ユニック車の吊り上げ作業では、荷をいきなり大きく巻き上げるのではなく、吊り荷と能力条件を確認し、玉掛け後にわずかに地切りして一旦停止し、荷の安定を確認してから巻上げ・旋回・荷下ろしへ進むことが基本です。特に2t〜3tクラスの小型ユニックや4tユニックでは、車両が現場へ入れることと、安全に荷を吊れることを分けて判断する必要があります。
作業前には、少なくとも吊り荷重量・ブーム長さ・作業半径・定格総荷重(能力表)を照合し、アウトリガー・地盤・水平・玉掛け・合図体制まで成立しているか確認します。確認できない条件が残る場合や、作業中に沈み・傾き・荷振れの増加などが見られる場合は、そのまま続けず停止して条件を確認してください。

また、「2.93t吊り」と表示されている車両でも、どの作業半径でも2.93tを吊れるわけではありません。つり上げ能力は、作業半径、ブーム長さ、アウトリガーの張り出し状態などによって変化します。最終的な作業可否は、必ず実車の能力表・取扱説明書・メーカー資料で確認してください。
本記事では、吊り荷確認から玉掛け、地切り、巻上げ、旋回、荷下ろし、玉外しまで、ユニック車の吊り上げ作業を実際の順番に沿って整理します。PTOやアウトリガーを含む作業全体の流れから確認したい場合は、【ユニック車の使い方】基本操作の流れ(PTO・アウトリガー・吊り作業)を先に確認してください。
- 著者:ユニック車ガイド編集部(現場段取り/安全配慮/仕様整理)
- 監修条件:作業可否・法規・資格は現場条件・役割・機種で変わる前提で、メーカー資料・取扱説明書・法令・社内手順など一次情報で確認する方針で整理しています。
- ✅ 吊り上げ作業をどの順番で進めるか
- ✅ 地切り後に何を確認してから巻き上げるか
- ✅ 作業半径と定格総荷重をどう照合するか
- ✅ 旋回・荷下ろし・玉外しで何に注意するか
- ✅ どの状態で作業を中断・再確認するか
ユニック車の吊り上げ作業の流れ|吊り荷確認から玉外しまで

ユニック車の吊り上げ作業は「吊り荷を確認する→玉掛けする→地切りする→一旦停止して確認する→巻き上げる→旋回・移動する→荷下ろし・玉外し」の順に進めます。荷を一気に高く吊り上げるのではなく、地切りを安全確認の区切りとして使うことが重要です。
- 吊り荷の重量・形状・重心・移動先を確認する
- 吊り点・玉掛け用具・フック・合図体制を確認する
- 玉掛け用具を軽く張り、荷をわずかに地切りする
- 地切りした状態で一旦停止し、荷と車体の状態を確認する
- 問題がなければ静かに巻き上げる
- 荷振れと周囲を確認しながら旋回・移動する
- 所定位置へ荷下ろしし、荷の安定を確認してから玉外しする
この流れの途中で、作業半径、荷の姿勢、アウトリガーの支持状態、地盤、合図者からの視認性などが変わることがあります。作業開始時に条件が成立していても、作業中に条件が変化すれば、その時点で能力判断や安全確認を更新する必要があります。
たとえば、吊り荷が回転すると荷の中心位置が想定より遠くなり、作業半径が大きくなる場合があります。また、障害物をかわすためにブーム姿勢を変更すれば、能力表で確認すべき条件も変わることがあります。
- ✅ 吊り荷の重量や重心が確認できない
- ✅ 作業半径と能力表の条件を照合できない
- ✅ アウトリガー・地盤・水平の成立を確認できない
- ✅ 玉掛け方法や吊り点に不安がある
- ✅ 合図者・役割分担・停止合図が明確でない
- ⚠️ 「この程度なら吊れそう」という経験則だけで進めようとしている
作業計画や役割分担から整理する場合は、【ユニック車の作業計画書とは】必要なケースと書き方も確認してください。
作業前に「吊り荷重量・ブーム長さ・作業半径・定格総荷重」を確認する

吊り上げ前は、吊り荷の重さだけを見るのではなく、「吊り荷重量・ブーム長さ・作業半径・定格総荷重」の4つを実車の能力表と照合します。最大つり上げ荷重だけで作業可否を判断すると、作業半径が伸びた場面で能力条件を外れるおそれがあります。
- 吊り荷重量:荷そのものだけでなく、作業条件に応じて必要な重量情報を確認する
- ブーム長さ:現在使用するブーム構成・伸縮状態を確認する
- 作業半径:旋回中心からフック中心の鉛直線までの水平距離を実作業に合わせて確認する
- 定格総荷重:ブーム長さ・作業半径・アウトリガー条件等に対応する能力表の値を確認する
