4tユニックのブーム長さは、3段・4段・5段で異なります。代表例としてタダノZX300シリーズを見ると、3段は3.28〜7.71m、4段は3.34〜10.0m、5段は3.52〜12.3mです。参考として6段では3.65〜14.6mまで伸びます。
ただし、「4tユニックの4段なら必ず10m」「5段なら必ず12.3m」と一律には判断できません。同じ段数でもメーカー・正式型式・仕様によってブーム長さが異なるため、実際に使用する車両の公式仕様書や性能表を確認する必要があります。
また、ブーム長さ・最大作業半径・最大地上揚程は別の数値です。ブームが長くても、その距離で重い荷物を吊れるとは限りません。段数を選ぶときは、必要な長さだけでなく、作業半径・定格荷重・必要高さ・アウトリガー設置条件までセットで確認します。
この記事では、4tユニックの3段・4段・5段を中心に、ブーム長さの違い、構造、到達範囲、使い分けを整理します。6段は比較のための参考情報として扱います。
性能表全体の見方から確認したい場合は、4tユニックの性能表で確認すべき数値を先に確認すると、ブーム長さと吊り能力の関係を整理しやすくなります。
4tユニックのブーム長さとは
結論:ユニックのブーム長さとは、クレーンの伸縮する腕そのものの長さを示す数値です。
タダノの公式仕様書では、ブーム長さを「ブーム根元ピン(取付ピン)からブーム先端シーブ中心までの長さ」として説明しています。
たとえば4段ブームで「3.34〜10.0m」と記載されている場合、全縮小時のブーム長さが3.34m、全伸長時が10.0mという意味です。
ブームそのものの構造や各部の役割から確認したい場合は、ユニック車のブームの役割と構造も参考にしてください。
収納時と最大伸長時では長さが変わる
伸縮式ブームは、走行・格納時には縮め、作業時には必要な長さまで伸ばして使用します。そのため仕様表では、「全縮小時〜全伸長時」のように長さが範囲で示されることがあります。
ブーム段数が多いほど一般に全伸長時の到達範囲を広げやすくなりますが、段数だけを見て作業可否を決めることはできません。
同じ3段・4段・5段でも型式によって長さは異なる
「3段ブーム」「4段ブーム」「5段ブーム」という呼び方は、ブームを構成する段数を表します。段数が同じであっても、メーカー・シリーズ・正式型式・架装対象によってブーム長さや最大作業半径は異なります。
したがって、ネット上の「4段は約10m」「5段は約12m」という数値は代表例として理解し、実際の手配では車両の型式まで確認することが重要です。
3段・4段・5段のブーム長さを比較|6段も参考

結論:タダノZX300シリーズを代表例にすると、全伸長時のブーム長さは3段7.71m、4段10.0m、5段12.3mです。6段では14.6mまで伸びます。
ただし、ブーム長さ・最大作業半径・最大地上揚程はそれぞれ別の数値です。比較するときは同じメーカー・同じシリーズ・同じ条件の数値を並べると、段数による違いを把握しやすくなります。
以下はタダノZX300シリーズを例に整理した比較です。実際に使用する車両では、正式型式の公式仕様書・性能表を確認してください。
| 比較項目 | 3段 ZX303 |
4段 ZX304 |
5段 ZX305 |
参考:6段 ZX306 |
|---|---|---|---|---|
| ブーム長さ | 3.28〜7.71m | 3.34〜10.0m | 3.52〜12.3m | 3.65〜14.6m |
| 最大作業半径 | 7.5m | 9.8m | 12.1m | 14.4m |
| 最大地上揚程 | 約9.2m | 約11.4m | 約13.7m | 約15.9m |
| 最大作業半径時の空車時定格総荷重 | 0.63t | 0.40t | 0.28t | 0.18t |
| 段数を検討する場面 | 比較的短い到達距離で必要条件を満たせる場合 | 3段より距離・高さが必要な場合 | 4段では必要距離・高さが不足する場合 | 5段でも必要な到達範囲を満たせない場合 |
上表は、タダノ ZX300シリーズ公式製品情報およびタダノ Zest EXシリーズ公式仕様書を基にした代表例です。メーカー・型式・仕様によって数値は異なります。
