても、それだけでクレーン作業ができるわけではありません。道路を走る免許とは別に、つり上げ荷重に応じた移動式クレーンの操作資格が必要です。

最終的には、使用する車両の車検証、取扱説明書、手配会社の案内で確認してください。

用途の違い|ユニック車とクレーン車はどちらを選ぶ?

専用クレーン車が合図者とともに吊り作業を行う現場

積載形トラッククレーンが向いている作業

積載形トラッククレーンは、荷物を運んだ車両が、そのまま積み降ろしを行う現場に向いています。

  • 建材を現場まで運び、その場で降ろす
  • 機械や設備を運搬して据え付け位置付近へ降ろす
  • 造園資材、石材、仮設材などを運搬する
  • 運搬車両とクレーンを別々に手配したくない
  • 比較的狭い搬入路へ入れる車両を選びたい

ただし、「積み降ろしの補助」であっても資格が不要になるわけではありません。クレーンのつり上げ荷重が1t以上5t未満なら、原則として小型移動式クレーン運転技能講習の修了が必要です。

専用クレーン車が向いている作業

専用クレーン車は、運搬よりも吊り作業の成立を優先する現場に向いています。

  • 重量物を吊り上げる
  • 車両から離れた位置へ荷物を移動する
  • 建物上部など高所へ揚重する
  • 長い作業半径が必要になる
  • 繰り返し、または長時間の吊り作業を行う
  • 積載形トラッククレーンの性能表では条件を満たせない

吊り作業が中心になる場合は、車両の能力だけでなく、設置場所、地盤、アウトリガー反力、旋回範囲、立入禁止範囲まで含めた作業計画が必要です。

迷ったときに確認する4つの条件

  1. 総重量:吊り荷だけでなく、吊り具を含めた重量
  2. 作業半径:クレーンの旋回中心からフック中心までの水平距離
  3. 必要な揚程:荷物をどの高さまで上げるか
  4. 設置条件:アウトリガーを張れる幅、地盤、傾斜、上空障害物

この4条件を手配会社へ伝えれば、積載形トラッククレーンで対応できるのか、専用クレーン車が必要なのかを判断しやすくなります。

数値で比較|2.93t吊りでも常に2.93tを吊れるわけではない

積載形トラッククレーンでは「2.93t吊り」という表示をよく見かけます。しかし、2.93tを最大作業半径まで吊れるという意味ではありません。

クレーン能力は「重量×作業半径」で表され、ブームを伸ばして作業半径が大きくなるほど、吊れる重量は小さくなります。

メーカーの機種例 空車時最大クレーン容量 最大作業半径 最大半径時の空車時最大定格総荷重 最大地上揚程
古河ユニック URG374A 2.93t×2.6m 9.81m 0.50t 11.7m
古河ユニック URG294AW 2.93t×1.6m 8.73m 0.25t 10.1m

上表はメーカーが公表している特定機種の仕様例です。例えばURG374Aは、近い作業半径では2.93t級の能力がありますが、最大作業半径9.81mでは空車時最大定格総荷重が0.50tになります。

小型トラック架装用のURG294AWも、空車時最大クレーン容量は2.93t×1.6mですが、最大作業半径8.73mでの空車時最大定格総荷重は0.25tです。アウトリガー最大張出幅は3.8mで、同系統のワイド張出仕様では3.4mの機種もあります。

注意:これらは空車時・指定架装条件でのメーカー仕様例です。実際の性能は、機種、架装車両、積載状態、ブーム長さ、作業半径、アウトリガー張出幅、旋回方向などで変わります。必ず使用車両の作業半径別定格総荷重表で確認してください。

つり上げ荷重・クレーン容量・定格総荷重の違い

  • つり上げ荷重:クレーンの資格区分などを判断する基準となる機械側の能力
  • クレーン容量:吊れる重量と作業半径を組み合わせた表示
  • 定格総荷重:ブーム長さ、作業半径、アウトリガー条件などに応じて定められた総荷重

フックなどの吊具の質量を含む性能表もあるため、実際に吊れる荷物の正味重量は表示数値より小さくなる場合があります。ワイヤーロープ、シャックル、吊り天秤などの玉掛け用具の重量も含めて確認してください。

