トラックにもガソリン車はありますが、使う燃料は車両ごとの指定で決まります。最初に「ガソリン車か軽油車か」を確認し、ガソリン車であれば「レギュラー指定かハイオク指定か」を確認してください。
軽トラックの「軽」は軽油を意味するものではなく、「2tトラック」という呼び方からも燃料は判断できません。車検証等の燃料区分、型式、メーカー主要諸元表でガソリン車か軽油車かを確認し、取扱説明書や給油口付近の表示で指定ガソリンを確定します。
ガソリンと軽油の違いや、誤給油した場合の詳しい対応まで確認する方は、【トラックの燃料】軽油・ガソリンの違いと間違えた場合の注意点を参照してください。

指定燃料を確認する3つの手順
- 車検証等で、ガソリン車か軽油車かを確認する
- 取扱説明書やメーカー主要諸元表で、レギュラーかハイオクかを確認する
- 給油時に、給油機の油種名とノズルの色を再確認する
車検証等の「ガソリン」という区分だけでは、レギュラー指定かハイオク指定かまでは確定できません。
著者情報(ユニック車ガイド編集部)
トラックや商用車を選ぶ際に必要な確認手順を、メーカー主要諸元表、取扱説明書、JAF、石油連盟などの一次情報を優先して整理しています。
記事の確認方針:指定燃料は年式・型式・グレード・駆動方式などで異なる場合があります。最終的には実車の表示、取扱説明書、メーカー販売店または整備事業者で確認してください。
トラックで使うガソリンはレギュラーとハイオク

ガソリン車で使用する主なガソリンは、レギュラーガソリンとハイオクガソリンです。両者の代表的な違いはオクタン価で、オクタン価が高いほど、エンジン内でノッキングと呼ばれる異常燃焼が起こりにくくなります。
石油連盟は、オクタン価96以上をハイオク、89以上をレギュラーと一般に称すると説明しています。JAFも、日本産業規格におけるレギュラーのオクタン価は89.0以上、ハイオクは96.0以上と案内しています。
| ガソリンの種類 | オクタン価 | 確認時の考え方 |
|---|---|---|
| レギュラーガソリン | 89.0以上 | レギュラー指定車で使用する |
| ハイオクガソリン | 96.0以上 | ハイオク指定車・ハイオク専用車で指定に従って使用する |
価格が高いハイオクを入れれば、どの車両でも出力や燃費が向上するわけではありません。エンジンは指定された燃料で性能を発揮するよう設計されているため、燃料の価格ではなく、取扱説明書などに記載された指定を優先します。
オクタン価は燃料の優劣ではなく適合性を見る数値
オクタン価は、ガソリンが自己着火しにくく、ノッキングを起こしにくい度合いを示す数値です。数値が高いハイオクは、ハイオクを前提に設計されたエンジンで本来の性能を発揮するために使われます。
一方、レギュラー指定エンジンはレギュラーでノッキングを抑えられるよう設計されています。そのため、「ハイオクの方が上位だから、どの車にも入れた方がよい」という考え方は適切ではありません。必要なのは燃料同士の格付けではなく、車両の設計と指定燃料が一致しているかの確認です。
トラックだから軽油とは限らない
ディーゼルエンジンを搭載したトラックには軽油を使用しますが、ガソリンエンジンを搭載した軽トラックや小型トラックもあります。車両の大きさと燃料の種類には直接の関係がないため、外観や車格だけで判断するのは危険です。
また、軽トラックの「軽」は軽自動車の区分を示す言葉で、軽油の「軽」ではありません。購入予定車両の車格や基本寸法も確認する場合は、【トラックの大きさ】乗用車との比較で感覚がつかめる寸法ガイドで小型・中型・大型の違いを整理できます。
トラックにディーゼルエンジンと軽油が多く使われる理由は、【トラックの軽油】なぜ軽油なのか仕組みをわかりやすく解説で、燃焼方式やトルクとの関係を説明しています。
ガソリン車のトラックは実際にある
ガソリン仕様のトラックは、軽トラックだけでなく小型トラックにもあります。ここでは、メーカーの主要諸元表で確認できる特定車種の例を示します。
| 車種例 | 使用燃料 | 総排気量 | 燃料タンク容量 |
|---|---|---|---|
| ダイハツ・ハイゼットトラック | 無鉛レギュラーガソリン | 658cc | 34L |
| トヨタ・タウンエーストラック | 無鉛レギュラーガソリン | 1.496L | 43L |
数値は記事確認時点のメーカー公表資料による特定車種・仕様の例です。年式、型式、グレード、駆動方式、改良時期によって異なるため、実車の取扱説明書や主要諸元表で確認してください。
この2例から分かるのは、「ガソリン車のトラックが存在する」という点です。軽トラックがすべて同じ仕様という意味でも、小型トラックがすべてガソリン車という意味でもありません。中古車を含め、候補車両ごとに型式と仕様を確認する必要があります。
