トラックの法定耐用年数は一律ではありません。一般用の貨物自動車では、ダンプ式が4年、ダンプ式以外が5年です。運送事業用・貸自動車業用・自動車教習所用では、貨物自動車で積載量2t以下の小型車が3年、その他の自動車が4年という代表的な区分があります。
ただし、「2tトラック」「4tトラック」という通称だけで年数を決めることはできません。一般用か運送事業用等か、ダンプ式か、それ以外か、車検証の最大積載量がいくらかを確認する必要があります。

中古トラックは、取得後の使用可能期間を合理的に見積もれる場合はその年数を使用でき、見積もりが難しい場合は簡便法で耐用年数を算定できます。ユニック車も、通称やクレーン装置の有無だけで一律に判断せず、車検証、契約書、仕様書、使用方法、資産計上の内容を揃えて確認することが重要です。
購入予定車両の車格や寸法も含めて確認する場合は、【トラックの大きさ】乗用車との比較で感覚がつかめる寸法ガイドも参考にしてください。税務上の最終判断は、個別資料を揃えたうえで税理士や税務署へ確認してください。
トラックの法定耐用年数は何年?

トラックの法定耐用年数は、税務上の区分によって3年、4年、5年などに分かれます。まずは代表的な区分を一覧で確認してください。
| 税務上の区分 | 車両の種類 | 法定耐用年数 |
|---|---|---|
| 一般用 | 総排気量0.66L以下の小型車 | 4年 |
| 一般用 | 貨物自動車・ダンプ式 | 4年 |
| 一般用 | 貨物自動車・ダンプ式以外 | 5年 |
| 運送事業用等 | 貨物自動車で積載量2t以下の小型車 | 3年 |
| 運送事業用等 | 上記以外の自動車 | 4年 |
| 運送事業用等 | 被けん引車その他 | 4年 |
ここでいう「運送事業用等」は、運送事業用・貸自動車業用・自動車教習所用の区分です。国税庁の耐用年数表では「積載量2t以下」と記載されているため、実車では車検証の最大積載量欄を確認します。
- 2tトラックが必ず3年になるわけではありません。
- 3年となる代表例は、運送事業用等の貨物自動車で積載量2t以下の小型車です。
- 一般用でダンプ式以外の貨物自動車に該当する場合、代表的な法定耐用年数は5年です。
- 一般用のダンプ式貨物自動車は4年です。
- 通称の2t車、3t車、4t車だけで確定せず、車検証、車体の形状、事業上の区分を確認します。
一般用貨物自動車はダンプ4年・その他5年
一般用とは、特殊自動車や運送事業用等に該当しない車両の区分です。一般用の貨物自動車では、ダンプ式が4年、ダンプ式以外が5年とされています。
そのため、自社の商品や資材を運ぶ一般用の平ボディ、バン、ウイングなどがダンプ式以外の貨物自動車に該当する場合は、5年が代表的な確認候補です。ただし、車両の構造や使用形態によって別区分となる可能性があるため、車検証と取得資料を確認してください。
運送事業用等は積載量2t以下3年・その他4年
運送事業用等では、貨物自動車で積載量2t以下の小型車が3年、その他の自動車が4年とされています。したがって、運送会社が使用する最大積載量2t以下の貨物自動車では、3年が代表的な耐用年数となります。
一方、同じ2tクラスに見える車両でも、一般用として使う場合や最大積載量が2tを超える場合は、同じ区分にならない可能性があります。
2t・4tという通称だけでは確定できない
積載量2tという数値は、運送事業用等の小型貨物自動車を分ける基準として実際に使われます。ただし、市場で使われる「2t車」「4t車」という呼び方は、車検証上の最大積載量や税務上の用途区分と完全に一致するとは限りません。
4tトラックも、一般用のダンプ式以外なら5年、一般用のダンプ式なら4年、運送事業用等のその他の自動車なら4年というように、条件によって確認結果が変わります。
ナンバーの分類番号や事業用・自家用の表示については、【トラックのナンバー】分類と意味で確認できます。ただし、ナンバーだけで税務上の耐用年数を確定することはできません。
法定耐用年数はトラックの寿命ではない
税務上の耐用年数と実際の使用年数の違い
法定耐用年数は、取得価額を複数年にわたって費用配分する減価償却のための基準です。車両が物理的に使用できる年数や、安全に走行できる期間を直接示すものではありません。
法定耐用年数を過ぎたからといって、直ちに走行や使用ができなくなるわけではありません。実際の使用可否は、車両の状態、点検整備、車検、関係法令への適合などを確認して判断します。