3段ブームの長さ|代表例は3.28〜7.71m
4tユニックの3段ブーム長さを調べる場合、代表例となるタダノZX303では3.28〜7.71mです。最大作業半径は7.5m、最大地上揚程は約9.2mですが、これらはブーム長さとは別の数値です。
3段は、必要な作業半径・高さ・荷重を満たせるのであれば候補になります。「3段だから短距離専用」と決めつけず、予定している作業位置と性能表を照合して判断します。
4段ブームの長さ|代表例は3.34〜10.0m
4tユニックの4段ブーム長さの代表例として、タダノZX304は3.34〜10.0mです。最大作業半径は9.8m、最大地上揚程は約11.4mです。
3段より長い到達距離や高さが必要な現場では4段が候補になりますが、ブームを伸ばすほど必ず多くの荷重を吊れるわけではありません。
4段を選ぶ場合も、「必要な水平距離」「荷の重量」「必要高さ」「アウトリガーを張り出せる条件」を揃え、該当する型式の性能表で確認します。
5段ブームの長さ|代表例は3.52〜12.3m
4tユニックの5段ブーム長さの代表例として、タダノZX305は3.52〜12.3mです。最大作業半径は12.1m、最大地上揚程は約13.7mです。
5段は4段より長い到達範囲を確保しやすい一方、必要な作業半径まで伸ばした状態でどの程度の荷重を扱えるかは別に確認する必要があります。
この記事では5段の「長さ」を3段・4段と比較するところまでを中心に扱います。5段固有の性能表、向いている作業、選ぶ際の判断条件を詳しく確認したい場合は、4tユニック5段ブームの性能・向く作業を確認してください。
参考|6段ブームではさらに長い到達範囲を確保できる
タダノZX306の代表例では、6段ブームの長さは3.65〜14.6m、最大作業半径は14.4m、最大地上揚程は約15.9mです。
本記事の主比較は3段・4段・5段ですが、5段でも必要距離や高さが不足する現場では6段も候補になります。ただし「最も長い段数を選べばよい」のではなく、荷重・作業半径・設置条件まで含めて判断します。
ブーム長さ・作業半径・最大地上揚程の違い
結論:ブーム長さ、作業半径、最大地上揚程は同じ意味ではありません。
「何m伸びるか」「水平に何m届くか」「上方向へ何m届くか」を分けて考えることが、段数選びの基本です。
| 用語 | 意味 | 確認目的 |
|---|---|---|
| ブーム長さ | ブーム根元ピンからブーム先端シーブ中心までの長さ | ブーム自体がどこまで伸びるか |
| 作業半径 | クレーン旋回中心からフック中心までの水平距離 | 水平方向にどこまで届くか |
| 地上揚程 | 地面からフックまでの高さ | 上方向にどこまで届くか |
ブーム長さと作業半径は同じではない
たとえば5段ブームの長さが12.3mでも、「クレーンから水平に12.3m離れた位置で同じ条件の作業ができる」という意味ではありません。
タダノZX305の代表例では、全伸長時のブーム長さ12.3mに対して最大作業半径は12.1mです。また、ブームの起伏角度によって水平距離と地上揚程は変化します。
作業半径をどこからどこまで測るか、作業半径が変わると能力がどう変わるかは、4tユニックの作業半径と能力低下で詳しく確認できます。
最大地上揚程もブーム長さとは別の数値
最大地上揚程は、ブームを全伸長し、起伏角度を最大にした状態でフックを巻き上げたときの高さを確認する数値です。
そのため、ブーム長さが10.0mだから最大地上揚程も10.0mになるわけではありません。代表例のZX304では、ブーム長さが最大10.0mなのに対して最大地上揚程は約11.4mです。
高さが必要な現場では「ブーム長」だけでなく、使用する型式の作業半径-揚程図や最大地上揚程を確認します。
地下へ下ろす場合は地下揚程を別に確認する
地下への吊り下ろし作業では、最大地上揚程だけでは判断できません。フックを地下へどこまで下ろせるかには、ワイヤロープ長、掛数、型式ごとの仕様などが関係します。
地下揚程が必要な場合は、使用予定機の仕様書・取扱説明書を確認し、不明な場合はメーカーやレンタル会社へ照会してください。
3段・4段・5段はどう使い分ける?
