【ユニック車中古】失敗しない選び方と確認ポイント(年式・走行・性能表)

中古ユニック車の展示場で車両と点検記録・性能表を確認している様子 ユニック車

中古ユニック車を探すときは、「年式が新しい」「走行距離が少ない」「価格が安い」といった数字に目が向きやすくなります。しかし、ユニック車はトラック本体:contentReference[oaicite:0]{index=0}ong>中古ユニック車は、「車両条件」「クレーン性能」「状態・整備履歴」「想定作業への適合」の4項目を揃えて選ぶことが重要です。初度登録年月や走行距離に加え、車両総重量、最大積載量、クレーン型式、作業半径ごとの定格総荷重、点検記録、修理を含む支払総額まで確認すると、候補車を同じ条件で比較できます。

中古ユニック車を車両条件・クレーン性能・整備履歴・用途適合の4項目で確認する場面

この記事で分かること
  • 中古ユニック車を年式・走行距離だけで選ばない理由
  • 2t・4tの候補車で確認する車検証と仕様の項目
  • 2.93t吊り、作業半径、ブーム段数、アウトリガー幅の見方
  • 現車、点検記録、書類、総コストを確認する手順
編集方針・安全上の注意

車両とクレーンの状態は個体ごとに異なります。購入前に車検証、性能表、点検記録、現車を確認してください。法規、資格、点検、検査については、対象車両の条件に応じて行政情報、販売店、整備事業者、現場管理者へ確認が必要です。記事内のメーカー仕様は代表例であり、購入候補車の性能を保証するものではありません。

  1. 結論|中古ユニック車は4つの条件を揃えて選ぶ
  2. 年式・走行距離の見方|少ないほど良いとは限らない
    1. 初度登録年月とクレーンの製造年を分けて確認する
    2. 年間走行距離を計算して使用状況を比較する
    3. 低走行車でも保管環境と稼働状況を確認する
  3. 2t・4tのどちらを選ぶか|車格名ではなく車検証で確認する
    1. 積載とクレーン作業の両方が成立するか確認する
  4. 性能表の見方|2.93t吊りの表示だけで選ばない
    1. 最大クレーン容量と実際に吊れる重量は異なる
    2. ブーム段数・作業半径・地上揚程を確認する
    3. 性能表は作業条件を決めてから読む
    4. アウトリガー張出幅と現場の設置幅を照合する
  5. 現車確認|車両とクレーンを分けて点検する
    1. クレーン側の確認項目
    2. 車両側の確認項目
    3. 異常の兆候は修理条件まで確認する
  6. 点検記録・書類|「記録あり」を日付で確認する
    1. 年次・月次自主検査と作業開始前点検を区別する
    2. 車両・クレーン・引渡し条件の書類を揃える
    3. 書類・現車・販売説明が一致しているか照合する
  7. 中古価格と総コスト|車両本体以外も見積もる
  8. 中古購入でよくある失敗|代表例と回避策
  9. 購入までの確認手順|候補車を同じ条件で比較する
  10. 中古ユニック車のよくある質問
    1. 中古ユニック車は何年落ちまで購入候補にできる?
    2. 走行距離が少なければ状態は良い?
    3. 2tと4tはどちらを選ぶべき?
    4. 2.93t吊りなら2.93tの荷物をどこでも吊れる?
    5. 点検記録がない中古車は購入しないほうがよい?
    6. 中古購入とレンタルはどちらが向いている?
  11. まとめ|用途・性能・状態・記録・総コストの順で確認する
  12. 出典・参考情報

結論|中古ユニック車は4つの条件を揃えて選ぶ

中古ユニック車を車両条件・クレーン性能・整備履歴・用途適合で比較する判断軸

中古ユニック車の購入可否は、1つの数字ではなく、次の4条件が揃っているかで判断します。年式が新しくても、必要な作業半径で吊れる重量が不足していれば用途に合いません。走行距離が少なくても、クレーンの点検履歴や作動状態が不明なら、購入後の整備範囲を見積もりにくくなります。

判断条件 確認する主な数値・資料 確認する目的
車両条件 初度登録年月、走行距離、車両総重量、最大積載量、荷台寸法 必要な免許、積載、進入、保管条件に合うか確認する
クレーン性能 型式、つり上げ荷重、ブーム段数、作業半径、地上揚程、アウトリガー幅 実際の停止位置から目的の荷物を扱えるか確認する
状態・整備履歴 作動状態、油漏れ、腐食、補修歴、年次・月次自主検査記録 納車前後に必要な修理と休車リスクを確認する
想定作業への適合 荷物の重量・寸法、作業半径、高さ、設置幅、地盤、作業頻度 購入後に現場へ入れない、届かない、吊れない事態を防ぐ