反対に、現場で10年以上使用している車両であっても、税務上の法定耐用年数が10年以上になるわけではありません。物理的な寿命と税務上の費用配分期間は分けて考える必要があります。
耐用年数だけでは減価償却費は決まらない
トラックなどの減価償却資産は、原則として取得価額を購入年に全額費用化するのではなく、一定の方法で使用期間に配分します。
年間の減価償却費を計算するには、耐用年数だけでなく、取得価額、償却方法、償却率、事業の用に供した日、その年または事業年度の使用月数などを確認します。法人と個人事業主では、法定償却方法や届出などの取扱いが異なる場合があります。また、取得時期によって適用される償却方法や償却率が異なることもあります。
減価償却費を確認する主な要素
- 取得価額
- 法定耐用年数または中古資産の耐用年数
- 定額法・定率法などの償却方法
- 耐用年数に対応する償却率
- 事業の用に供した日
- その年または事業年度の使用月数
「取得価額÷耐用年数」だけで、すべてのケースの年間償却額が決まるわけではありません。個別の計算は、会計ソフト、国税庁の償却率表、税理士などで確認してください。
トラックの耐用年数を確認する手順

| 手順 | 確認すること | 主な資料 |
|---|---|---|
| 1 | 車両及び運搬具か、機械及び装置か確認する | 契約書、仕様書、資産台帳 |
| 2 | 一般用か、運送事業用等か確認する | 事業内容、使用目的、登録情報 |
| 3 | 貨物自動車、ダンプ式、作業車両などの区分を確認する | 車検証、仕様書 |
| 4 | 最大積載量、用途、車体の形状を確認する | 車検証 |
| 5 | 新車か中古車か確認する | 契約書、請求書、初度登録年月の資料 |
| 6 | 中古車なら経過年数と資本的支出を確認する | 取得資料、改良・架装・修理の明細 |
| 7 | 法定耐用年数または簡便法の計算結果を整理する | 耐用年数表、計算メモ |
| 8 | 取得価額、事業供用日、償却方法を確認する | 請求書、固定資産台帳、会計方針 |
| 9 | 公式情報と専門家で最終確認する | 国税庁資料、税理士、税務署 |
一般用か運送事業用等か確認する
自社で商品や資材を運ぶ車両と、運送事業のために使用する車両では、耐用年数表上の確認区分が異なる可能性があります。単に荷物を運んでいるという事実だけで運送事業用等と決めず、事業内容と車両の使用目的を整理してください。
車検証で最大積載量と車体の形状を確認する
運送事業用等の小型貨物自動車では、積載量2t以下が3年区分の基準です。実務では車検証の最大積載量欄を確認します。ダンプ式かどうか、用途や車体の形状がどのように登録されているかも併せて確認してください。
新車か中古車か確認する
新車は該当する法定耐用年数を確認します。中古車は、取得後の使用可能期間を見積もる方法または簡便法を検討するため、取得時点までの経過年数、取得価額、改良や架装にかかった資本的支出を確認します。
ユニック車・クレーン付きトラックの耐用年数
ユニック車とトラッククレーンを同一視しない
「ユニック車」は、一般に積載形トラッククレーンを架装した車両を指す通称として使われます。しかし、通称やクレーン装置の有無だけで、税務上の資産区分や耐用年数を確定することはできません。
国税庁の取扱通達では、トラッククレーン、ブルドーザー、ショベルローダーなど、人または物の運搬を目的とせず、作業場で作業することを目的とするものは、車両及び運搬具ではなく、機械及び装置に該当する考え方が示されています。
一方、貨物を積載して運搬するトラックに積載用クレーンを架装した車両まで、一律に機械及び装置になるとは限りません。貨物自動車として一体使用しているのか、作業専用機械としての性質が中心なのか、取得契約や資産計上がどうなっているかを確認します。
車両及び運搬具か機械及び装置かを確認する
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 車検証 | 用途、車体の形状、最大積載量、初度登録年月 |
| 購入契約書・請求書 | 車台とクレーン装置の取得内容 |
| 仕様書 | 架装内容、車両としての機能 |
| 実際の使用方法 | 貨物運搬を行う車両か、作業専用機械か |
| 資産計上 | 車両と装置を一体で取得・使用しているか |
| 最終確認 | 税理士・税務署に資産区分と耐用年数を確認 |