結論:必要なブーム長だけでなく、作業半径・必要高さ・荷重・現場スペース・アウトリガー条件から逆算して3段・4段・5段を使い分けます。
段数が多いほど到達距離を広げやすい一方、5段ならすべての現場に向くわけではありません。必要条件を3段で満たせる現場であれば3段も候補となり、4段で十分なら5段を選ぶ必要がない場合もあります。
反対に4段では必要な奥行きや高さが足りない場合は5段、5段でも不足する場合には6段や別仕様の車両を検討します。
| 段数 | 検討しやすい条件 | 確認する点 |
|---|---|---|
| 3段 | 比較的短い作業半径・高さで必要条件を満たせる場合 | 奥行きや障害物によって必要半径が増えないか |
| 4段 | 3段より長い距離や高さが必要な場合 | 想定作業半径で必要な定格荷重が残るか |
| 5段 | 4段では必要な奥行き・高さが不足する場合 | 長い到達範囲と必要荷重を両立できるか |
| 参考:6段 | 5段でも必要な到達範囲を満たせない場合 | 最大長だけで選ばず作業条件全体を照合する |
段数だけで決めないための5つの確認項目
- ✅必要な水平距離:クレーン旋回中心から荷を置く位置までの作業半径
- ✅必要な高さ:建物・足場・屋根などを越える必要があるか
- ✅荷重:荷物本体だけでなく、フックなどのつり具質量も含めて確認する
- ✅設置スペース:車両位置とアウトリガー張出条件を確保できるか
- ✅正式型式:メーカー公式の仕様書・定格総荷重表で最終確認する
アウトリガーの張り出し幅や設置条件を確認したい場合は、4tユニックのアウトリガー寸法と設置条件も確認してください。
ブームが長いほど吊り能力が高いわけではない
重要:「5段のほうが3段より長い=5段のほうが重い荷物を吊れる」という意味ではありません。
カーゴクレーンの定格総荷重は、ブーム長さ、作業半径、アウトリガー張出条件、作業領域などによって変化します。一般に作業半径が大きくなるほど、吊ることのできる荷重は小さくなります。
したがって「届くか」と「必要重量を吊れるか」は別々に確認する必要があります。
| 確認 | 見る数値 | 詳細記事 |
|---|---|---|
| どこまで届くか | ブーム長さ・作業半径・地上揚程 | 作業半径の見方 |
| その位置で何kg吊れるか | 定格総荷重 | 4tユニックの吊り上げ荷重 |
| 性能表全体をどう読むか | ブーム長・半径・荷重・条件 | 4tユニックの性能表 |
最大作業半径まで届くことと、必要荷重を吊れることは別
代表例のタダノZX300シリーズでも、最大作業半径時の空車時定格総荷重は、3段ZX303で0.63t、4段ZX304で0.40t、5段ZX305で0.28t、6段ZX306で0.18tとされています。
これは「段数が増えるほど常に弱い」という意味ではなく、各型式の最大作業半径という異なる条件での数値を比較したものです。実際の吊り能力は、使用するブーム長さと作業半径に対応する定格総荷重表で確認します。
定格荷重表そのものを読みたい場合は、4tユニックの定格荷重表も参考にしてください。
3段・4段・5段を選ぶ手順
現場条件から必要な段数を逆算する

- 荷の重量と形状を確認する
- クレーン旋回中心から荷の位置までの作業半径を確認する
- 必要高さと障害物の位置を確認する
- アウトリガーを張り出せるスペースと地盤を確認する
- 3段・4段・5段のどこまでのブーム長さが必要か候補を絞る
- 正式型式の性能表で想定作業半径の定格総荷重を確認する
- 不足する場合は、より長い段数・別型式・別車両・作業方法を検討する
段数選定チェックリスト
- ✅必要なブーム長さを満たしている
- ✅必要な作業半径を満たしている
- ✅必要な地上揚程を満たしている
- ✅想定作業半径で必要な定格荷重が残っている
- ✅アウトリガーを必要な条件まで張り出せる
- ✅地盤・側溝・縁石・障害物に問題がない
- ✅必要以上に長い段数を前提にしていない
5段まで候補を絞り、その性能や適した作業条件まで比較したい場合は、4tユニック5段ブームの性能と向く作業へ進むと判断しやすくなります。
ブーム長さの選択で起きやすい失敗
失敗例と回避策

ブームが物理的に届いても、想定作業半径で必要な定格荷重が不足することがあります。
回避策:候補機の定格総荷重表で「ブーム長さ×作業半径×荷重」を確認します。
建物や足場を越える場合、実際のフック位置までの水平距離が想定より長くなることがあります。
回避策:必要高さと作業半径を別々に測り、障害物も含めて計画します。
現場が狭い、側溝がある、地盤条件が悪いなどの理由で、性能表の想定条件を確保できない場合があります。
回避策:4tユニックのアウトリガー寸法と設置条件を事前に確認します。
長いブームが必要でない現場では、段数だけを増やしても作業条件が改善するとは限りません。
回避策:普段使う作業半径・高さ・荷重を基準に必要段数を決めます。
手配時は「5段で」ではなく荷重・半径・高さまで伝える