移動式クレーンでは能力表に「定格総荷重」が示されることがあります。定格総荷重は、ブーム長さや作業半径などに応じて負荷できる最大荷重で、フックなどのつり具の質量を含む値です。一方、定格荷重は定格総荷重からつり具の質量を差し引いた値です。つり上げ荷重・定格総荷重・定格荷重を混同せず、実車の能力表と注意事項を確認してください。
クレーン等安全規則では、移動式クレーンに定格荷重を超える荷重をかけて使用してはならないことが定められています。また、運転者と玉掛けをする者が定格荷重を常時把握できるようにすることも定められています。実作業では、一般的な数値ではなく、実車に備えられた能力表や取扱説明書を基準にしてください。
作業半径そのものの考え方を詳しく確認する場合は、【ユニック車の作業半径】を確認してください。
2.93t吊りでも常に2.93tを吊れるわけではない
「2.93t吊り」は、どの位置でも2.93tまで吊れるという意味ではありません。機種ごとに、ブーム長さ、作業半径、アウトリガー条件などに応じた定格総荷重が定められています。
たとえば、タダノのZX290 seriesでは、ZX296の空車時最大クレーン容量は2.93t×1.5m(4本掛)ですが、最大作業半径12.6mでの空車時定格総荷重は0.12tです。ZX295では、空車時最大クレーン容量2.93t×1.5m(4本掛)、最大作業半径10.6mでの空車時定格総荷重は0.15tです。
これは特定型式の代表例です。実際の数値は機種・型式・架装条件・ブーム構成などによって異なります。作業する車両について、メーカー資料と実車の能力表を確認してください。
| 確認項目 | 確認する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 吊り荷重量 | 実際に吊る荷の重量 | 推測だけで決めず、確認できる重量情報を使用する |
| ブーム長さ | 作業時のブーム構成 | ブーム長さによって能力表の該当条件が変わる |
| 作業半径 | 実際の吊り位置・移動位置での条件 | 作業中に半径が変わる場合は能力判断も更新する |
| 定格総荷重 | 実車の能力表で該当する値 | つり具の質量を含むため、定格荷重との違いを確認する |
4tユニックの能力表を例に確認したい場合は、【4tユニックの性能表】能力表の見方と数値で判断する注意点も参考になります。
アウトリガー・地盤・水平も能力判断の前提になる

能力表の数値だけが合っていても、アウトリガー・地盤・水平の条件が成立していなければ、安全な吊り上げ作業とはいえません。特に地盤が弱い場所では、アウトリガーが沈み込み、作業中に車体が傾く可能性があります。
クレーン等安全規則では、地盤が軟弱であることなどにより転倒のおそれがある場所では、必要な転倒防止措置が取られていない状態で移動式クレーンを使用しないことが定められています。また、アウトリガーを使用する場合は原則として最大限に張り出し、最大限に張り出せない場合は、その張り出し幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれる条件で使用する必要があります。
- ✅ アウトリガーの張り出し状態を確認する
- ✅ 接地部の沈み込み・ズレがないか確認する
- ✅ 地盤の軟弱部・埋戻し部・段差などを確認する
- ✅ 車体の水平状態を確認する
- ✅ 作業中も沈み・傾きがないか再確認する
アウトリガーの設置手順は、【アウトリガーの出し方】基本手順と注意点で詳しく確認できます。
玉掛け・吊り点・合図を確認してから地切りする

吊り上げ前は、荷姿を言語化し、玉掛け方法・吊り点・吊り具・合図体制が荷に適合しているか確認します。重量だけが分かっていても、重心位置や吊り点が適切でなければ、地切りした瞬間に荷が傾いたり回転したりすることがあります。
荷姿の確認では、重量だけでなく、どこを吊るか、重心はどこか、どちらへ回転する可能性があるか、周囲の何に干渉する可能性があるかを整理します。吊り点が偏っている場合や、吊り具の長さ・角度が荷に合っていない場合は、地切り後に想定外の動きが出ることがあります。
- ✅ 吊り荷の重量・形状・重心を確認した
- ✅ 吊り点が適切で、吊り具が荷姿に適合している