使用頻度が低い、保管場所を確保できない、案件ごとに必要な車格が変わる場合は、購入以外の方法も比較対象になります。中古購入とレンタルのどちらが適しているかは、【ユニック車中古とレンタル】どちらが向いている?で整理しています。

年式・走行距離の見方|少ないほど良いとは限らない

初度登録年月とクレーンの製造年を分けて確認する

車両の年式は、車検証の初度登録年月で確認します。一方、クレーン装置は銘板や型式、製造番号、資料などから製造時期を確認します。中古車では車両と架装装置の履歴が同じとは限らないため、「車両が何年式か」と「搭載クレーンがどの型式・世代か」を分けて記録することが大切です。

型式が分かれば、メーカーの性能表や取扱説明書を探しやすくなります。製造時期が古い場合は、現在も部品を手配できるか、販売店やメーカー窓口へ確認しておくと、故障時の修理計画を立てやすくなります。

年間走行距離を計算して使用状況を比較する

走行距離は総数だけでなく、経過年数で割った年間走行距離も確認します。計算方法は走行距離÷経過年数=1年当たりの走行距離です。

例えば、初度登録から10年で走行距離が12万kmなら、単純計算では年間約1.2万kmです。これは候補車を並べるための計算例であり、走行距離だけで状態の良否を決める基準ではありません。短距離走行が多かったのか、長距離移動が中心だったのか、長期間使われていない時期があったのかによって、車両の負担は異なります。

比較項目 候補A 候補B
初度登録年月 販売資料・車検証から記入 販売資料・車検証から記入
経過年数
走行距離 km km
年間走行距離の概算 km/年 km/年
クレーン型式・製造年 銘板・資料から記入 銘板・資料から記入
アワメーター・稼働時間 表示がある場合に記入 表示がある場合に記入
整備・点検記録 有・一部有・不明 有・一部有・不明

低走行車でも保管環境と稼働状況を確認する

走行距離が少ない車両でも、長期間動かしていなかった場合は、バッテリー、タイヤ、油脂、シール類、ブレーキなどに整備が必要になることがあります。クレーンも同様に、使用回数が少ないという説明だけでは、油圧部やワイヤロープ、安全装置の現在の状態までは分かりません。

販売店には、前所有者の業種や使用現場を分かる範囲で確認し、屋外保管だったか、海沿いや降雪地域で使われていたか、長期保管期間があったかを尋ねます。回答だけで状態を断定せず、下回り、フレーム、荷台、ブーム、アウトリガーの腐食状況と照合してください。

購入できる年式を一律に決めるのではなく、腐食、整備履歴、部品供給、使用頻度、クレーン状態を組み合わせて判断します。経過年数ごとの確認ポイントは、【ユニック車中古は何年落ちまで使える?】判断基準で詳しく整理しています。

2t・4tのどちらを選ぶか|車格名ではなく車検証で確認する

中古車情報の「2tユニック」「4tユニック」は、候補を探すための呼び方として便利です。ただし、実際の最大積載量、車両総重量、荷台寸法は、シャシー、クレーン、荷台、アウトリガーなどの仕様によって変わります。

運転できるかは車検証の車両総重量・最大積載量と免許条件を照合し、荷物を積めるかは車検証の最大積載量と荷台寸法を確認します。クレーン能力は車格名ではなく、搭載されているクレーンの型式と性能表で確認します。

確認項目 確認する資料 見落とした場合の問題
車両総重量・最大積載量 車検証 免許条件や必要な積載量に合わない
全長・全幅・全高 車検証、販売資料、実測値 進入路、駐車場、車庫へ入れない
荷台長・荷台幅・あおり高さ 販売資料、実測値 予定する荷物を積めない
つり上げ荷重・ブーム段数 クレーン銘板、仕様表、性能表 必要な距離・高さで荷物を扱えない
アウトリガー張出幅 仕様表、現車 現場で設置スペースを確保できない