数値例から分かること
ハイゼットトラックの658ccとタウンエーストラックの1.496Lは、どちらもガソリン車の例ですが、車格、最大積載量、出力、車体寸法は異なります。ガソリンを使用するという共通点だけで、同じ仕事に使えるとは判断できません。
燃料タンク容量も、給油間隔を考えるための一要素です。34Lや43Lという容量だけで実際の航続距離は決まらず、燃費、積載状態、道路状況、運転方法によって変わります。運行計画を立てる際は、主要諸元表に記載された燃費値の測定モードを確認し、実際の使用条件では差が生じることを前提にしてください。
ガソリン・軽油・指定油種を確認する方法
燃料の確認は、「ガソリンか軽油か」と「レギュラーかハイオクか」を分けて行うと間違いを防ぎやすくなります。車検証等の燃料区分で大分類を確認し、取扱説明書や給油口付近の表示で指定ガソリンを確定してください。
| 確認場所 | 主に確認できる内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 車検証・車検証情報 | ガソリン、軽油などの燃料区分 | 「ガソリン」だけではレギュラーかハイオクかを確定できない |
| 取扱説明書 | 指定燃料、給油方法、誤給油時の注意 | 実車の年式・型式に合う説明書を確認する |
| メーカー主要諸元表 | 使用燃料、総排気量、タンク容量、出力など | グレードや駆動方式ごとの差を確認する |
| 給油口・フューエルリッド付近 | 給油時に使用する指定油種 | 表示が読めない、剥がれている場合は推測しない |
| メーカー販売店・整備事業者 | 型式、初度登録年月、仕様に基づく燃料確認 | 車台番号など、車両を特定できる情報を用意する |
車検証等で確認するのは燃料の大分類
車検証等に記録される燃料の種類は、ガソリン、軽油、電気などの区分です。ここで「ガソリン」と確認できれば、軽油を入れる車両ではないことは判断できますが、レギュラーとハイオクのどちらを使うかまでは判断できません。
電子車検証の券面だけで必要な情報が見つからない場合は、車検証閲覧アプリで自動車検査証記録事項を確認する方法もあります。表示項目や確認方法が分からないときは、販売店や整備事業者に車検証情報を見せて確認してください。
取扱説明書と給油口表示で指定ガソリンを確定する
取扱説明書では、「燃料」「給油」「ガソリンスタンドでの情報」などの項目を確認します。無鉛レギュラーガソリン、無鉛プレミアムガソリンなど、メーカーが使用する表記は車種によって異なるため、表現を読み飛ばさないことが重要です。
給油口の蓋や給油キャップ付近に油種表示がある場合は、給油直前の確認に役立ちます。ただし、中古車ではシールの剥がれ、部品交換、後付け表示の可能性もあるため、表示だけで不安が残る場合は取扱説明書やメーカー資料と照合します。
販売店や整備事業者へ伝える情報
問い合わせるときは、「この車はガソリンですか」と車名だけを伝えるより、初度登録年月、型式、車台番号、原動機の型式を伝える方が確実です。中古車の場合は、エンジン換装や仕様変更の有無も確認してください。
確認時の質問例
- この型式の指定燃料は、レギュラー、ハイオク、軽油のどれですか
- 確認の根拠となる取扱説明書や主要諸元表はありますか
- 年式やグレードによって燃料仕様が異なる設定はありますか
- エンジンや燃料系統が純正仕様から変更されていませんか
中古車販売サイトの表示だけで確定しない
中古車販売サイトの「燃料」欄は候補を絞る参考になりますが、入力ミスや仕様の取り違えがないとは限りません。車検証等、取扱説明書、メーカー資料を照合し、販売店には「何を根拠に燃料仕様を確認したか」まで尋ねると確実です。
同じ車名でも、年式や型式によってエンジンが異なる場合があります。給油直前まで指定燃料が確定しない場合は、推測で給油せず、メーカー販売店または整備事業者へ確認してください。
レギュラー車にハイオクを入れてもよいか
レギュラーとハイオクはどちらもガソリンですが、指定外の燃料を常用してよいかは別問題です。レギュラー指定車、ハイオク指定車、ハイオク専用車を分けて考えます。
レギュラー指定車にハイオクを入れた場合
JAFは、レギュラー仕様車にハイオクを入れても基本的には問題ないと説明しています。ただし、ハイオクへ替えれば必ず出力が上がる、燃費が改善するというものではありません。期待した効果が得られないこともあるため、通常はメーカー指定のレギュラーを使用します。
ハイオク指定車にレギュラーを入れた場合