「ユニック車は必ず5年」「クレーン付きだから必ず機械及び装置」「吊り作業の割合だけで決まる」とは判断せず、個別車両の機能、契約内容、使用方法、資産計上をまとめて確認してください。
中古トラックの耐用年数|見積法と簡便法
使用可能期間を見積もれる場合
中古資産を取得して事業の用に供した場合、取得後の使用可能期間を合理的に見積もれるときは、その見積年数を耐用年数とすることができます。
車両の年式だけでなく、走行状況、整備履歴、仕様、使用環境などを踏まえた合理的な見積もりが必要です。実務上、合理的な見積もりが難しい場合は、次の簡便法を検討します。
簡便法で算定する場合
簡便法では、該当する法定耐用年数と取得時点までの経過年数を使って耐用年数を計算します。計算結果に1年未満の端数がある場合は切り捨て、2年未満となる場合は2年とします。
法定耐用年数の一部を経過した中古資産
中古資産の耐用年数=法定耐用年数-経過年数+経過年数×20%
法定耐用年数の全部を経過した中古資産
中古資産の耐用年数=法定耐用年数×20%
簡便法による算定は、中古資産を事業の用に供した事業年度に行います。その事業年度に算定しなかった場合、後の事業年度で簡便法による耐用年数へ変更することはできません。
5年・4年・3年の具体的な計算例
計算例1|法定耐用年数5年・2年経過後に取得
一般用のダンプ式以外の貨物自動車
5年-2年+2年×20%=3.4年
1年未満を切り捨てて3年
計算例2|法定耐用年数5年を全部経過後に取得
一般用のダンプ式以外の貨物自動車
5年×20%=1年
2年未満のため2年
計算例3|法定耐用年数4年・2年経過後に取得
一般用のダンプ式貨物自動車
4年-2年+2年×20%=2.4年
1年未満を切り捨てて2年
計算例4|法定耐用年数3年・1年経過後に取得
運送事業用等の積載量2t以下の小型貨物自動車
3年-1年+1年×20%=2.2年
1年未満を切り捨てて2年
- 実際の経過年数の数え方や月単位の扱いは、取得時期や車両情報をもとに確認します。
- 初度登録年月だけで判断できない場合があります。
- 実際の申告では、計算前提を税理士や税務署へ確認してください。
資本的支出がある場合の注意点
中古トラックを事業の用に供するために行った改良、架装、修理等が資本的支出に該当する場合は、簡便法を使用できないことがあります。
- 資本的支出の金額が中古資産の取得価額の50%相当額を超える場合、簡便法による耐用年数の算定はできません。
- 資本的支出の金額が再取得価額の50%相当額を超える場合は、法定耐用年数による扱いとなります。
- 通常の修繕費と資本的支出の区分は、支出内容に応じた個別判断が必要です。
- 購入直後に大規模な架装や改良を行う場合は、簡便法を使う前に税理士へ確認してください。
トラックの減価償却で起きやすい間違い

| 間違い | なぜ誤りか | 確認すること |
|---|---|---|
| トラックはすべて5年 | ダンプ式や運送事業用等には4年・3年の区分があります。 | 一般用・運送事業用等、車体の構造 |
| 2tトラックはすべて3年 | 3年は運送事業用等の積載量2t以下の小型貨物自動車の代表区分です。 | 事業区分、車検証の最大積載量 |
| 4tトラックはすべて4年 | 一般用のダンプ式以外なら5年となる代表区分があります。 | 一般用か運送事業用等か、ダンプ式か |
| ダンプと通常の貨物車を同じ年数で処理 | 一般用ではダンプ式4年、その他5年に分かれます。 | 車体の形状、仕様書 |
| ユニック車はすべて貨物自動車 | 通称だけでは資産区分を確定できません。 | 機能、契約、使用方法、資産計上 |
| クレーン付き車両はすべて機械及び装置 | 積載用クレーン付き貨物自動車まで一律に該当するとは限りません。 | 貨物運搬機能と作業専用性 |
| 中古車は購入価格だけで耐用年数が決まる | 法定耐用年数、経過年数、使用可能期間、資本的支出も関係します。 | 取得日、経過年数、改良費用 |
| 前所有者の償却期間をそのまま引き継ぐ | 取得者側で見積法または簡便法の条件を確認します。 | 取得後の使用可能期間、簡便法の計算 |
| 簡便法は購入後いつでも適用できる | 事業の用に供した事業年度に算定する必要があります。 | 事業供用日、算定した事業年度 |
| 大規模な架装費用があっても簡便法を使える | 資本的支出が取得価額の50%相当額を超えると簡便法を使えません。 | 資本的支出、取得価額、再取得価額 |