積載とクレーン作業の両方が成立するか確認する

クレーンを搭載すると、その装置や架装の重量が車両へ加わります。そのため、同じ通称の車格でも、荷台へ積める最大積載量や荷台寸法が同じとは限りません。吊り上げ能力が目的に合っていても、運搬したい荷物を積載できなければ、積み込みから運搬、荷降ろしまでを1台で完結できません。

候補車では、実際に運ぶ荷物、使用する玉掛け用具、敷板、工具などを整理し、車検証の最大積載量と照合します。荷物の寸法についても、荷台長と荷台幅だけでなく、クレーン格納部、あおり、荷締め位置を含めて積載方法を確認してください。

狭い道路や小規模現場への進入性を重視する場合は、【2tユニック車中古】失敗しない選び方で2tクラス固有の確認項目を確認できます。

積載量や荷台長を重視して4tクラスを探す場合は、【4tユニック車中古】購入時の注意点を確認してください。

性能表の見方|2.93t吊りの表示だけで選ばない

中古ユニック車の性能表で作業半径ごとの定格総荷重を確認している場面

最大クレーン容量と実際に吊れる重量は異なる

中古車情報に「2.93t吊り」と書かれていても、どの位置でも2.93tを吊れるわけではありません。ブームを伸ばして作業半径が大きくなるほど、扱える荷重は小さくなります。確認するのは最大値ではなく、実際に車両を止める位置から荷物までの作業半径で、定格総荷重が足りるかです。

古河ユニックのURG290AシリーズにあるURG294Aの公式仕様例では、空車時最大クレーン容量は2.93t×1.6mです。一方、4段ブームの最大作業半径8.73mでは、空車時最大定格総荷重は0.23tとされています。最大地上揚程は10.1mで、その条件に示される空車時最大定格総荷重は0.98tです。これらはURG294Aの仕様例であり、別型式や異なる設置条件へそのまま当てはめることはできません。

ブーム段数・作業半径・地上揚程を確認する

同じURG290Aシリーズでも、ブーム段数によって届く距離と高さが異なります。公式ページに掲載されている代表値は次のとおりです。

型式 ブーム段数 最大作業半径 最大地上揚程
URG293A 3段 6.43m 7.9m
URG294A 4段 8.73m 10.1m
URG295A 5段 10.63m 12.0m
URG296A 6段 12.63m 13.9m

ブーム段数が多いほど遠くへ届きやすくなりますが、遠い位置で同じ重量を吊れるわけではありません。候補車の型式に対応する性能表を取り寄せ、予定する作業半径、ブーム長、ブーム角度、アウトリガー条件で確認します。

性能表は作業条件を決めてから読む

性能表を確認するときは、先に荷物の重量だけを見るのではなく、車両の停止位置を決めます。次に、クレーンの旋回中心付近から荷物の位置までの距離、高さ、建物や塀などの障害物、荷物を移動させる範囲を整理します。その条件に対応するブーム長、作業半径、定格総荷重を性能表で確認します。

  1. 車両を安全に停止・設置できる位置を決める
  2. 荷物までの作業半径と必要な高さを測る
  3. 荷物、フック、玉掛け用具など作業に関係する重量を整理する
  4. 候補型式の性能表で、その条件の定格総荷重を確認する
  5. アウトリガー張出し、地盤、障害物を含めて現場で成立するか再確認する

数値が境界に近い場合は、現場写真と採寸値を販売店や専門事業者へ伝え、候補車の適否を確認してください。性能表にない条件を推測で補ったり、近距離の最大値を遠距離の作業へ当てはめたりしないことが重要です。

アウトリガー張出幅と現場の設置幅を照合する

古河ユニックの小型トラック架装用ラインアップでは、アウトリガー最大張出幅に2.6m、3.0m、3.4m、3.8mなどの仕様例があります。URG290Aシリーズは3.4m、URG290AWシリーズは3.8mとされており、同じ2.93tクラスでも仕様が同一ではありません。

現場ではアウトリガーの張出幅だけでなく、敷板を置く範囲、側溝や段差、作業者の通路、立入禁止範囲も必要です。車幅だけを測って「入れる」と判断せず、設置時に必要な幅まで確認してください。性能表を中古選びへ結びつける手順は、【ユニック車の性能表は中古選びで重要?】確認ポイントで詳しく解説しています。