ハイオク指定車にレギュラーを入れると、ノッキングが起こりやすくなり、本来の加速性能、出力、燃費性能を十分に発揮できない可能性があります。近年の車両では直ちにエンジンが壊れるとは限りませんが、指定外の使用は故障原因になる可能性があるため、継続しないでください。
「ハイオク専用」と明記された車両では、レギュラーを使用しないことが重要です。JAFは、ハイオク専用車へのレギュラー給油は、エンジンの破損や車両火災につながるおそれがあると注意を促しています。
ガソリン車に軽油を入れた場合
エンジンを始動せず、電源もONにしないでください。
- 給油所の従業員へ誤給油を伝える
- 整備工場またはロードサービスへ連絡する
- 自分でエンジンをかけて移動しない
- 整備工場で燃料の抜き替えを依頼する
エンジンを始動すると、誤った燃料が燃料配管やエンジン内部へ回り、洗浄や部品交換が必要になる可能性があります。入れ間違いに気付いた時点で始動を止め、専門業者へ連絡してください。
入れ間違いに気付いた時点で対応を分ける
誤給油へ気付いた時点が、エンジン始動前か始動後かで必要な作業は変わります。始動前であれば燃料タンク内の抜き替えで対応できる可能性がありますが、始動後は誤った燃料が配管やエンジン側へ送られるため、洗浄やフィルター交換などが必要になることがあります。
すでに始動してしまった場合も、無理に走行を続けず、安全な場所で停止して専門業者へ状況を伝えてください。給油した油種、量、始動の有無、走行距離を説明できるようにしておくと、救援や点検の判断がしやすくなります。
給油時に油種を間違えない確認方法
セルフ式給油所では、油種間違いを防ぐためにノズルなどが色分けされています。JAFが案内する一般的な色分けは、レギュラーが赤、ハイオクが黄、軽油が緑、灯油が青です。
| 油種 | 一般的なノズル等の色 | 給油前の確認 |
|---|---|---|
| レギュラーガソリン | 赤 | 「レギュラー」の油種名も確認する |
| ハイオクガソリン | 黄 | 「ハイオク」の油種名も確認する |
| 軽油 | 緑 | ディーゼル車であることを確認する |
| 灯油 | 青 | 本記事対象のガソリン車には給油しない |
色だけで決めず、①車両の指定燃料、②給油機に表示された油種名、③使用するノズルの色の3点を確認してください。給油前にはエンジンを停止し、給油所の表示や従業員の案内に従います。
普段乗らない車両、レンタル車、社内の共用車では、思い込みによる誤給油が起こりやすくなります。給油口を開ける前に、取扱説明書や車両管理表で油種を確認する運用にすると防止しやすくなります。
社用車では給油ルールを共通化する
複数の運転者が使う社用トラックでは、運転者ごとの記憶に任せず、車両管理表へ指定燃料を記載しておくと誤給油を防ぎやすくなります。給油カードや鍵のタグに油種を表示する場合も、取扱説明書などで仕様を確認したうえで統一してください。
車両を入れ替えた直後、代車を使う日、普段とは異なる運転者が給油する日は特に注意が必要です。「いつものトラックと同じだろう」と考えず、車両ごとに指定燃料を確認する手順を固定します。
中古のガソリントラックを選ぶときの確認項目
中古トラックは、同じ車名や似た外観でも年式・型式・グレード・架装が異なる場合があります。販売ページに「ガソリン」と書かれていても、レギュラーかハイオクか、エンジンが純正仕様のままかまで確認してください。
| 確認項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 初度登録年月・車名・型式 | 該当する年式と仕様を特定するため |
| 原動機の型式 | 搭載エンジンを特定し、メーカー資料と照合するため |
| 車検証等の燃料の種類 | ガソリン、軽油などの大分類を確認するため |
| レギュラー・ハイオクの指定 | ガソリン車へ給油する具体的な油種を確定するため |
| 総排気量・最高出力・最大トルク | 必要な走行性能を満たすか確認するため |
| 最大積載量・燃料タンク容量 | 積載条件と運行計画に合うか確認するため |
| 取扱説明書・整備記録簿 | 指定燃料と過去の整備状況を確認するため |
| 架装・エンジン換装の有無 | 登録時から仕様が変わっていないか確認するため |
| 販売店が確認した根拠 | 広告上の記載だけでなく、資料や実車表示で裏付けるため |
「2t車」「3t車」「軽トラック」といった通称は、燃料を確定する情報ではありません。排気量と出力・トルクの関係を確認する場合は、【トラックの排気量】目安とパワーの関係もあわせて確認してください。
ガソリントラックが用途に合うか判断する方法
ガソリン車かディーゼル車かだけで、仕事への向き不向きを一律に決めることはできません。必要な積載量、走行条件、車庫や現場の寸法などを整理し、候補となる完成車の仕様を同じ条件で比較します。