免許の違い|運転・クレーン操作・玉掛けを分けて確認

ユニック車やクレーン車に関する資格で最も重要なのは、道路運転・クレーン操作・玉掛けを混同しないことです。

担当する行為 確認する免許・資格 主な判断基準
道路を走る 普通・準中型・中型・大型・大型特殊など 車両総重量、最大積載量、乗車定員、車両区分
クレーンを動かす 移動式クレーン運転士免許、技能講習、特別教育 クレーンのつり上げ荷重
荷を掛け外しする 玉掛け技能講習、玉掛け特別教育 使用するクレーン等のつり上げ荷重

道路を運転するための免許

積載形トラッククレーンを道路で運転する場合は、ベース車両の車両総重量、最大積載量、乗車定員に合った免許が必要です。

免許区分 車両総重量 最大積載量 乗車定員
普通免許 3.5t未満 2t未満 10人以下
準中型免許 3.5t以上7.5t未満 2t以上4.5t未満 10人以下
中型免許 7.5t以上11t未満 4.5t以上6.5t未満 11人以上29人以下
大型免許 11t以上 6.5t以上 30人以上

車両総重量、最大積載量、乗車定員のいずれかが上位区分に該当する場合は、その上位免許が必要です。

例えば、最大積載量が2t未満でも、車両総重量が3.5t以上なら、2017年3月12日以降に取得した現行の普通免許では運転できません。

普通免許の取得時期でも運転範囲が変わる

普通免許の取得時期 現在の扱い 主な上限
2007年6月1日以前 8t限定中型免許として扱われる場合がある 車両総重量8t未満・最大積載量5t未満
2007年6月2日~2017年3月11日 5t限定準中型免許として扱われる 車両総重量5t未満・最大積載量3t未満
2017年3月12日以降 現行の普通免許 車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満

個別車両を運転できるかどうかは、免許証の条件欄と車検証を照合して判断します。詳しい確認方法は、【ユニック車免許】必要な運転免許(普通・準中型・中型)を整理で解説しています。

クレーンを操作するための資格

クレーン操作に必要な資格・教育は、実際に吊る荷物の重量ではなく、クレーン装置のつり上げ荷重で区分されます。

クレーンのつり上げ荷重 必要な免許・講習等
5t以上 移動式クレーン運転士免許
1t以上5t未満 小型移動式クレーン運転技能講習
1t未満 移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育

一般的な2.93t吊りの積載形トラッククレーンは、つり上げ荷重が1t以上5t未満の区分に入るため、原則として小型移動式クレーン運転技能講習の修了が必要です。

500kgの荷物しか吊らない場合でも、使用するクレーンが2.93t吊りであれば、500kgを基準に資格区分を下げることはできません。

車両を運転できる免許があっても、クレーンを操作できるとは限りません。詳しくは、【ユニック車の操作に資格は必要?】できる範囲・できない作業の境界を確認してください。

荷を掛け外しする玉掛け資格

荷物へワイヤーロープやベルトスリングを掛ける、外すなどの玉掛け業務にも、クレーン操作とは別の資格・教育が関係します。

使用するクレーン等のつり上げ荷重 玉掛け業務に必要な講習等
1t以上 玉掛け技能講習
1t未満 玉掛け特別教育

実際に吊る荷物が1t未満でも、使用するクレーンのつり上げ荷重が1t以上であれば、玉掛け技能講習の区分が関係します。

また、小型移動式クレーン運転技能講習を修了していても、玉掛け資格を自動的に取得したことにはなりません。操作と玉掛けは別の業務です。

合図だけを担当する人については、担当範囲や現場の作業計画によって扱いが異なるため、一律に玉掛け資格が必要または不要とは断定できません。元請ルールや社内安全基準で、法令上の最低条件より厳しい運用が定められている場合もあります。

担当作業ごとの判断は、【ユニック車と玉掛け】必要なケース・不要なケースを判断できる解説で詳しく整理しています。

2t・4tで違いはある?車格名だけでは免許を判断できない

「2t車」「4t車」は免許区分の正式名称ではありません。一般には積載量や車格の目安として使われますが、同じ呼び方でも実際の車両総重量・最大積載量は異なります。

特に積載形トラッククレーンは、クレーン装置やアウトリガーを架装するため、同じベース車両の平ボディ車より車両重量が増えます。その分、最大積載量が小さくなることがあります。