現車確認|車両とクレーンを分けて点検する

中古ユニック車のブーム・ワイヤロープ・油圧部を現車確認している場面

写真と販売資料だけでは、作動時の異音、油圧の動き、操作部の反応までは確認できません。可能な範囲で現車を見て、車両側とクレーン側を分けて確認します。購入者だけで判断しにくい場合は、クレーン付きトラックを扱える整備事業者へ相談する方法もあります。

クレーン側の確認項目

  • 伸縮・起伏・旋回:途中で引っかからないか、動きに偏りがないか、停止操作に反応するか
  • 異音・振動:作動中に金属音、うなり、強い振動が出ないか
  • 油圧部:シリンダー、ホース、継手、バルブ周辺に油のにじみや漏れがないか
  • ブーム:曲がり、へこみ、強い腐食、溶接や補修の跡がないか
  • ワイヤロープ:摩耗、素線切れ、つぶれ、キンク、腐食などの兆候がないか
  • フック:変形、摩耗、外れ止め装置の欠損がないか
  • アウトリガー:左右の伸縮、固定、ジャッキの作動、油漏れを確認できるか
  • 安全・警報装置:表示、警報、停止機能に異常がないか
  • 操作装置:ラジコンと手動操作の両方を確認できるか、充電器や予備電池が付属するか
  • 表示部:アワメーターやエラー表示がある場合、数値と履歴を確認できるか

車両側の確認項目

  • エンジン:冷間時の始動、アイドリング、排気、異音、警告灯を確認する
  • 変速機・クラッチ:変速時のショック、滑り、異音を確認する
  • ブレーキ:効き方、警告灯、エア漏れなどの兆候を確認する
  • タイヤ:残溝だけでなく、製造時期、ひび割れ、偏摩耗、交換予定を確認する
  • フレーム:腐食、亀裂、変形、補修、再塗装の範囲を確認する
  • 取付部:クレーン取付部、サブフレーム、ボルト周辺に変形や亀裂がないか確認する
  • 荷台:床板、縦根太、横根太、あおり、ロープフックの状態を確認する
  • 電装:灯火類、スイッチ、PTO、ラジコン受信部などの作動を確認する
  • 車検証との一致:車台番号、寸法、車両総重量、最大積載量などを現車と照合する

異常の兆候は修理条件まで確認する

油漏れや補修跡が見つかったときは、「問題ありませんか」と聞くだけでは不十分です。発生箇所、原因、修理済みか未修理か、納車前に修理するか、修理費が販売価格に含まれるかを確認します。

保証がある場合も、対象部位、期間、免責条件、修理場所、出張対応の有無を確認します。納車前に修理する項目は、口頭説明だけでなく見積書や整備明細へ記載してもらうと、引渡し条件を比較しやすくなります。

点検記録・書類|「記録あり」を日付で確認する

年次・月次・作業開始前の点検時期と自主検査記録の保存期間を整理した図解

年次・月次自主検査と作業開始前点検を区別する

厚生労働省のクレーン等安全規則では、移動式クレーンについて、設置後1年以内ごとに1回の定期自主検査と、1月以内ごとに1回の定期自主検査が定められています。また、作業を行う日は、その日の作業開始前に警報装置、ブレーキ、クラッチ、コントローラーなどの機能を点検する規定があります。

同規則では、この節に定める自主検査の結果を記録し、3年間保存することも定められています。中古車の購入時は「点検済み」という説明だけでなく、直近の実施日、確認できる記録の期間、指摘事項、補修内容を確認します。

区分 法令上の時期 中古購入時の確認
年次の定期自主検査 1年以内ごとに1回 直近の実施日、検査内容、荷重試験、補修記録
月次の定期自主検査 1月以内ごとに1回 安全装置、警報装置、ワイヤロープ、フックなどの記録
作業開始前の点検 その日の作業開始前 購入後に自社で継続できる点検体制を確認する
自主検査結果の保存 3年間 提示可能な記録の期間と欠けている期間を確認する

記録が一部ないことだけで直ちに購入不可とは断定できません。ただし、使用状況と必要な整備を把握しにくくなるため、現車確認や納車前点検を厚くし、その費用を見積もりへ含めて比較します。

車両・クレーン・引渡し条件の書類を揃える

  • 車検証と点検整備記録簿
  • クレーンの型式、製造番号が分かる資料
  • 取扱説明書、仕様表、性能表、定格総荷重表
  • 年次・月次自主検査の記録
  • 不具合の指摘と補修・部品交換の記録
  • 架装や改造を行った履歴と内容
  • 対象車両・装置に応じて必要となる検査関係書類
  • 保証書、保証範囲、免責条件
  • 納車前整備の明細と付属品一覧