用途との照合は3段階で行う
- 必要条件を整理する:最大積載量、1日の走行距離、坂道の有無、車庫寸法などを書き出す
- 候補車の仕様を確認する:指定燃料、排気量、出力、トルク、タンク容量、車両寸法を主要諸元表で確認する
- 実車条件を確定する:年式・型式・グレード・架装を照合し、販売店や整備事業者へ不明点を確認する
この順番で確認すると、「ガソリン車が欲しい」という希望だけで車両を決めるのではなく、仕事に必要な条件を満たしたうえで燃料仕様を比較できます。
| 確認項目 | 判断内容 |
|---|---|
| 最大積載量 | 必要な荷物を法定範囲内で積めるか |
| 指定燃料 | レギュラー、ハイオク、軽油のどれを使う車両か |
| 燃費 | 同じ測定モードと近い仕様で比較できるか |
| 燃料タンク容量 | 1回の給油で予定する運行をまかなえるか |
| 最高出力・最大トルク | 積載時、坂道、発進停止の条件に合うか |
| 車両寸法 | 車庫、駐車場、現場、狭路へ進入できるか |
| 車両供給状況 | 希望する年式・仕様を新車または中古車で確保できるか |
| 整備環境 | 近隣で点検・修理を依頼できるか |
燃料は重要な条件ですが、車両選定の一項目です。ガソリンという理由だけで選ぶのではなく、必要な積載量、出力、タンク容量、車両寸法、整備環境まで含めて用途と照合してください。
FAQ
トラックのガソリンはレギュラーとハイオクのどちらですか?
車両ごとの指定によります。取扱説明書、給油口付近の表示、メーカー主要諸元表で確認してください。車検証等で「ガソリン」と確認できても、それだけではレギュラーかハイオクかまでは確定できません。
軽トラックはレギュラーガソリンですか?
無鉛レギュラーガソリンを指定する軽トラックの車種例はありますが、すべての年式・型式・仕様を一律には判断できません。実車の取扱説明書、給油口付近の表示、メーカー主要諸元表で確認してください。
2tトラックはガソリン車ですか?
「2t」は主に積載クラスを示す通称であり、燃料の種類を示すものではありません。ガソリン車か軽油車かは、車検証等の燃料区分、型式、メーカー主要諸元表で確認してください。
レギュラー指定車にハイオクを入れてもよいですか?
一般的には大きな問題は起きにくいとされていますが、出力や燃費の向上が保証されるわけではありません。通常は取扱説明書に記載された指定燃料を使用してください。
ガソリン車に軽油を入れた場合はどうすればよいですか?
エンジンを始動せず、電源もONにしないでください。給油所の従業員、整備工場、ロードサービスへ連絡し、燃料の抜き替えを依頼してください。
まとめ|トラックのガソリン種類は実車の指定で確認する
- トラックにもガソリン車があり、指定は車両ごとに異なる
- ガソリン車では、レギュラー指定かハイオク指定かを確認する
- 車体の大きさ、軽トラック、2t車などの呼称だけで燃料を判断しない
- ガソリンか軽油かは、車検証等、型式、メーカー主要諸元表で確認する
- レギュラーかハイオクかは、取扱説明書、給油口付近の表示、主要諸元表で確認する
- 不明な車両には給油せず、メーカー販売店または整備事業者へ確認する
出典・参考情報
| リンク名 | 本文で確認した内容 |
|---|---|
| 石油連盟「ガソリンの品質」 | レギュラーとハイオクのオクタン価、ガソリンの品質 |
| JAF「ハイオクガソリンの自動車に、レギュラーガソリンを入れてはダメ?」 | ハイオク指定車へのレギュラー給油、レギュラー指定車へのハイオク給油 |
| JAF「レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油などの油種の違い」 | 油種の違い、ハイオク専用車の注意、給油ノズル等の色分け |
| JAF「燃料を入れ間違えた場合の対処方法」 | 誤給油時に始動・電源ONを避け、燃料を抜き替える初動対応 |
| JAF「セルフスタンドでの給油の注意点」 | 給油前の油種確認、エンジン停止、ノズルの色 |
| ダイハツ「ハイゼットトラック主要諸元表」 | 使用燃料、総排気量、燃料タンク容量の特定仕様例 |
| トヨタ「タウンエーストラック主要諸元表」 | 使用燃料、総排気量、燃料タンク容量の特定仕様例 |
掲載数値は記事確認時点のメーカー公表資料による特定車種・仕様の例です。年式、型式、グレード、駆動方式、改良時期によって異なるため、実車の取扱説明書や主要諸元表で確認してください。


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