結論:レンタル会社や販売店へ「4tユニック5段をお願いします」と段数だけ伝えるのではなく、現場条件をセットで伝えるほうが車両を絞り込みやすくなります。
同じ5段でも正式型式によってブーム長さや能力が異なるため、「段数」は必要条件の一つとして扱います。
手配先へ伝えたい条件
- ✅荷物の重量・形状
- ✅クレーン設置位置から荷物までのおおよその水平距離
- ✅必要な高さ
- ✅建物・電線・足場などの障害物
- ✅希望段数または必要な到達範囲
- ✅アウトリガーを張り出せる幅
- ✅地盤・側溝・傾斜などの設置条件
- ✅現場までの進入条件
- ✅荷を積載して運搬する場合は荷台寸法・積載条件
4tユニックは、クレーンで「吊れるか」と車両に「積んで運べるか」は別の確認が必要です。クレーン性能が足りても、車両側の最大積載量や荷台条件を満たさない場合があります。
レンタル費用まで確認する場合は、4tユニックのレンタル料金と費用が変わる条件も参考にしてください。
段数を選ぶときの安全上の確認


結論:ブーム段数が増えて到達範囲が広くなっても、安全性が自動的に高くなるわけではありません。
メーカー仕様上の性能は、水平で堅い地面にクレーンを水平に設置し、指定されたアウトリガー張出条件などに対応する性能で使用することが前提になります。
実際の作業では、地盤、アウトリガー、旋回範囲、障害物、吊り荷、作業領域などを確認し、使用する車両の定格総荷重表・仕様書・取扱説明書に従います。
安全面で確認するポイント
- ⚠️最大ブーム長だけで作業可否を判断しない
- ✅作業半径と定格総荷重を照合する
- ✅アウトリガー張出条件を確認する
- ✅地盤・傾斜・側溝・障害物を確認する
- ✅使用車両の性能表・銘板・取扱説明書を優先する
- ✅能力表の範囲外となる作業は行わない
前方への吊り作業に関する注意点は、ユニック車の前吊り禁止の理由と代替策で確認できます。
転倒・横転につながる条件を確認する場合は、ユニック車の転倒・横転が起きやすい条件も合わせて確認してください。
FAQ|4tユニックのブーム長さでよくある質問
4tユニックのブーム長さは何mですか?
メーカーや型式によって異なります。代表例としてタダノZX300シリーズでは、3段が3.28〜7.71m、4段が3.34〜10.0m、5段が3.52〜12.3mです。参考として6段では3.65〜14.6mです。実際に使用する車両は正式型式の公式仕様書で確認してください。
4段ブームの長さは何mですか?
代表例のタダノZX304では3.34〜10.0mです。ただし「4段なら10m」と一律には決められません。同じ4段でもメーカー・型式によって異なるため、実車の仕様書を確認します。
5段ブームの長さは何mですか?
代表例のタダノZX305では3.52〜12.3mです。最大作業半径は12.1m、最大地上揚程は約13.7mであり、ブーム長さとは別の数値です。
ブーム長さと作業半径は同じですか?
同じではありません。ブーム長さはブーム根元側から先端側までのブーム自体の長さで、作業半径はクレーン旋回中心からフック中心までの水平距離です。ブームの角度によって作業半径は変化します。
最大地上揚程とブーム長さは同じですか?
同じではありません。最大地上揚程は地面からフックまでの高さを示す数値です。ブーム長さ・ブーム角度・クレーン構造などが関係するため、ブーム長さと同じ数値にはなりません。
3段・4段・5段はどれを選べばいいですか?
必要な作業半径、必要高さ、荷重、設置条件を確認して選びます。3段で必要条件を満たせるなら3段も候補となり、より長い距離や高さが必要なら4段・5段を検討します。段数だけで決めず、候補型式の性能表で定格総荷重まで確認してください。
長いブームほど重い荷物を吊れますか?
一概にはいえません。吊り能力はブーム長さだけでなく、作業半径、アウトリガー張出条件、作業領域などによって変わります。一般に作業半径が大きくなるほど吊り能力は小さくなるため、使用する型式の定格総荷重表で確認します。
まとめ|4tユニックのブーム長さは3段・4段・5段で比較して選ぶ
4tユニックのブーム長さは、3段・4段・5段で異なります。代表例としてタダノZX300シリーズでは、3段3.28〜7.71m、4段3.34〜10.0m、5段3.52〜12.3mです。6段では3.65〜14.6mまで伸びます。
- ✅3段・4段・5段で全伸長時のブーム長さが異なる
- ✅同じ段数でもメーカー・型式によって長さは異なる
- ✅ブーム長さと作業半径は別の数値
- ✅最大地上揚程もブーム長さとは別の数値
- ✅長いブームだから吊り能力が高いとは限らない
- ✅段数は必要距離・高さ・荷重・設置条件から逆算する
次に確認すること:現場の荷重・作業半径・必要高さ・アウトリガー設置条件を整理し、候補型式の公式仕様書・定格総荷重表へ当てはめてください。
比較した結果5段が候補になった場合は、4tユニック5段ブームの性能・向く作業で、5段固有の性能や選定条件を確認できます。


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