検査関係書類の要否は、つり上げ荷重や装置区分などによって異なります。「クレーン付きだから同じ書類が必ず必要」と一律に判断せず、対象車両の仕様を販売店、整備事業者、行政情報で確認してください。

書類・現車・販売説明が一致しているか照合する

書類が揃っていても、現車の型式や装備と一致しているかを確認します。車検証の車台番号、クレーン銘板の型式・製造番号、販売資料のブーム段数やラジコン有無を照合し、相違がある場合は理由を確認してください。

納車前整備については、「整備して納車」という表現だけで終わらせず、点検箇所、交換部品、未修理箇所、作業完了予定日を明細にします。購入後に必要な点検や部品交換が残る場合は、その費用と車両を使えない期間も比較材料に含めます。

中古価格と総コスト|車両本体以外も見積もる

中古ユニック車の価格差は、年式や走行距離だけでなく、車格、荷台、ブーム段数、ラジコン、アウトリガー仕様、車検残、整備内容、保証、地域などでも生じます。本記事では固定相場を決めず、使用開始までに必要な総額で比較します。

費用項目 販売店へ確認する内容
車両本体・消費税 表示価格が税込か、装備や付属品を含むか
登録・名義変更・車検 諸費用の内訳と車検満了日
陸送費 納車場所までの金額、フェリー代、高速代などの扱い
納車前整備 点検のみか、部品交換・油脂交換まで含むか
消耗品 タイヤ、バッテリー、ワイヤロープ、フックの交換予定
クレーン修理 油圧部、ラジコン、安全装置などの修理範囲
付属品 敷板、充電器、予備電池、説明書、性能表の有無
保険・納車後点検 加入条件、初回点検、保証修理時の負担
休車・代替手配 故障時の代車、レンタル、工程遅延をどう見込むか

総コストは、車両本体+諸費用+納車前整備+早期に必要な交換・修理+陸送費の形で整理します。さらに、故障で車両を使えない場合に発生するレンタル費や工程変更の影響も、業務上大きい場合は予備費として考えます。

比較するときは、販売価格に含まれる費用と別途必要な費用を分け、陸送費と納車前整備を含む支払総額を出してもらいます。年式・車格・クレーン仕様による価格差は、【ユニック車中古価格の相場】年式・トン数別目安で確認できます。

中古購入でよくある失敗|代表例と回避策

失敗例 起きやすい問題 購入前の回避方法
年式と走行距離だけで決めた クレーンの劣化や整備不足を見落とす 型式、製造年、作動状態、点検記録も並べる
最大積載量を確認しなかった 予定する荷物を積めない 車検証の最大積載量と荷物・付属品の重量を照合する
2.93t吊りだけで性能を判断した 遠い位置で必要重量を吊れない 実際の作業半径に対応する定格総荷重を確認する
点検記録を確認しなかった 購入後に未把握の整備項目が見つかる 実施日、指摘事項、補修内容、記録期間を確認する
修理費・陸送費を予算に入れなかった 支払総額が想定を超える 納車前整備と陸送を含む見積書で比較する

安さだけで決めた場合や、現場へ進入できなかった場合など、具体的な失敗と回避策は、【ユニック車中古購入で失敗する例】よくある落とし穴で整理しています。

購入までの確認手順|候補車を同じ条件で比較する

  1. 吊る荷物を整理する:重量、寸法、重心、玉掛け方法、積載する付属品を確認する
  2. 現場条件を測る:停止位置から荷物までの距離、高さ、入口幅、道路幅、設置幅を測る
  3. 候補車格を決める:車両総重量、最大積載量、荷台寸法、必要免許から2t・4tなどを絞る
  4. 資料を取り寄せる:車検証、クレーン型式、性能表、点検記録、整備明細を確認する
  5. 現車と作動を確認する:車両、クレーン、アウトリガー、安全装置、付属品を確認する
  6. 総コストで比較する:本体、整備、消耗品、登録、陸送、保証条件を同じ表へまとめる
販売店へ確認する項目
  • 車検証の写しを確認できますか
  • クレーンの型式、製造番号、製造年は確認できますか
  • 性能表、定格総荷重表、取扱説明書は付属しますか
  • 直近の年次・月次自主検査日はいつですか
  • 過去の指摘事項と補修・部品交換の内容を確認できますか
  • ブーム、旋回、巻上げ、アウトリガー、ラジコンの作動確認はできますか
  • 油漏れ、腐食、補修、架装・改造の履歴はありますか
  • 納車前整備に含まれる作業と交換部品は何ですか
  • 保証の対象部位、期間、免責条件、修理場所はどうなっていますか
  • 登録、車検、整備、陸送を含む支払総額はいくらですか