古河ユニックの小型トラック架装用クレーンには、架装対象がGVW5~8tクラスとされているシリーズがあります。外見や通称が「2tクラス」であっても、車両総重量3.5t未満という現行普通免許の範囲に収まるとは限りません。

  • 2t車だから普通免許で運転できるとは限らない
  • 4t車だから一律に同じ免許になるとは限らない
  • 古い普通免許では、8t限定中型や5t限定準中型の範囲が関係する場合がある
  • 最終判断は車検証と免許証の条件欄で行う

2tクラスと4tクラスの用途、免許、積載量、費用の違いは、【2tと4tユニック車の違い】用途・免許・コスト比較で比較しています。

手配前に伝える数値と現場条件

ユニック車を手配する前に重量・作業半径・高さ・アウトリガー設置幅を現地確認する様子

手配会社へ「ユニック車をお願いします」と伝えるだけでは、適切な車両を選べないことがあります。次の項目を写真・図面・採寸値と一緒に共有してください。

手配時チェックリスト

  • 吊り荷の総重量:○kg
  • 吊り具を含む重量:○kg
  • 荷物の寸法:長さ○m×幅○m×高さ○m
  • 吊り点の位置・数:○か所
  • 車両旋回中心から吊り荷までの距離:○m
  • 荷を置く位置までの高さ:○m
  • 入口の有効幅:○m
  • 搬入路の最狭部:○m
  • 停車予定場所の幅:○m
  • アウトリガー展開可能幅:○m
  • 地盤:舗装・砕石・土・傾斜地など
  • 上空障害物:電線・軒・樹木などの有無
  • 道路上で作業する可能性:あり・なし
  • 作業予定時間:○時~○時
  • 同じ車両で荷物を運搬する必要:あり・なし

作業半径は、単純な「車両から荷物までの距離」ではありません。原則として、クレーンの旋回中心からフック中心を通る垂直線までの水平距離を確認します。正確な測定位置が分からない場合は、車両の停車予定位置と荷物の位置を図面や写真で手配会社へ伝えてください。

道路上に車両やアウトリガーを設置する場合は、道路使用許可や道路占用許可などが関係する可能性があります。所轄警察署、道路管理者、作業会社へ事前に確認します。

よくある失敗と防止策

よくある失敗 原因 防止策
2.93t吊りなら常に2.93tを吊れると思った クレーン容量と作業半径別定格総荷重を混同した ブーム長さ・作業半径ごとの定格総荷重表を確認する
車幅だけを見て現場へ入れた アウトリガー展開幅と敷板のスペースを見落とした 車幅とは別に、作業時の最大張出幅を確認する
車両を運転できればクレーンも操作できると思った 運転免許と操作資格を混同した 道路運転とクレーン操作を別々に確認する
操作資格があれば玉掛けもできると思った 操作と荷の掛け外しを同じ業務と考えた 玉掛け業務を担当する人の講習修了状況も確認する
2t車なら普通免許で運転できると思った 通称と免許区分を混同した 車検証の車両総重量・最大積載量を免許証と照合する
クレーン車なら必ず大型特殊免許だと思った ラフテレーンクレーンとトラッククレーンを区別しなかった 車検証上の車両区分を確認する
吊り荷の重量だけを手配会社へ伝えた 作業半径、揚程、設置条件が未確認だった 停車位置、荷位置、高さ、アウトリガー幅も共有する

FAQ

ユニック車はクレーン車ではないのですか?

ユニック車も広い意味では移動式クレーンの一種です。「ユニック」は登録商標で、一般には荷台付きの積載形トラッククレーンの通称として使われています。本記事では、積載形トラッククレーンと、ラフテレーンクレーンなどの専用クレーン車を比較しています。

ユニック車とクレーン車は同じ資格で操作できますか?

必要な操作資格は車両の呼び方ではなく、クレーンのつり上げ荷重で決まります。つり上げ荷重5t以上は移動式クレーン運転士免許、1t以上5t未満は小型移動式クレーン運転技能講習、1t未満は特別教育が基本です。道路を走る運転免許は別に確認します。

2.93t吊りユニック車にはどの資格が必要ですか?