- ✅ フック・外れ止め・吊り具に明らかな異常がない
- ✅ 玉掛け用具が正しく掛かり、引っ掛かりや干渉がない
- ✅ 合図者と停止合図が明確になっている
- ✅ 吊り荷周辺と移動経路から関係者が退避している
玉掛けの資格・吊り具・掛け方を詳しく確認する場合は、【ユニック車と玉掛け】を確認してください。フックと外れ止めの構造・点検は、【ユニック車のフック】で確認できます。
合図については、クレーン等安全規則で、移動式クレーンを用いて作業する場合に一定の合図を定め、合図者を指名して合図を行わせることが定められています。現場では「誰が合図するか」だけでなく、運転者・玉掛け者・吊り荷を確認できる位置に合図者を配置し、不明な合図では動かさない運用が重要です。
地切りで一旦停止|4点を確認する
地切りは、荷をそのまま高く巻き上げるための途中動作ではなく、玉掛けと荷の安定を確認する重要な安全確認点です。荷が地面からわずかに離れた段階で一旦停止し、問題がないことを確認してから次の巻上げへ進みます。
日本クレーン協会の安全資料でも、地切り後に一旦停止し、玉掛け用ワイヤロープの張りや吊り荷の安定などを確認することが示されています。地切り直後に荷が傾く、回転する、玉掛け用具がずれるといった兆候があれば、そのまま巻き上げないことが重要です。
- 荷の傾き・回転
想定外に傾いていないか、回転を始めていないか確認する - 玉掛け用具の掛かり・張り
吊り具が正しい位置にあり、偏った張り方や外れにつながる状態がないか確認する - 吊り荷の安定
荷が滑る、崩れる、内容物が移動するなどの兆候がないか確認する - 車体・アウトリガー・地盤
沈み・傾き・ズレなど、支持条件に変化が出ていないか確認する
地切り時に異常があれば、可能な範囲で安全に荷を戻し、原因を確認します。吊り点や玉掛け方法に問題がある場合は、着地させて安定を確認したうえで玉掛けをやり直します。
- ⚠️ 荷が予想以上に大きく傾く
- ⚠️ 荷が急に回転する
- ⚠️ 吊り具の位置がずれる
- ⚠️ 荷の一部が引っ掛かったまま浮こうとする
- ⚠️ アウトリガー周辺が沈む、または車体が傾く
- ⚠️ 合図が確認できない、または作業者が危険範囲へ入る
巻上げ・旋回・荷下ろしの安全手順
地切りで荷と車体の安定を確認できたら、急操作を避けて巻上げ・旋回・荷下ろしへ進みます。この工程では、荷振れ、作業半径の変化、周囲の人や障害物との位置関係を継続して確認します。
巻上げは荷の安定を見ながら行う
地切り後に問題がなければ、荷の状態を確認しながら静かに巻き上げます。急激な巻上げや停止は、荷振れを大きくする原因になります。荷振れが大きくなった場合は、無理に次の操作へ進まず、一旦動きを止めて安定を待ちます。
また、フックは原則として吊り荷の重心の真上に位置させ、横引き・斜めづりにつながる状態を避ける必要があります。荷が何かに引っ掛かっている状態で巻き上げると、想定以上の荷重や急な荷の動きにつながるおそれがあります。
- ✅ 荷が周囲に引っ掛かっていない
- ✅ 吊り具の張り方に異常がない
- ✅ 荷の傾き・回転・振れが大きくなっていない
- ✅ 作業半径が能力表の確認条件から外れていない
- ✅ 車体・アウトリガー・地盤に変化がない
旋回・移動中は荷の下と旋回範囲へ入らない
旋回を始める前に、吊り荷の移動経路、ブームの旋回範囲、周囲の作業者、建物、架空線などの障害物を確認します。吊り荷が安定していても、旋回によって周囲との位置関係が変わるため、開始前だけでなく移動中も確認を続ける必要があります。
特に、荷が作業者の頭上を通るような作業は避け、吊り荷の下へ人を立ち入らせないことが重要です。合図者は吊り荷と運搬経路を監視し、第三者が危険範囲へ入った場合や荷が不安定になった場合は、停止合図を優先します。
レバー操作そのものを復習する場合は、【ユニック車の操作方法】初心者がつまずきやすいポイントと対策も確認してください。
荷下ろし後は安定を確認してから玉外しする
荷下ろしでは、吊り荷を下ろす位置に十分なスペースがあるか、荷が安定して置ける状態かを先に確認します。長尺物や転がりやすい荷などでは、必要に応じてまくらや歯止めなど、荷が安定するための準備を行います。
荷が接地しても、すぐに玉掛け用具を外さないでください。吊り荷の荷重が確実に支持面へ移り、荷が傾いたり転がったりしない状態を確認してから玉外しへ進みます。