| 法定耐用年数は車両の寿命 | 税務上の費用配分期間であり、使用可否を直接決めません。 | 点検整備、車検、車両状態 |
| 耐用年数だけで年間償却費を計算できる | 取得価額、償却方法、償却率、使用月数なども必要です。 | 会計方針、取得日、償却率 |
トラック購入時に揃える資料
耐用年数や減価償却を確認するときは、次の資料を一式にまとめると、税理士や税務署へ相談しやすくなります。
| 資料・情報 | 確認する目的 |
|---|---|
| 自動車検査証 | 用途、車体の形状、最大積載量、初度登録年月を確認 |
| 見積書・売買契約書・請求書 | 取得価額と取得内容を確認 |
| 架装仕様書・クレーン装置等の仕様書 | 車両の構造、装置、機能を確認 |
| 初度登録年月を確認できる資料 | 中古資産の経過期間を検討 |
| 取得価額の内訳 | 車台、架装、付属費用などを確認 |
| 改良・架装・修理等の金額 | 修繕費か資本的支出か、簡便法を使えるか確認 |
| 事業の用に供した日 | 償却開始時期と使用月数を確認 |
| 事業内容と使用目的 | 一般用か運送事業用等かを確認 |
| 会計上の資産計上内容 | 車両及び運搬具か機械及び装置かを確認 |
| 実際の使用方法を示す資料 | ユニック車などの資産区分を説明する補助資料 |
中古トラックの購入や譲渡に伴う登録書類は、【トラックの名義変更】必要書類・費用・流れで確認してください。
FAQ
A:一般用の貨物自動車では、ダンプ式が4年、ダンプ式以外が5年です。運送事業用等では、貨物自動車で積載量2t以下の小型車が3年、その他の自動車が4年という代表的な区分があります。
A:2tトラックが必ず3年になるわけではありません。3年となる代表例は、運送事業用等の貨物自動車で積載量2t以下の小型車です。一般用でダンプ式以外の貨物自動車に該当する場合は5年が代表的です。
A:通称の4tトラックだけでは確定できません。一般用のダンプ式以外なら5年、一般用のダンプ式なら4年、運送事業用等のその他の自動車なら4年が代表的です。車検証と事業上の区分を確認してください。
A:ユニック車という通称だけでは確定できません。貨物自動車としての機能、作業専用性、契約内容、仕様書、実際の使用方法、資産計上を確認し、車両及び運搬具か機械及び装置かを判断する必要があります。
A:5年落ちという情報だけでは即断できません。例えば法定耐用年数5年を全部経過した中古資産で、簡便法を使用できる場合は、5年×20%=1年となり、2年未満のため耐用年数は2年です。実際には経過年数、資本的支出、事業供用時期を確認してください。
A:法定耐用年数は税務上の減価償却の基準であり、物理的な寿命ではありません。使用可否は、車両状態、点検整備、車検、法令への適合などを確認して判断します。
まとめ
- 一般用の貨物自動車は、ダンプ式4年、ダンプ式以外5年が代表的です。
- 運送事業用等は、積載量2t以下の小型貨物自動車3年、その他の自動車4年が代表的です。
- 2t・4tという通称だけで耐用年数を確定することはできません。
- 中古トラックは、合理的な見積法または簡便法で耐用年数を算定します。
- ユニック車は、通称やクレーンの有無だけで資産区分を決めません。
- 最終判断では、車検証、契約書、仕様書、取得価額、資本的支出、事業供用日を揃えて税理士や税務署へ確認します。
出典・参考情報
| 出典 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」 | 一般用・運送事業用等の車両及び運搬具の代表的な耐用年数 |
| 国税庁「No.5404 中古資産の耐用年数」 | 中古資産の見積法、簡便法、端数処理、資本的支出の条件 |
| 国税庁「No.2100 減価償却のあらまし」 | 減価償却の基本、法定耐用年数、償却方法の考え方 |
| 国税庁「No.2106 定額法と定率法による減価償却」 | 定額法・定率法、償却率、月数按分の基本 |
| 国税庁「No.5410 減価償却資産の償却限度額の計算方法」 | 法人税における定額法・定率法等の計算方法 |
| 国税庁「耐用年数の適用等に関する取扱通達 第5節 車両及び運搬具」 | 車両搭載機器やトラッククレーン等の資産区分に関する考え方 |


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