4tユニックの「何トン吊れるか」を最大値だけで判断して手配すると、現場で吊れない・作業が止まるリスクが発生する。
結論:4tユニックは作業半径次第で吊れる重量が大きく下がり、条件を満たさなければ吊り作業は成立しない。
この記事では、作業半径別で吊り上げ荷重を判断する考え方と、成立しない原因(アウトリガー・地盤・仕様差など)をセットで整理し、手配ミスを防ぐ。
ユニック車全体の定格荷重や能力表の読み方を先に整理したい場合は、ユニック車の吊り上げ荷重は能力表でどう確認するかを確認すると、4tに限らない判断手順を固めやすい。
読後は、半径条件で4tユニックが成立するか、成立しない原因がどこにあるか、上位車格や代替手段が必要かを判断できる。
なぜ「4tユニックの吊り上げ荷重」は現場でズレるのか(課題の全体像)

最大吊り上げ荷重=いつでも吊れる重量ではない
結論:4tユニックの吊り上げ荷重は「最大値」だけで判断できない。
理由:吊り上げ荷重は作業半径やブーム条件、アウトリガーの状態などで変動し、能力表に示された条件内でのみ成立する。
補足:同じ4tユニックでも、クレーン仕様・段数・車両構成により能力差があるため、数値の一般化は危険になる。
具体:短い半径では成立していた吊りが、配置変更で半径が伸びた途端に成立しなくなるケースがある。
「成立しない」とは何が起きている状態か
結論:吊り作業が「成立しない」とは、能力表の条件や安全前提が満たせず、計画通りに吊れない状態を指す。
理由:重量が同じでも、作業半径・設置条件・仕様条件のどれかが崩れると、定格荷重の範囲外になり得る。
補足:成立しない状態で強行すると、転倒・荷の落下・設備破損など重大事故に直結する。
具体:アウトリガーを十分に張り出せない、水平が取れない、地盤が沈むなどは安全上の不成立要因になる。
結論|判断は「作業半径×能力表」で決める(判断軸の提示)
判断軸(primary)=作業半径別の吊り上げ可能重量と能力表の一致
結論:4tユニックの吊り上げ荷重は、作業半径を確定し、能力表の該当条件で成立するかを確認して決める。
理由:能力表は作業半径やブーム条件ごとの定格荷重を示すため、最大値よりも現場判断に直結する。
補足:判断は「重量が吊れるか」だけではなく、「条件が揃って成立するか」を含む。
具体:作業半径→能力表の該当欄→条件(アウトリガー等)→成立可否、の順で確認する。
- ✅ 作業半径(吊り位置から旋回中心までの距離)を先に確定する
- ✅ 能力表で該当する半径・ブーム条件の定格荷重を確認する
- ✅ 条件が揃わない場合は段取り変更か上位車格・外注を検討する
判断軸(secondary)=仕様差・設置条件・不成立リスク
結論:同じ4tユニックでも、仕様差と設置条件を前提にしないと判断がズレる。
理由:クレーン仕様・段数、アウトリガーの張り出し、設置地盤の強度や水平が、定格荷重の前提条件になる。
補足:現場停止リスクを下げるには、作業前に“不成立要因の洗い出し”が必要になる。
具体:スペース不足でアウトリガーを出せない、地盤が弱い、障害物で半径が伸びる、などが典型になる。
作業半径別に考える「吊り上げ荷重の目安」と見方(できる/できないの整理)
作業半径が伸びるほど吊り上げ可能重量が下がる理由(直感の補助)
結論:作業半径が大きくなるほど、吊り上げ可能重量は低下する。
理由:半径が伸びるほどクレーン装置にかかる負担が増え、定格荷重を下げないと安全が保てないため。
補足:同じ重量でも「近くで吊る」と「遠くで吊る」では条件が大きく異なる。
具体:作業計画の段階で、吊り荷を置く位置・吊り位置・障害物を整理し、半径が伸びない段取りにできるか検討する。
能力表の読み方(初心者が迷うポイントを潰す)
結論:能力表は「作業半径」「ブーム条件」「条件(姿勢・張り出し等)」を先に合わせてから定格荷重を確認する。
理由:能力表の数値は、特定の条件を満たす前提で示されており、条件が違うとそのまま適用できない。
補足:同じ半径でも、ブーム長や姿勢条件で定格荷重が変わる場合がある。
具体:能力表を確認する前に、現場側で「半径」「置き場」「障害物」「設置スペース」を箇条書きで確定させる。
- ✅ 半径の見積もり(吊り位置と旋回中心の距離)
- ✅ ブーム条件(必要な伸ばし量が想定される)
- ✅ アウトリガー条件(張り出しが可能か)
- ✅ 地盤・水平(安全前提が満たせるか)
「この条件だと成立しない」典型パターンの予告