- 着地場所と周囲を確認する
- 静かに荷を下ろす
- 荷が支持面に安定しているか確認する
- 荷が傾く・転がる・崩れる可能性がないか確認する
- 玉掛け用具に荷重が残っていない状態を確認する
- 安全な状態で玉外しする
前吊りは通常の吊り上げ手順と分けて判断する
前吊りについては、通常の吊り上げ作業の延長として「少し前へ出すだけ」と判断せず、機種・作業方向・作業半径・アウトリガー条件などを改めて確認してください。前方側での作業は、機種や架装条件によって能力条件が異なるため、一般論だけで可否を決めることはできません。
本記事では一般的な吊り上げ工程を扱うため、前吊りの禁止・制限理由や具体的な代替方法については詳説しません。前吊りを検討している場合は、【ユニック車の前吊り禁止】理由と代替策で、前吊りを避ける理由と代替策を確認してください。
- ✅ 当初の計画と作業方向が変わった
- ✅ 作業半径が当初想定より長くなった
- ✅ アウトリガーを予定どおり張り出せない
- ✅ 障害物を避けるためブーム姿勢を変更する必要がある
- ⚠️ 能力表・メーカー資料で条件を確認できない
作業前・作業中・作業後チェック

段取りに追われる現場ほど、確認項目と中断条件を固定しておくことが重要です。吊り上げ作業では、1つの大きなミスだけでなく、重量確認、地盤確認、地切り確認、合図などの小さな省略が重なることで危険側へ寄ることがあります。
- ✅ 吊り荷重量・ブーム長さ・作業半径・定格総荷重を確認した
- ✅ 荷姿・重心・吊り点・回転の可能性を確認した
- ✅ 玉掛け用具・フック・外れ止めを確認した
- ✅ アウトリガー・地盤・水平が成立している
- ✅ 移動経路・旋回範囲・障害物を確認した
- ✅ 合図者と停止合図を共有した
- ✅ 地切り後に一旦停止し、荷と玉掛け状態を確認した
- ✅ 荷振れ・傾き・回転が大きくなっていない
- ✅ 作業半径が変わった場合は能力条件を再確認する
- ✅ アウトリガー・地盤に沈みやズレがない
- ✅ 吊り荷の下や旋回範囲に人が入っていない
- ✅ 合図が不明な場合は操作を止める
- ✅ 荷が安定してから玉掛け用具を外した
- ✅ フック・ワイヤー等に作業中の異常がないか確認した
- ✅ 周囲に資材や吊り具を残していない
- ✅ ブーム・アウトリガーを正規の手順で格納する
- ✅ PTO・警告表示・車両周囲を走行前に確認する
| よくある状況 | 起きやすい省略 | 安全側の対応 |
|---|---|---|
| 荷が軽そうに見える | 重量確認や能力表確認を省く | 見た目ではなく確認できる重量と能力表で判断する |
| 地切り後に荷が少し傾く | そのまま巻き上げる | 一旦停止し、重心・吊り点・玉掛け状態を確認する |
| 障害物を避けるため位置を変更 | 作業半径の変化を見ない | 半径が変わった時点で能力表を再確認する |
| 荷が振れ始める | 操作で無理に押さえ込もうとする | 急操作を避け、必要に応じて停止して安定を待つ |
| 合図が見えにくい | 推測して操作する | 操作を停止し、合図体制を整えてから再開する |
- ⚠️ 荷の重量や能力条件を確認できなくなった
- ⚠️ 地切り後に荷が大きく傾く・回転する
- ⚠️ アウトリガー周辺が沈む、車体が傾く
- ⚠️ 荷振れが大きくなり制御が難しい
- ⚠️ 合図者を確認できない、合図が一致しない
- ⚠️ 作業者や第三者が吊り荷・旋回範囲へ入る
荷下ろしが完了した後は、作業終了ではありません。ブーム・フック・アウトリガー・PTOなどの格納と走行前確認まで確実に行ってください。詳しい終了手順は、【ユニック車のブーム格納】忘れがちな注意点で確認できます。
資格・法規は作業内容と担当役割に合わせて確認する
ユニック車を使った吊り上げ作業では、クレーン操作と玉掛けは別の役割として資格要件を確認する必要があります。必要な資格・教育は、つり上げ荷重や担当する作業によって異なるため、現場で自己判断せず公的情報・社内ルールを確認してください。
一般に、つり上げ荷重1t以上5t未満の移動式クレーンの運転業務では、小型移動式クレーン運転技能講習の区分が関係します。また、玉掛けについても、つり上げ荷重や作業内容に応じた資格・教育の確認が必要です。