候補車ごとに質問を変えると比較しにくくなります。同じ確認項目を送り、回答、資料、見積金額を1つの表へまとめてから購入判断を行ってください。

最終比較項目 候補A 候補B
想定作業の半径・高さで必要重量を扱えるか 可・要確認・不可 可・要確認・不可
最大積載量と荷台寸法が足りるか 可・要確認・不可 可・要確認・不可
現場へ進入・停車・設置できるか 可・要確認・不可 可・要確認・不可
点検記録と書類を確認できるか 確認済み・一部・不明 確認済み・一部・不明
納車前の修理・交換項目 内容と金額を記入 内容と金額を記入
陸送を含む支払総額

中古ユニック車のよくある質問

中古ユニック車は何年落ちまで購入候補にできる?

一律に何年落ちまでとは決められません。初度登録年月だけでなく、走行距離、年間走行距離、クレーンの型式と製造年、腐食、整備履歴、部品供給、用途への適合を確認し、購入後に必要な整備費を含めて判断します。

走行距離が少なければ状態は良い?

走行距離が少ないだけでは状態が良いとは断定できません。長期間動かしていない時期、短距離走行の多さ、保管環境、車両とクレーンの整備履歴、油漏れや腐食の有無を合わせて確認します。

2tと4tはどちらを選ぶべき?

必要な最大積載量、荷台寸法、作業半径、進入路、設置幅、運転免許で選びます。「2t」「4t」という通称だけで決めず、候補車の車検証とクレーン性能表に記載された実数を確認してください。

2.93t吊りなら2.93tの荷物をどこでも吊れる?

どこでも2.93tを吊れるわけではありません。作業半径やブーム長などの条件が変わると定格総荷重は小さくなります。実際の停止位置から荷物までの作業半径を求め、その条件に対応する性能表の数値を確認します。

点検記録がない中古車は購入しないほうがよい?

記録がないことだけで購入不可とは断定できませんが、過去の使用状況と必要な整備を把握しにくくなります。現車確認と納車前点検を厚くし、判明した修理費を見積もりへ含め、記録が確認できる候補車と比較してください。

中古購入とレンタルはどちらが向いている?

使用頻度が高く、必要な車格が固定され、保管・点検・整備の体制を継続できる場合は中古購入を検討しやすくなります。使用頻度が低い場合や案件ごとに必要な仕様が変わる場合は、レンタルも含めて総費用と管理負担を比較します。

まとめ|用途・性能・状態・記録・総コストの順で確認する

  1. 使用目的と吊る荷物の条件を決める
  2. 車検証で車両総重量と最大積載量を確認する
  3. 作業半径ごとの定格総荷重、ブーム段数、地上揚程、アウトリガー幅を確認する
  4. 車両とクレーンを分けて現車・作動状態を確認する
  5. 年次・月次自主検査の実施日、補修内容、必要書類を確認する
  6. 修理、整備、登録、陸送を含む支払総額で候補車を比較する
  7. 使用頻度と管理体制を踏まえ、中古購入とレンタルを最終判断する

中古ユニック車は、年式や走行距離の数字だけでなく、予定する作業に必要な性能があり、現車と記録を確認でき、使用開始までの総コストを把握できる車両を選ぶことが大切です。販売店へ同じ項目を問い合わせ、資料と見積書を揃えてから比較してください。

出典・参考情報

出典名 この記事で確認した内容
厚生労働省「クレーン等安全規則」 移動式クレーンの年次・月次自主検査、作業開始前点検、自主検査結果の記録保存に関する規定
古河ユニック「URG290Aシリーズ」 URG293A~URG296Aのクレーン容量、最大作業半径、最大地上揚程、空車時最大定格総荷重の仕様例
古河ユニック「小型トラック架装用ユニッククレーン」 小型トラック架装用クレーンのブーム段数、作業半径、地上揚程、アウトリガー最大張出幅のラインアップ例

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