結論:半径・設置・仕様のいずれかが崩れると、予定重量でも成立しない。
理由:能力表は条件付きの定格荷重であり、現場条件のズレがそのまま成立可否に直結する。
補足:手配段階では「吊れるか」より「成立するか」を優先する必要がある。
具体:次章で、アウトリガー不足・地盤不良・仕様差・半径ミスの失敗例と回避策を整理する。
成立しない原因|現場で「吊れない」を起こす典型要因(失敗例→回避策)

アウトリガーの張り出し不足(設置ができない/十分に出せない)
結論:アウトリガーを十分に張り出せないと、能力発揮の前提が崩れて成立しにくい。
理由:アウトリガーは安定性を確保する装置であり、張り出し条件が満たせない場合は定格荷重の前提に合わない。
補足:スペース不足は手配担当が見落としやすいが、現場では致命的になりやすい。
具体:狭小地や道路沿いでは張り出し制限が出やすい。
- ⚠️ 失敗例:設置スペース不足で張り出せず、予定半径での吊りが成立しない
- ✅ 回避策:事前に設置スペースを見積もり、段取り変更案や代替手段を用意する
地盤が弱い・水平が取れない(安全上の不成立)
結論:地盤が弱い、または水平が取れない場合は安全上の理由で作業が成立しない。
理由:沈み込みや傾きがあると転倒リスクが増え、能力表の条件に合っていても安全判断で中止が必要になる。
補足:地盤の状態は現場で変化し得るため、作業前確認が重要になる。
具体:雨天後、埋戻し直後、砕石敷きの不足などで沈み込みが発生しやすい。
- ⚠️ 失敗例:設置後に沈み込みが発生し、計画通りの吊りができない
- ✅ 回避策:設置条件の確認を徹底し、必要に応じて段取り変更を検討する
車両仕様・クレーン段数の差(同じ“4t”でも能力が違う)
結論:同じ4tユニックでも、仕様差により吊り上げ荷重が異なる。
理由:クレーンの仕様・段数・車両構成の違いが定格荷重の差となって現れる。
補足:「4tだから大丈夫」という判断は、仕様確認を省略しやすい。
具体:レンタルや外部手配では、事前に仕様と能力表を確認してから確定する。
- ⚠️ 失敗例:想定より能力が低い仕様で手配し、現場で不成立になる
- ✅ 回避策:仕様確認項目をチェックリスト化して、手配前に揃える
作業半径の見積もりミス(想定より遠い/障害物で回り込み)
結論:作業半径の見積もりミスは、成立しない原因として最も起きやすい。
理由:障害物や旋回制限で吊り位置がずれると半径が伸び、定格荷重が下がって不成立になりやすい。
補足:現地での回り込みが必要になると、計画が崩れやすい。
具体:車両の寄せ位置、荷置き位置、障害物の回避動線を先に固める。
- ⚠️ 失敗例:現地で半径が伸び、能力表の範囲外になって成立しない
- ✅ 回避策:障害物・旋回制限を事前確認し、半径が伸びない段取りを検討する
選び方・比較・実践|4tで行くか、上位に上げるかの判断(チェックリスト/比較表あり)
手配前チェックリスト(必須)
結論:手配前に「半径・重量・設置条件・仕様」をチェックリストで揃えると不成立を防ぎやすい。
理由:成立しない原因の多くは、半径見積もりと設置条件、仕様確認の不足から発生する。
補足:吊り荷の重量だけでなく、吊り荷の形状・重心・吊り具も判断に影響する。
具体:次の項目が揃った状態で、能力表の該当条件を照合する。
- ✅ 作業半径(吊り位置と旋回中心の距離)
- ✅ 吊り荷重量(梱包・付属品・吊り具を含めた想定)
- ✅ 吊り荷形状・重心(偏荷重の可能性)
- ✅ 障害物・旋回制限(回り込みで半径が伸びないか)
- ✅ 設置スペース(アウトリガー張り出し可否)
- ✅ 地盤・水平(沈み込み・傾きリスク)
- ✅ 車両仕様・クレーン段数(能力表の確認)
比較表(必須)
結論:作業条件を「短半径・中半径・長半径」で分け、必要情報を揃えると判断が早い。
理由:半径の区分で必要な確認項目が明確になり、能力表照合の漏れを減らせる。
補足:数値の断定ではなく、「情報が揃っているか」を可視化する用途で使う。
具体:次の比較表に現場条件を当てはめ、空欄が残る場合は手配確定を急がない。
| 想定作業 | 半径の確認 | 重量の確認 | 設置条件(アウトリガー/地盤) | 代替案 |
|---|---|---|---|---|
| 短半径中心 | 寄せ位置で半径が伸びないか | 吊り具込みの想定重量 | 張り出し可否・水平の確保 | 段取り変更で半径短縮 |
| 中半径中心 | 障害物で回り込みが必要か | 偏荷重の可能性 | 地盤の沈み込みリスク | 設置場所の再検討 |