- ✅ 誰がクレーンを操作するか
- ✅ 誰が玉掛けをするか
- ✅ 誰が合図するか
- ✅ 誰が周囲の立入や移動経路を確認するか
- ✅ 異常時に誰の判断で作業を停止するか
資格要件は、厚生労働省・労働局などの公的情報を確認し、実際の作業内容・機種・現場ルールに合わせて判断してください。
よくある質問
Q. ユニック車の吊り上げ作業はどんな順番で行う?
A. 吊り荷確認、玉掛け、地切り、地切り後の確認、巻上げ、旋回・移動、荷下ろし・玉外しの順で進めます。
特に地切り後は一旦停止し、荷の傾き・玉掛け状態・荷の安定・車体やアウトリガーの状態を確認してから次の操作へ進むことが重要です。
Q. 2.93t吊りなら2.93tまで吊れる?
A. 常に2.93tを吊れるわけではありません。
最大クレーン容量は所定条件での値です。実際の定格総荷重は、ブーム長さ、作業半径、アウトリガー条件などによって変わるため、必ず実車の能力表を確認してください。
Q. 地切りしたら、すぐに高く巻き上げてもいい?
A. 地切り後はいったん停止して状態を確認します。
荷の傾き・回転、玉掛け用具の掛かりや張り、吊り荷の安定、車体・アウトリガー・地盤の状態を確認し、問題がなければ静かに巻き上げます。
Q. 作業半径が途中で変わった場合は?
A. 能力判断をその時点で更新します。
障害物をかわす、荷が回転する、ブーム姿勢を変えるなどして作業半径が変化した場合は、開始時の判断をそのまま使わず、能力表の該当条件を確認してください。
Q. 前吊りはこの吊り上げ手順で進めてもいい?
A. 前吊りは通常の吊り上げ作業と同じ前提で進めず、機種・能力・作業方向などを改めて確認してください。
前吊りを避ける理由や代替方法については、【ユニック車の前吊り禁止】理由と代替策で確認してください。
Q. どんな時に吊り上げ作業を中断する?
A. 能力条件を確認できない場合や、荷・車体・地盤・合図体制に異常が出た場合です。
荷の大きな傾きや回転、アウトリガーの沈み、車体の傾き、荷振れの増加、合図不明などがあれば操作を止め、原因を確認してから再開可否を判断してください。
まとめ
ユニック車の吊り上げ作業は、吊り荷をいきなり高く上げるのではなく、「吊り荷確認→玉掛け→地切り→一旦停止→巻上げ→旋回・移動→荷下ろし・玉外し」の順で進めることが重要です。
作業前には、吊り荷重量・ブーム長さ・作業半径・定格総荷重を能力表で照合し、アウトリガー・地盤・水平・玉掛け・合図体制まで確認します。作業中に条件が変わった場合は、開始時の判断をそのまま使わず、その時点で再確認してください。
- 吊り荷重量・ブーム長さ・作業半径・定格総荷重を作業前に照合する
- 玉掛け・吊り点・フック・合図体制を確認してから地切りする
- 地切り後は一旦停止し、荷と支持状態を確認する
- 巻上げ・旋回では急操作を避け、吊り荷の下へ人を入れない
- 荷下ろし後は荷の安定を確認してから玉外しする
- 確認できない条件や異常が出た場合は停止・再確認へ切り替える
- 作業全体の順番:ユニック車の使い方
- 玉掛けの条件:ユニック車と玉掛け
- 作業半径:ユニック車の作業半径
- 前吊りを避ける理由:ユニック車の前吊り禁止
- 作業後の格納:ユニック車のブーム格納


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