クレーン操作には、原則として小型移動式クレーン運転技能講習の修了が必要です。2.93t吊りは、つり上げ荷重1t以上5t未満の区分に該当します。荷を掛け外しする場合は、別に玉掛け技能講習も関係します。

普通免許で2tユニック車を運転できますか?

「2tユニック車」という呼び方だけでは判断できません。2017年3月12日以降に取得した普通免許の範囲は、車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満です。クレーン付き車両は車両総重量が大きくなりやすいため、車検証と免許証の条件欄を確認してください。

ラフテレーンクレーンの道路運転には何の免許が必要ですか?

大型特殊自動車として登録されているラフテレーンクレーンでは、一般に大型特殊免許が必要です。ただし、道路運転に必要な免許とクレーン操作資格は別です。個別車両の車検証と手配会社の案内で確認してください。

クレーン操作資格があれば玉掛けもできますか?

クレーン操作資格だけでは、玉掛け業務の資格を満たしたことにはなりません。クレーンを動かす業務と、荷を掛け外しする玉掛け業務は別です。使用するクレーンのつり上げ荷重に応じて、玉掛け技能講習または玉掛け特別教育を確認します。

実際に吊る荷物が1t未満なら玉掛け技能講習は不要ですか?

実際の荷物が1t未満でも、使用するクレーンのつり上げ荷重が1t以上なら、玉掛け技能講習の区分が関係します。荷物の実重量だけで判断せず、クレーン本体のつり上げ荷重を確認してください。

作業半径はどこからどこまでを測りますか?

作業半径は、原則としてクレーンの旋回中心からフック中心を通る垂直線までの水平距離です。車体端部から荷物までの距離ではありません。旋回中心が分からない場合は、停車予定位置と荷位置が分かる図面や写真を手配会社へ共有してください。

まとめ|目的・性能・免許・資格を分けて選ぶ

  • ユニック車も広い意味では移動式クレーンの一種
  • 積載形トラッククレーンは、運搬と荷役を1台で行いやすい
  • 専用クレーン車は、重量物・長い作業半径・高所作業に対応しやすい
  • 2.93t吊りでも、作業半径が伸びると吊れる重量は大きく下がる
  • 道路運転免許、クレーン操作資格、玉掛け資格は別に確認する
  • 2t・4tという通称だけで運転免許を判断しない
  • 最終判断は車検証、性能表、現場寸法をそろえて行う

車両を決める前に、吊り荷と吊り具を含む重量、作業半径、必要な高さ、アウトリガー展開幅を確認してください。免許・資格を含む全体像を再確認する場合は、【ユニック車資格】必要資格(玉掛け・小型移動式クレーンなど)を解説も参考にしてください。

出典・参考情報

出典名 確認できる内容
古河ユニック|ユニッククレーンとは ユニッククレーンの用途、「UNIC」「ユニック」の登録商標表記
日本クレーン協会|小型移動式クレーンの知識 トラッククレーン、積載形トラッククレーンなどの構造と分類
日本クレーン協会|移動式クレーンの知識 移動式クレーンの種類と車両積載形トラッククレーンの特徴
古河ユニック|URG370Aシリーズ 2.93t×2.6m、最大作業半径9.81m、最大半径時0.50tなどの機種仕様
古河ユニック|URG290AWシリーズ 小型トラック架装用クレーンのつり上げ荷重、作業半径、揚程、アウトリガー幅
警視庁|準中型自動車・準中型免許の新設について 普通・準中型・中型・大型の区分、免許制度改正、旧普通免許の扱い
厚生労働省|小型移動式クレーン運転技能講習 つり上げ荷重1t以上5t未満の移動式クレーン操作に関する区分
宮崎労働局|車両系荷役運搬機械等の就業制限等 移動式クレーン運転士免許、技能講習、玉掛け技能講習などの対象業務
日本クレーン協会|新人のためのクレーン等作業の資格 クレーン操作資格と道路運転免許を分けて確認する考え方

法令、免許制度、資格要件、メーカー仕様は改正・変更される可能性があります。最終的な判断は、最新の法令、警察署・運転免許試験場、労働基準監督署、登録教習機関、使用車両のメーカー資料、作業会社・社内安全基準で確認してください。

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