| 長半径になりやすい | 半径の増加要因を洗い出す | 重量の余裕があるか | アウトリガー制限が出ないか | 上位車格/外注を検討 |
失敗例→回避策(必須:まとめ)
結論:最大値だけで手配しない、半径見積もりを軽視しない、アウトリガー前提を見落とさない。
理由:不成立の大半は手配段階の確認不足で起き、現場でのリカバリーが難しい。
補足:成立しない場合は、段取り変更か上位車格・外注の判断が必要になる。
具体:次の3つを手配の禁止事項として固定する。
- ⚠️ 最大吊り上げ荷重だけで作業可否を決める
- ⚠️ 作業半径の見積もりを現地任せにする
- ⚠️ アウトリガーの張り出し前提を確認せずに手配を確定する
費用感|レンタル/購入/外注の考え方(一般化しすぎず条件提示)
レンタルで確認すべきポイント(仕様・能力表・現場条件)
結論:レンタルは柔軟性が高い一方、仕様と能力表の確認を省略すると不成立リスクが上がる。
理由:手配先の車両仕様が想定と異なる場合があり、能力表照合が未実施だと現場でズレが出る。
補足:費用は条件で変動するため、料金の断定ではなく比較軸で整理する。
具体:作業半径・吊り荷重量・設置条件を先に伝え、能力表の条件で成立する仕様か確認してから確定する。
購入を検討するなら「発生頻度×停止リスク」で考える
結論:吊り作業の発生頻度と停止リスクが高い場合は、購入の検討余地が出る。
理由:繰り返し手配が必要な現場では、仕様の一貫性と手配の確実性がメリットになる。
補足:購入判断でも、能力表と現場条件の一致が前提になる。
具体:緊急対応が多い場合、毎回の手配調整より、仕様固定による停止回避が価値になることがある。
外注(クレーン作業/別車格)を選ぶ判断基準
結論:4tユニックで成立しない場合は、段取り変更か外注・上位車格を選ぶ。
理由:成立しない条件での強行は安全上のリスクが高く、停止判断が合理的になる。
補足:外注は費用だけでなく、リスク低減と確実性が価値になる。
具体:吊り上げ作業の段取りや前吊りの注意点まで含めて安全確認を詰めたい場合は、ユニック車の吊り上げ作業で確認すべき安全ポイントは何かを確認すると、成立しない状態を作らない観点を補強しやすい。
長半径になりやすい、設置スペースが厳しい、地盤が不安などの条件がある場合は、早めに代替案へ切り替える。
安全・法規・資格の注意(YMYL:確認手順)
能力表・取扱情報・現場条件の一致が前提
結論:吊り作業は、能力表と取扱情報、現場条件の一致が前提になる。
理由:定格荷重は条件付きで定められており、条件が違う場合は適用できない。
補足:作業可否の判断は、数値の暗記ではなく確認手順の徹底が重要になる。
具体:作業半径を確定し、能力表の該当条件で成立するか確認し、設置条件(アウトリガー・地盤・水平)を照合する。
- ✅ 作業半径を先に確定する
- ✅ 能力表の該当条件で定格荷重を確認する
- ✅ アウトリガー・地盤・水平の前提条件を照合する
作業可否の最終判断は誰がどう行うか
結論:作業可否の最終判断は、事業者ルールと現場責任者の確認フローに従って行う。
理由:現場の安全管理は体制と手順で担保され、個人の感覚判断に依存しないことが重要になる。
補足:資格や運用ルールは案件により異なるため、事業者内の基準と手配先の条件を確認する。
具体:手配担当は、半径・重量・設置条件・仕様を揃え、現場責任者が成立条件を確認できる状態に整える。
無理な作業をしない(再掲)
結論:成立しない状態で吊り作業を強行しない。
理由:条件不一致は転倒・落下など重大事故につながりやすい。
補足:停止判断は失敗ではなく安全管理の一部になる。
具体:段取り変更で半径を短縮できない場合は、上位車格や外注へ切り替える。
FAQ
まとめ & CTA
要点:作業半径で能力は変わる。能力表と条件一致が必須になる。不成立要因(アウトリガー・地盤・仕様差・半径ミス)を事前につぶす。
次の行動:作業半径・吊り荷重量・設置条件(アウトリガー/地盤)をチェックリストで整理し、能力表の該当条件で成立するか確認してから4tユニックの手配を決める。
- 🧭 半径を先に確定し、能力表の該当条件で成立可否を確認する
- 🧭 設置スペースと地盤条件を揃え、アウトリガー前提を崩さない
- 🧭 成立しない場合は段取り変更か上位車格・外注へ切り替える


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